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  • 難関大受験者に贈る高校留学のすすめ

    難関大受験者に贈る高校留学のすすめ

    はじめに

    「海外へ留学したい! でも学習が遅れないかな……」

    このような悩みを抱えている人はいませんか?

    たとえ留学したいという意志があったとしても、受験のことを考えると留学を諦めてしまう人がいると思います。

    ですが、留学したいという気持ちを諦める必要はありません。難関大受験と高校留学は両立できます!

    この記事では、高1のときにアメリカに留学に行って東大合格を果たした私が、「高校留学→難関大受験」という夢を実現するための勉強の進め方について1つの方針を示しています。

    高1の間に英語圏の高校に留学をした上で、さらに学力試験を用いた一般選抜で難関大受験もしたい!という人に読んでほしいです。

    (※注意:総合型選抜や学校推薦型選抜を用いて、留学経験を生かした大学受験をしようという人向けではありません。)

    留学に行こう!

    留学→受験」という道のりは困難ですが、それでも留学をするという選択には大きなメリットがあると私は思います。

    留学で得られることは数多くありますが、その中でも

    1:積極的な発言ができるようになる

    2:かけがえのない友人ができる

    3:異なる価値観に触れられる

    以上3点について私の考えをお伝えします。

    留学のメリット1:積極的な発言ができるようになる

    空気を読んで周りに同調することが求められる日本とは違い、欧米では積極的な自己アピールが求められます。

    意見を言わない人は存在価値がない、と言われる環境で学問を修めることで、自分の意見をしっかりと相手に伝えることができるようになるでしょう。

    留学で発言の機会がたくさんある環境に慣れてしまえば、発表の場で緊張するという心配はいりません。

    言われたことを「はいはい」とただ聞くのではなく、自ら学ぶ姿勢を続けることでより深い理解を得ることができるようになります。

    帰国後は日本のクラスのみんなのあまりの消極性に違和感を覚える程です。

    留学のメリット2:かけがえのない友人ができる

    留学に行くと、多くの場合は現地の高校に通うことになります。

    そこで同じ授業を取る人や、同じクラブの人、教会の人などといった、様々な人と繋がりを持つことができ、たくさんの友達を作ることができます。

    その場限りの関係ではなく、帰国後も頻繁にお話しするような大親友と呼べる人も私は何人もできました。

    留学のメリット3:異なる価値観に触れられる

    留学先で様々な人と出会うことで、多様な価値観があることに気づきます。

    日本では学べなかった「考えることは人それぞれで、同調する必要はない」当たり前のことを肌で感じることができ、多様性への寛容さを身につけることができます。

    この先グローバル化がどんどん進む世界において、この精神を身に付けているというのは大変重要です。

    学校が留学を応援してくれなかったら

    残念なことに、すべての学校の先生が留学に賛成してくれるわけではありません。

    進学校の成績の良い人は、受験に不利になるかもしれないという懸念があり、先生から留学を反対されるケースも少なくありません。

    しかし、大事なことは「あなたが何をやりたいのか」であって「学校があなたに何を求めているのか」ではありません。

    留学の書類作成の協力をお願いしても拒否されるようであれば、学校を介さずとも留学することはできるので、別のルートを探しましょう。

    留学に行っても受験を諦めない、という強い意志を先生に示すためには、渡航前の勉強をしっかりやることが肝心です。

    学校の既習範囲を完璧にしておくことで先生からの信頼を得て、留学で学習が遅れてもこの子なら問題なくついていける、と思われれば協力してもらいやすくなります。

    留学前の勉強

    留学前は、先取り学習をすることを強くおすすめします。

    留学によって1年間授業をスキップするので、その分他の人に追いつくために頑張らなければいけません。

    留学をしないでそのまま難関大受験をする人よりも困難な道になることは覚悟してください。

    ここでは、留学前の学習の方針を紹介します。

    数学

    高1の留学出発前までに数学IAIIBの教科書レベルの学習を終えるのが理想的です。

    おすすめの教材として、数学検定の参考書があります。

    問題のレベルがそこまで高くないため、範囲内の学習を進めるのに適しています。

    理系の人は、数Ⅲまで終わらせる必要はないと思います。

    また、入試レベルを解けるようになっている必要は無く、あくまでも基本ができるというレベルで問題ありません。

    帰国後に新出の概念を学ぶという状況を作らないようにすることが重要です。

    国語

    普段から文章を読む習慣をつけましょう。

    新聞を活用し、毎日1面だけでも読む、というように日課にするのがおすすめです。

    現代文の素養は留学に向けても必要です。

    留学先で出会う人からすれば、あなたは日本という国の代表のような存在です。

    他の例を知らないので、日本という国のイメージをあなたからの情報を基に固めていきます。

    自国のことを聞かれて答えられないと恥ずかしい思いをすることもあるので、留学前は日本についての知識もしっかり持ちましょう。

    これが自然と現代文の力にもなるはずです。

    また、異国語の文章に対して、母国語で読むときよりも理解が深まることはありえません。

    出発前に日本語の文章をしっかりと理解できるようになっておきましょう。

    帰国してからの1・2年で、作問者の求める答えを書く力が向上することはあると思いますが、劇的に読解力が伸びるということは期待できません。

    ですので高1までのうちに読解力を鍛えましょう(→ 国語の勉強法の記事はこちら

    古典の単語や文法は留学中に忘れてしまうので、渡航前に必死になって入れ込む必要はないでしょう。

    英語

    留学先で英語をたくさん話すので、英語は高得点を取れるようになると勘違いしてしまう人がいますが、そのようなことはありません。

    入試英語というものは英会話と別種のものであり、解けるようになるためには別途対策が必要です。

    留学先で普通に日常生活をしているだけでは大学受験レベルの語彙は身に付きません。

    単語帳を見るなどして、意識的に単語を覚え込む必要があります。

    また、留学をどれだけ充実したものにできるかということも、留学前の語学力にかかっています。

    そのため、渡航前に英語の勉強を努力する必要があります。

    最低でも英検2級レベルの英語力を身につけていないと、留学で得られるものは少なくなってしまうでしょう。

    社会・理科

    これらの科目については、中学レベルの事項が充分に理解できているならば、帰国後から勉強しても充分キャッチアップできます。

    渡航前に特に力を入れる必要はないでしょう。

    留学中

    日本の勉強はする?

    日本の学校の勉強をするために教科書を持って行ったという話も聞きますが、私は留学中に日本の学校の勉強をする必要はないと思います。

    まずそれをする時間がありません。

    当然留学先でも高校に通い、そこで宿題が出されます。

    現地の英語ネイティブ高校生向けの課題をやらなければならないのです。

    そんな状況で、日本の学校の勉強をする時間を確保するのは難しいと思われます。

    そして教科書を持ってくる分だけ荷物がかさばってしまい、移動も大変になります。

    その分ホストファミリーへのお土産か何かを入れた方が良いと思います。

    生活に関して

    ホストファミリーから、「教会に行こう」などと誘われることが多々あります。こんなときは面倒くさがらず、積極的について行ってほしいです。

    その国の家族がどのように過ごすのか、などといった独自の文化を感じることができます。

    また、クラブ活動が活発なので、興味のあるクラブに所属するといいでしょう。日本の高校に比べ、かなり早い時間に放課後となるので、そこで取り組むことを決めておくと充実した日々を過ごすことができます。クラブに入ることで、気の合う友達を作りやすくなるかもしれません。

    授業に関して

    アメリカの高校では時間割を自分で組むのですが、その際に注意しなければならないことがあります。

    それは、理系教科ばかりにしないということです。

    私が留学時に利用したYFUという団体の調査によると、帰国してから英語力がそれほど上がっていない人は、留学中に理系教科ばかり取っていた傾向があるそうです。

    文系科目を取ると英語力が上がる理由はなんでしょうか。

    それは、授業中に出てくる語彙がハイレベルであること、そしてたくさん読んでたくさん書くことにより、英語ライティングのスキルがかなり鍛えられるためです。

    文系科目として何の授業を取ればいいのかわからないという人は、留学先の国の歴史の授業を取ることをおすすめします。その国の歴史や文化について詳しくなることができるからです。

    アメリカでは、一般的な教科の他に面白い授業がたくさんあります。

    たとえば「Cooking」の授業では、高校が運営しているレストランを実際に経営する実践的な体験ができます。

    また、「Band」の授業では楽器を演奏したりマーチングをしたりします。

    日本では部活動でするようなことが授業の中でできるのです。

    上で紹介した以外にもたくさんの面白い授業があり、どのようなものがあるのかは高校の特色になっています。

    数学の授業に関しては、日本人の高校生ならばクラスでスターになることができます。難度の高いクラスを取っても問題なくついていけるでしょう。

    周りの人は小さい頃から計算に電卓を使用しているため、簡単な暗算を披露するだけでクラス中から尊敬の目で見られます。

    理科系の授業は進度がゆっくりなので、自分の英語に不安があってもついていけます。

    日本の高校では、等速直線運動の説明に2週間程度の時間をかけるところを、私の留学先の高校の授業では2ヶ月位かけていました。

    留学から帰った後の勉強

    ここからは、帰国後にどのようにして勉強を進めていけばよいのかについての方針をお伝えします。

    数学

    留学前に先取りしておいた内容を思い出すためにも、たくさんの量の演習を重ねましょう。理系の人は数Ⅲをなるべく早く終わらせましょう。

    国語

    国語については帰国してからが勝負になります。

    全力で古典文法や古文単語を覚えましょう。

    また、読解の勘を取り戻すために文章をたくさん読みましょう。

    英語

    留学の成果はリスニング力とスピーキング力の伸びに現れているはずです。

    共通テストのリスニングでは満点を十分狙えるレベルに達していると思います。

    また、イディオムにも強くなっているはずです。

    しかし残念ながら、リスニングとスピーキングのスキルを評価してくれる大学はあまり多くありません。

    ですので、演習を重ねることによって入試独特の問題形式に慣れることが肝心です。

    英検やIELTSのような4技能試験の資格は、帰国後のなるべく早い時期に取得することをおすすめします。その方が高得点を狙えるからです。

    社会・理科

    知識を入れ込むことが大事です。

    ここで意識してほしいことは、ただの暗記で終わっていてはいけないということです。

    ライバルに遅れを取っている分、追い越すためには効率的に勉強する必要があります。

    そのためには概念の理解が一番の近道だと思います。

    たとえば理科に関して言えば、どうしてこの公式が導出されるのかを理解すれば、もし公式を忘れてしまったとしても自分で作り出すことができる、ということです。

    課外活動はやめるべき?

    部活動などの課外活動は勉強の遅れを取り戻すためにやめなければいけないのか、そんな疑問を持つ人もいると思います。

    ですが、私はやめる必要はないと思います。高校生として部活動ができる時期は限られているので、それらの活動に積極的に取り組むことを強くおすすめします。

    私の場合は、帰国後も弓道部の活動を続け、大会に出場し優勝することができ、部活動の仲間との楽しい思い出を作ることができました。

    部活動をやめて勉強に専念していたら得られなかった達成感なので、部活動を続けて良かったと思っています。

    また、留学先で「やさしさを広げる」という理念を持って活動している団体に出会い、そのメンバーたちが数々の課題を抱えた多くの生徒を救い出している様子を見ました。

    この団体の理念に共感した私は、帰国後に日本の学校の仲間たちと社会福祉団体を立ち上げ、地域での学習支援などのチャリティー活動を通して貴重な体験をすることができました。

    留学先で培った、積極的に自分の考えを発信する力、そして仲間と議論する力は、この団体を運営する上で大きく役に立ちました。

    学校の授業

    帰国後の学習において1つ懸念されることが、学校の授業です。

    授業の内容と自分の学習進度とが合っていないことが多いため、聞いてもわからず苦痛を感じてしまうという状況になってしまいます。

    そんなときは、キャッチアップするために授業中に自習をしてもいいかを遠慮せずに先生に打診してみましょう。

    他のみんなよりも早いスピードで学習を進めていけば、いつの間にかクラスメイトの学習進度を追い越していることになるはずです。

    おわりに

    この記事では、受験と留学を両立させる方法について述べました。難関大受験と高校留学のどちらも実現させたいという人はぜひ参考にしてみてください。

    ここに書いた方法以外にも受験と留学を両立させるやり方はあります。

    私の体験を参考にしてもらっても構いませんが、自分に合ったやり方を模索し、夢を諦めることなく多くのことに挑戦してください。

    高校時代の経験は将来必ず役に立ちます!

  • 【東大生がやっていた】英語構文の勉強法

    【東大生がやっていた】英語構文の勉強法

    はじめに

    「英語構文がわからない……」という悩みは、多くの高校生が直面するものではないでしょうか?

    しかし、英語構文は、対策方法さえわかれば、自然と実力が伸びてくる分野でもあります。
    ここでは、手持ちの教科書や問題集を使った、手軽な英語構文の対策を解説します。
    構文は、長文読解だけでなく、英作文などにも関わる重要な分野です。ぜひこの記事を参考に克服してしまいましょう!

    また、この記事は、英語の長文読解に必要な3つの力を伸ばす対策のシリーズ2番目の記事となっています。

    この記事を開いてくださった方には、英語長文に必要な、

    1. 英単語や英熟語
    2. 構文を読み解く力
    3. 英語の長文を読むだけの体力

    これらのうち、英単語や英熟語の覚え方に関して説明したこの記事もおすすめです!

    【東大生がやっていた】長文読解のための英単語暗記術

    構文対策の流れ

    まずは、英語構文の対策の流れを説明します。

    1. 手持ちの教科書や問題集の長文を自分なりに分析してみる
    2. 分析が合っているか確認する
    3. 自分に足りていない構文の知識を参考書で確認する。また、長文問題を問題集で解いてみて、知識に穴がないか日々確認する

    この3ステップが必要です。

    文の構造を分析する 

    まず、文の構造を自分なりに分析します。

    このとき、後で自分の分析が合っているかを確かめるために、品詞や文の要素ごとに使う記号を決めて印をつけておきましょう。

    たとえば私は、
    名詞の下に________、動詞の下に=========、形容詞の下に〜〜〜を引く、副詞は()で囲む
    などの決まりを作ってやっていました。

    また、指示語がどの名詞を指しているのか、どのような用法で使われているのかも分析してみましょう。たとえばitは、単純に指示語として用いられるだけでなく、強調構文として使われるなど、色々な用法があります。

    文章だけの説明だとわかりづらいので、実際に私が分析したものをご覧ください。

    Rachel Ramirez. (February 28,2022).’Delay means death’: We’re running out of ways to adapt to the climate crisis, new report shows. Here are the key takeaways. CNN. https://edition.cnn.com/2022/02/28/world/un-ipcc-climate-report-adaptation-impacts/index.html

    分析したものが合っているかを確認する

    文の構造を分析したら、授業の説明や問題集の解説を参考に、自分の分析が合っているかを確認しましょう。わからないことがあれば、思い切って先生に聞いてみましょう。

    特に、日本語に訳す問題では、文構造を理解しているかが問われます。そのため、和訳問題の問題文は特に注意して確認する必要があります。

    できれば、問題文全体の構造を確認してみましょう。どうしても時間がないときには、和訳問題になっているところだけでもやってみましょう。

    自分に足りていない構文の知識を埋める

    英文を分析し、それが合っているか確認したら、いくつかわからない構文や文法が出てくることもあるでしょう。
    英作文を分析する目的は、あくまでもわかっていないところを可視化することにあります。わからないところは放っておかず、参考書などを使って確認しましょう。

    わからない構文などが確認できたら、問題集を解いてみて、本当に自分がわかっているのかを確認しましょう。

    ちなみに、長文問題を解いているときにも、文構造がわからないことに起因する誤読や誤訳が起こることがあります。
    長文問題のときにも、本当に文構造がわかっているのか注意しながら解きましょう。

    おそらく、苦手な構文の問題は、なかなか解けるようにはなりません。参考書をもう一度確認して、問題集が解けるようになるまで何度も復習することが大切です。私は文法の参考書についていた文章を訳す問題を解いていました。

    よくわからない文法を確認していると、苦手な構文に何度も引っかかって、その度に参考書を見直すことになると思います。
    するとそのうち、その構文が出てきたときに注意して解くようになり、ミスが減ります。

    使用する参考書や問題集に関して

    学校や塾で配られたものがあれば、それを完璧にするのがおすすめです。むやみに他の参考書や問題集に手を出してパンクしないようにしましょう。

    私が学校から配られて使っていた問題集は、『英語長文読解問題 上級編(駿台受験シリーズ)』(駿台文庫編集部)でした。

    難しい単語や構文を使った文章が多く、問題も解きごたえがあるため、長文読解の問題に慣れるのにおすすめです。ただし、本当に難しいので、高校3年生向けかもしれません。

    問題集を買うときは、書店に足を運んで、自分の力に合ったものを探してみると良いと思います。

    英語構文対策の3つのステップをもう一度おさらい

    英語構文で大切なのは、

    1. 手持ちの教科書や問題集の長文を自分なりに分析してみる
    2. 分析が合っているか確認する
    3. 自分に足りていない構文の知識を参考書で確認する。また、長文問題を問題集で解いてみて、知識に穴がないか日々確認する

    この3ステップを普段から積み重ねることです。

    時間が取れないときは、普段の授業の中で先生が強調している構文を意識的にメモしておく、日本語訳の問題や長文で間違えた問題の文構造がわかっているか確認する、など地道な努力を積み重ねましょう。

    おわりに

    長文に限らず、英語はコツコツと努力を積み重ねることが求められます。そして地道な努力が必要である上に、なかなか努力が見えてこない科目でもあります。

    努力は必ずしも期待していた通りには返ってこないかもしれません。2、3ヶ月、人によってはもっとかかるかもしれません。それでも、いつか自分の気づかないところで少しずつ努力は返ってきて、ある日「あれ? もしかして自分、英語できるんじゃない? 」という瞬間がやってきます。

    皆さんも、普段から英文を分析して苦手を潰す、というルーティーンを身につけて、英語構文、そして英語を得意にしてください!

  • 東大フランス語差し替え入試は魅力的!? 合格者の声

    東大フランス語差し替え入試は魅力的!? 合格者の声

    はじめに

    こんにちは。

    私は、東大受験で英語の他にフランス語も使いました。

    どういうことかというと、私は浪人期にフランス語を独学し、東大の英語試験では後半部分をフランス語に差し替えて受験しました。

    この記事では、私のマイナーな経験を踏まえて「東大仏語差し替え受験」というあまりメジャーではない選択肢の旨味は何か、適性のある人はどんな人かをお伝えし、最後に若干の参考として教材についてご紹介します。

    なぜ仏語差し替えか

    まず、みなさんの頭には「なぜフランス語に?」という疑問が浮かんだことでしょう。ここでは大きく分けて3つの理由をご紹介します。

    1. 問題の分量が少ない

    東大英語の大問4と大問5では、たくさんの問題が出題されますが、英語以外の外国語(独仏中韓)の大問Ⅳと大問Ⅴに差し替えると、分量が少なくなります。

    フランス語の大問Ⅳでは、10行程度の文を和訳します。大問Ⅴでは、短文5つを書き換える文法問題が出題されます。

    簡単に言えば、英語の大問4の和訳問題と文法問題をそれぞれ大問にして和訳の分量を下線部から全文に、文法問題をより基本的なものに改め大問5を削除した感じになります。

    かなり魅力的ではないでしょうか?

    2. フランス語はそこまで難しくない

    「フランス語は難しい言語だ」というイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。

    しかし、英語既習者にとってフランス語は大変とっつきやすい言語です。

    フランス語は、単語も文法も英語と非常に良く似ています。

    たとえば、

    仏:L’objectif de la diplomatie est de maintenir le paix.

    英:The objective of diplomacy is to maintain peace.

    いかがでしょうか。ほぼ一対一対応してますね。

    そのため、勉強する上で、英語と違っているところと英語には存在しないものにだけ力点をおけば、効率的に受験レベルに到達することができます。

    また、規則性が高いので、ある程度慣れてくると勘に頼ることができるのもオススメのポイントです。

    3. 初修詐欺という制度の穴

    ここでは、大学入学後のメリットをご紹介します。

    東京大学では、外国語を二つ必ず履修することになります。

    ほとんどの東大生は第一外国語に既修英語、第二外国語に初修のドイツ語、フランス語、中国語、韓国朝鮮語、イタリア語、スペイン語、ロシア語のいずれかを選択します。

    東大入試では、出願時に「外国語」の科目で使用する言語を英語、ドイツ語、フランス語、中国語から選ぶのですが、この際に選んだ言語は、入学後「既修〇〇語」しか取れません。

    たとえば、出願時にフランス語を選んだ人は、入学後に「初修フランス語」を取ることができません。

    しかし、英語に代えて差し替えた言語はなぜか「初修」を取れてしまうという制度の穴が存在しています。これは次のような理由によります。

    差し替え制度を用いる際には、出願時は英語選択として出願しなければなりません。

    そして、既修の判定は出願時に行っているので、試験会場で試験開始後、自由に選んで差し替えるフランス語は、大学受験時に未修扱いとなり、大学入学時に「初修」として申請可能になります。

    ともかく、仏語差し替えをしてもなぜか初修フランス語を履修できてしまう制度の穴を突けば、他の東大生が苦しむ第二外国語で苦労せずに済みます。

    仏語差し替えはこんな人にオススメ

    もちろん、向いていないから選んではならないということは全くありません。

    そこは各人の自由な選択ですし、個人的にはそういう人はむしろ好きです。

    「遠回り」な選択が案外(受験ではなく)人生を豊かにするというのは、しばしばある話ですね。

    1. 「そこそこ」英語ができる人

    ここでいう「そこそこ」とは、ざっくり言うと、すでに基礎が固まっていて、真剣に過去問演習を重ねていけば、十分東大の二次試験で及第点は取れる程度のことです。

    英語の基礎力がなければ、まずは英語を「そこそこ」レベルにした方が賢明でしょう。

    結局のところ、英語を「そこそこ」レベルから「体得」レベルに持っていくのが好きか、フランス語をゼロから「そこそこ」レベルに持っていくのが好きか、という好みの問題になるかと思います。

    2. 受験まで一定の勉強時間が用意できる人

    英語のレベルよりも、勉強時間を確保できることの方が重要かと思います。

    英語の基礎力があり、それを仏語に流用して効率化できるにしても、新たに一言語を学び、かつそれを受験レベルに持っていくには、少なくとも200〜300時間は見ておいた方が賢明でしょう。

    私は、短期集中で5月の連休明けから6月上旬にかけて街の図書館で1日10時間フランス語を勉強する生活を1ヶ月程度続け、結局400時間程度は仏語に費やしました。

    3. 覚悟のある人

    本質的には覚悟があるかどうか、という点が重要ではないかと思います。

    ここでいう覚悟というのは、敢えてマイナーな選択肢を選んだということの帰結に対して、それがどのようなものであれ、きちんと受け入れる用意があるということです。

    平たく言えば、差し替えというマイナーな選択をした結果東大に落ちても納得できるということです。あるいは「失敗してもそれで構わない」ということでしょうか。

    教材について

    英語は教材が大変豊富ですが、フランス語は英語と比べると教材が潤沢ではありませんし、先駆者があまりいないので、どれが良い教材なのか分かりづらいところがあるかと思います。

    しかし、単語帳も文法書も使い方は英語とほぼ同じで、いろんなものに手を出すのではなく、一度決めたものを習得するまで使い倒すのが大切です。「つまみ食い」は語学ではお勧めしません。

    以下に私が使っていた教材を記しておきますが、必ずしもこれが良いというわけではありません。参考程度に見てもらえればと思います。

    文法書

    私が使っていた文法書は以下の通りです。

    問題集系統としては、

    中村敦子『フランス文法はじめての練習帳』白水社

    →基礎文法を網羅していて、かつ、難しすぎないのでテンポよく解き進められます。最初の一冊におすすめです。

    権寧『フランス語文法問題の解き方 解説編』駿河台出版社

    →『練習帳』の次に挑戦すると、復習しつつ中級〜上級レベルの知識も増やせて受験レベルに到達可能です。

    辞典系統としては、

    六鹿豊『NHK出版 これならわかるフランス語文法 入門から上級まで』NHK出版

    →文法問題集を解く中で問題集の解説がどうにも分からないときに頼りがいがあります。

    目黒士門『現代フランス語広文典』白水社

    →NHK出版のもので分からない文法事項は『広文典』に載っていることが多いです。

    単語帳

    私が使っていた単語帳は以下の通りです。

    久松健一『データ本位 でる順仏検単語集―5級~2級準備レベル』駿河台出版社

    →一冊で対応するレベルが広く最初の一冊として便利です。

    川口祐司他『仏検2級準拠[頻度順]フランス語単語集』駿河台出版社

    →重要度の高いものから順に並んでいて便利です。ここまでで基礎単語は網羅できるかと思います。

    久松健一/モーリス・ジャケ『仏検 準1級・2級必須単語集』白水社

    →200字程度の例文が付いていて読解練習ができ、また、単語の意味や類義語、対義語など情報が豊富で便利です。

    辞書

    私は電子辞書を使っていました。紙辞書も持ってはいましたが、ほとんど使いませんでした。

    ただ、紙辞書の方が見やすさの点で電子辞書よりも便利であるというのは否めないので、紙辞書も併用して、例文などで実際に「使える語彙」を増やすとさらに良いでしょう。

    過去問について

    赤本があります。ただし、最近のもの(2012年以降だった記憶があります)には掲載されていないので、古い赤本を買い求める必要があります。

    私は、Amazonで中古の赤本を2冊買って、過去問を1996年から2011年まで揃えました。

    もちろんですが、フランス語の問題は掲載されていても、その解答・解説はついていません。

    そのため、出題意図を汲み取り自分で問題を解ける能力や、辞書と文法書を用いて完全な解答を作れる能力を養っておくことが、過去問演習の前提になります。

    つまり、基礎学力を習得した後に過去問演習に入るのが無難です。他の科目と同じです。

    おわりに

    いかがでしたか。

    大学受験でフランス語を使うというマイナーな選択が、どんな理由で決断されたのか、どのように勉強・受験対策をしたのか、お伝えできていたら嬉しいです。

    最後に少しフランス語の豆知識を。

    日本語で人を応援するときには頑張れと言いますが、フランス語ではBon courage! と言います。良い勇気を持ってくださいね、という意味合いです。

    敢えてマイナーな選択肢を選ぶ方へ、Bon courage!

  • 【東大生がやっていた】長文読解のための英単語暗記術

    【東大生がやっていた】長文読解のための英単語暗記術

    はじめに

    「英語の長文が読めるようになりたいけれど、対策法がわからない……」

    そんな皆さんに朗報です。英語長文の読解は、伸ばすのに時間はかかりますが、対策の仕方さえわかれば強みになります!

    英語の長文が読めない理由は主に3つ挙げられます。

    1.英単語や英熟語を覚えていない
    2.構文がわかっていない
    3.英語の長文を読むだけの体力がついていない

    1と2は基礎になるので、しっかり身につけましょう!その上でたくさん長文を読む練習をすれば、3の体力も自ずと身についてくるはずです。

    この記事では、1の「英単語や英熟語を覚えていない」という点にフォーカスして、英単語や英熟語の覚え方と、陥りがちな罠について説明します。

    英単語の覚え方

    一度にたくさん進め、すでにやった単語も復習する

    英単語暗記で大切なのは、復習をすることと、一度にたくさんの言葉に触れることです。

    人間はすぐに忘れてしまう生き物です。しかし、あまり間を空けずに復習すれば、短期記憶として脳に保存されていた英単語が長期記憶へと変わり、しっかりと覚えられるようになります。

    たとえば、20語を復習し、さらに新しく20語を覚えるなど、1日につきたくさんの英単語に触れると効果的です。​​1週間のうち5日はこのサイクルを回し、残りの2日で復習や、できなかった日の埋め合わせに充てると良いでしょう。こうすれば、1週間に100語の単語を覚えられます!

    また、1日後、3日後、1週間後など、あまり間をおかず短い期間に何度も復習することもポイントです。

    復習する際に間が空いてしまうと、また最初から覚えなければならなくなります。

    1日につきたくさんの言葉に触れ、何度も復習する方が、1つの単語に時間をかけるよりも、学習が早く進み、定着度も上がります。

    今の例を聞いて、大変そうだと圧倒されてしまった人たちもいるかもしれませんが、人の記憶力は素晴らしいもので、やろうと思えば意外となんとかなります。

    高校生の頃、私は毎週100語の英単語を覚え、その小テストを受けていました。私はあまり記憶力には自信がない方だったので大変でしたが、それでもしっかり勉強すると良い点数が取れました。

    英単語は、記憶力に自信がなくても、時間をかけてしっかり復習すれば覚えられるので、ここでライバルと差をつけましょう!

    隙間時間を活用する

    私の場合は、通学時間や学校の休み時間、勉強を始める前、寝る前などにやっていました。

    隙間時間に少しずつ学習を進めると、無理なく1日のノルマを達成できるので、可能な範囲で隙間時間を活用すると良いでしょう。

    特に長期休暇中は、勉強前に英単語帳を開き、しっかり手を動かしたり声に出してみたりするのをルーティンにしていました。

    というのも、単語を書くことで集中力が上がるほか、勉強に対する心のハードルを下げることができるからです。

    その結果、英単語の暗記が捗るだけでなく、他の勉強にもすんなりと取り組めました。

     五感を使って、インプットとアウトプットをする

    大学入試の長文問題では、単語の意味を直接聞かれることはほぼありません。

    和訳や要約など、間接的に単語の知識が問われる問題がほとんどです。

    そのため、単語を覚える際は、まず、単語帳を開き、意味をさらうインプットを行い、その後、その意味が言えるか、ちゃんと書けるか、ちゃんと発音できるか、すなわちちゃんと覚えているかを確かめるアウトプットを行うことが大切です。

    ここで、英単語は長文読解だけではなく、色々なところで必要になってくることも意識できると良いでしょう。

    たとえば、リスニング対策のためには、耳を使って音を覚えてから口で発音する、ライティング対策のためには、手を動かして正しく綴れるかを確認することが大切です。

    このように、英単語を覚える時は、英単語を覚える目的を意識して、五感をフルに使いましょう。

    その他の覚え方

    これまで紹介した方法でもなかなか覚えられない人のために、様々な覚え方を紹介します。合うかどうかは人それぞれなので、参考程度に読んでください。

    まず、文で覚えるという方法です。

    文章の意味ごと覚えてしまえば、たくさんの意味がある単語でも、混乱することなく覚えることができます。

    2つ目は、アプリを使って勉強する方法です。

    私が使っていたのは無料のアプリでしたが、たくさんのクイズや音源が入っており、重宝しました。

    さらに、これは英単語に限りませんが、語呂合わせやイメージを作って覚えていました。

    例えば、associateという単語には「仲良くする」という意味と「関連づけて考える」という意味があるので、人が仲良くしているイメージ(図の右側)と、人が頭の中で何かと何かが結びつけているイメージ(図の左側)を描いていました。

    また、長文問題に対応できるよう、普段の学習でわからないと思った言葉は辞書で引き、語法なども全て確かめた上で、新しい発見があればメモしておくのがおすすめです。

      語法も覚えよう

     「英単語を覚えたはずなのに、なぜか意味を正しく取れない」という人は、イディオムや語法の暗記がおろそかになっているかもしれません。

    語法やイディオムが頭に入っていないと、額面通りに言葉を受け取って、読解を誤ってしまうことがあります。

    それで「英単語ができない」と勘違いしていたら、とてももったいないですよね。

    また、東大をはじめ、大学の二次試験では、語法やイディオムが聞かれることも多いため、これらを押さえておくことで、確実な得点を目指すことができます。

    必要に応じて、単語帳とは別で参考書を用意し、しっかりと対策しましょう。

    どこまで覚えればいいのか考えよう

    長文読解からは逸れた話になりますが、単語についてどこまで習熟していればいいかということを意識しましょう。

    ライティングにも使う単語は、その単語の意味が自然と出てくるまでしっかり覚える必要があります。

    しかし、長文読解にしか使わない単語であれば、意味と大体のつづりさえ覚えておけば問題はありません。

    全ての単語を完璧に覚えようとすると大変なので、このように、どんな問題で使うのかといった目的意識を持って効率的に覚えていくことも大切です。

    暗記していて陥りがちな罠

    単語帳や熟語集を複数使う

    なかなか覚えられないことに対して危機感を覚え、複数の参考書に手を出しがちな人、いませんか?

    私も、苦手な物理・化学の参考書を買い漁っていたので、気持ちはわかりますが、単語帳と熟語集は、1冊ずつにするのがおすすめです。

    というのも、大学入試までの限られた期間で、複数の単語帳や熟語集を全てマスターするのは難しいからです。

    学校で配られた単語集が受験には不十分である場合には、まずは学校で配られたものを完璧にしてから、色々な意味が載っている難しいものにステップアップするなど、2つ以上のものを同時並行でやるということがないようにしましょう。

    また、長文では、全体の8割の単語が分かれば読解に支障はないと言われています。

    そのため、単語をある程度覚えたら、レベルの高い単語を覚えるよりも、読解力を上げる勉強を優先した方が良いでしょう。

     1つの単語につき1つの意味しか覚えていない

    1つの単語につき1つの意味しか覚えていないというのは、とても危険です。

    たとえば、subjectという単語には、「臣民、被験者、主題、話題、科目、題材」など、たくさんの意味があります。

    さらに、subject toという熟語の形で出題され、​​「支配下に置かれる、承認を必要とする、〜次第である」などの意味が問われることもあります。

    このように、正しい長文読解を行うためには、これらの意味を全て覚え、その中から文章に合うものを探す必要があります。

    ​​たくさんの意味があって大変ですが、単語の語感を想像するなど、工夫しながら覚えましょう。

    時々しか勉強しない

    英単語の勉強を習慣化することで、単語帳を覚えるために必要なエネルギーが少なくて済むようになります。

    この式を見てください。

    英単語の勉強1回につき必要とされるエネルギー
    =「勉強をしたくない」という心のハードルを越えるためのエネルギー
    +時間を作るために他の時間を削るエネルギー
    +英単語を覚えるために脳みそを動かすエネルギー

    習慣化することで英単語の暗記に必要なエネルギーは小さくできる

    勉強に対する心理的なハードルを越えるためのエネルギーや、時間を作るためのエネルギーは、習慣化によって最小化できます。

    そして、英単語暗記に取り掛かるのに必要なエネルギーが少なくて済むようになります。

    また、心の準備や時間を作るために必要だったエネルギーを、単語を覚えるためのエネルギーに使うことができます。

    忙しい日は復習を少しするだけで良いので、10分休憩やバスの待ち時間などを利用して、単語に毎日触れましょう。

    おすすめの参考書・アプリ

    参考までに、私が使っていた単語帳などを紹介します。

    高2のときは、学校で配布された『ターゲット1900』(旺文社)を使っていました。

    主な意味が赤字で書かれており、どの意味を優先的に覚えれば良いのかがわかりやすいので、おすすめです。

    さらに、先にも少し触れましたが、ターゲットのシリーズ専用の、無料でダウンロードできる「ターゲットの友」というアプリも使っていました。

    アプリ内課金があり、途中から課金しましたが、別に課金しなくても、音声が手軽に聞けたりクイズがついていたりと、十分使い勝手は良いです。

    また、課金もそこまでお金がかかるわけではありません。

    高3からは、鉄緑会英語科『鉄壁』(KADOKAWA)を使っていました。色々な意味が載っているので便利です。

    さらに、1つ1つの単語にシュールな挿絵が乗せられており、その単語が持つニュアンスが一目でわかります。

    語法やイディオムは、篠田重晃・米山達郎『Vintage』(いいずな書店)で覚えました。個人的にはこれで十分足りていたと思います。

    おわりに

    模試や2次試験の日、「参考書をしまってください」のアナウンスまで単語帳にかじりつくと、その単語が出ることもあり得ます。

    また、緊張しているときは、問題を解くなどの勉強をするのは難しいと思いますが、単語帳は開いているだけで目に残ることもあるので、テスト直前の休憩に単語帳を読むと良いでしょう。

    単語帳のあまりの分厚さに心が挫けそうになることもあるかもしれません。少なくとも私はそうでした。しかし、コツコツ取り組めば、いつかは最後のページにたどり着くものです。

    実際に、2000語が記載されている単語帳を1週間で100語のペースでこなしていけば、20週間、すなわち半年以内には終わる計算です。

    そして、毎日コツコツと英単語を暗記することで、「単語は完璧だ」という自信や、「勉強を習慣にできている」という自信がつき、実際に長文読解やライティングでもその成果が出てきます。

    習慣化するまでが一番大変ですが、頑張ってください!

  • 【メルマガ試し読み】共通テスト英語の対策

    【メルマガ試し読み】共通テスト英語の対策

    過去に配信されたメールマガジンの記事になります。東大生の生の声が綴られています。お楽しみください!(なお、執筆者の科類や学年は執筆時点でのものとなります。)


    文科三類2年 S.N.

    こんばんは、文科三類2年のNです。今回は共通テスト英語の対策について書いていこうと思います。
    ただ、ご存知の通り共通テストは今年から始まる形式です。センター試験世代の僕はもちろん、受験生の皆さんもわからない部分が多いかと思います。
    ですので、今回の記事では「令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト問題作成方針」などを参考にしながら、
    ポイントになりそうなところを中心に分析し、対策についても触れていきたいなと思います。

    共通テスト英語は、リーディング(80分・100点)+リスニング(60分・100点)で構成されているので、
    それぞれの問題形式ごとにポイントになりそうなところを考えていきたいと思います。
    まずは「令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト問題作成方針」からリーディングに関係しそうな文言を少し見てみましょう。

    高等学校学習指導要領では,外国語の音声や語彙、表現、文法、言語の働きなどの知識を、
    実際のコミュニケーションにおいて、目的や場面、状況などに応じて適切に活用できる技能を身に付けるようにすることを目標としていることを踏まえて、
    4技能のうち「読むこと」「聞くこと」の中でこれらの知識が活用できるかを評価する。
    したがって、発音、アクセント、語句整序などを単独で問う問題は作成しないこととする。

    ここで注目すべき文言は最後の「発音、アクセント、語句整序などを単独で問う問題は作成しないこととする。」でしょう。
    ここにあるように共通テスト英語のリーディング試験ではセンター試験の最初のほうの大問で出ていたような「文法や発音の問題」は出ません。
    では、発音・アクセントや文法は共通テスト英語の対策をするときに意識していなくても問題ないのでしょうか?実際はそうではありません。
    なぜなら発音・アクセントも文法も英語を使う上で必須であり、「リーディングで直接問われない=必要ない」とはなり得ないからです。
    例えば、発音・アクセントは共通テスト英語の残りの半分(100/200点)を占めるリスニングで試されることになるでしょう。
    似たように聞こえる単語をアクセントの違いで聞き分ける、聞いて意味を理解するなどはリスニング問題で必須の能力であり、
    リスニング配点の上昇によりむしろ発音・アクセントの重要性が高くなっていると言えるでしょう。
    発音・アクセントを蔑ろにすることなく、普段使う単語帳や問題集でも音声付きのものはできるだけそれを活用して音・文字・意味をリンクさせておきましょう。
    また文法について言えば、語句整序などで単一の内容が問われることは無くなりました。それは逆に文法を含め総合的に英文を理解できるか問うてくるということです。
    「完了形」「仮定法」のような狭義の文法事項もそうですが、文章構成の仕方やディスコースマーカー(つなぎ言葉)の使い方など
    英作文をするときに意識するような広義の文法事項をも駆使して英文を読むことが求められるでしょう。
    そういった意味ではたまには英作文をして基本的な文法から文章構成までの要素を使いこなせるか試してみるというのもリーディング問題対策になるかもしれません。

    発音・アクセントの話でも文法の話でもわかるように、リーディング問題の対策をするにしてもただ読むだけの勉強をしていては英語全体の得点力につながりません。
    「実際のコミュニケーションにおいて」「適切に活用できる」英語力を目指して多面的に勉強していきましょう。

    再び「令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト問題作成方針」から一部引用して今度はリスニングのポイントを分析してみましょう。

    「リスニング」については,生徒の身近な暮らしや社会での暮らしに関わる内容について,概要や要点を把握する力や必要とする情報を聞き取る力等を問うことをねらいとする。
    十分な読み上げ時間を確保し,重要な情報は形を変えて複数回言及するなど,自然なコミュニケーションに近い英語の問題を含めて検討する。

    内容やねらいが書かれている前半部分にあるように、リスニング問題では概要や要点の理解が重要になりそうです。
    つまり、流れている音声全てを完璧に理解できなくても、どういうことが話されているのか、重要な情報は何かを把握できれば良いということです。
    リスニング問題に臨む際の心構えについて、上の文言や僕の経験を踏まえてまとめるなら「聞き取れない言葉があっても気にし過ぎない」という感じでしょうか。
    出てきた単語が聞き取れなかったとき、そこで集中が切れてしまうとその後に続く言葉にどんどん置いていかれてしまいます。
    置いていかれてわからない部分が増えるとさらにパニックになって頭に入って来なくなるといった悪循環に陥ることも少なくありません。
    しかしここで気をつけるべきは「問われるのは要点である」ということです。
    一単語が聞き取れなかったくらいで要点がつかめなくなることはそうありません。
    また、引用した部分の後半にもあるように「重要な情報は形を変えて複数回言及する」可能性もあります。
    ですからリスニング問題では聞き取れなくても気にし過ぎず、続く内容を把握することに努めましょう。

    今回は「令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト問題作成方針」などを参考に英語の共通テストを分析してみました。
    受験生の皆さんがこういった出題者側の意図を意識して対策することは少ないのではないでしょうか?
    分析していてわかるとおり、出題者側は変な問題を出そうとしているのではなく英語を実際に使う能力を重視し、それを図るための問題を目指しているようです。
    ならばこちらもその意図を踏まえて対策しておくほうが賢いというものです。古来から言われるように良い成果を得るためには敵を知ることが大切です。
    今回使った「令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト問題作成方針」は大学入試センターのHPで見ることができます。
    今回引用していない英語の問題作成方針や他の教科の問題作成方針もぜひ読んで共通テスト対策に使ってみてください。

    読んでいただきありがとうございました。


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  • 【東大生が教える】英文解釈の勉強法

    【東大生が教える】英文解釈の勉強法

    はじめに

    この記事を読んでくださっている皆さんは、英語を正確に読むことができますか? なんとなく英文の意味はわかるけど、英語を正確に読めるとは言い切れない人が多いのではないでしょうか。

    ここでお勧めしたいのが、文法を踏まえて文章を正確に読み、日本語に訳す練習をすることです。

    これは「英文解釈」などと呼ばれる勉強で、英語の実力を伸ばすためにとても大切なものです。志望校で英文和訳問題が出なくても、是非取り組んでみてください。

    この記事では、主に難関大学を志望している、または英語が好き/得意な高校生を対象に、なぜ英文解釈の勉強が必要なのかを説明した上で、具体的な学習方法と参考書の紹介をしていきます。

    英語の勉強法は人によって様々ですから、ここに書かれていることを全て受け入れる必要はありません。
    自分の勉強に活かせるところを見つけながら読んでください。


    なぜ英文解釈の勉強が必要なのか

    英文解釈を勉強すると、文法や単語の知識を駆使して英文を正確に読むことができるようになります。

    文法を軽視したまま英語を読もうとすると、単語の訳語をなんとなくつなぎ合わせるような読み方になってしまいますが、それでは難しい文章に歯が立ちません。

    大学入試に出てくる英文を読めるようにするには、あるいは大学入学後に出会う英語の論文や書籍などを読めるようにするには、文法を踏まえて正確に英語を読む力を身に付けることが不可欠なのです。

    また、英文解釈の勉強は、英文法の大切さに気付く良い機会でもあります。

    英文法の勉強というと、膨大な規則と表現を覚え込み、ひたすらに穴埋め問題や並べ替え問題を解いていく辛い作業のように感じられてしまうかも知れません。

    しかし本来、英文法とは英語の文を組み立てるルールのことですから、英語の文を読んだり書いたりするときにこそ必要なものです。
    文法にのっとって英文を読む練習をすると、英文法の大切さがよくわかりますし、英文を読む上でどのような文法の知識が必要なのかがわかるようになります。

    英文解釈の勉強をすることで英文法に対する理解が深まれば、英文法の正しい学び方が理解でき、英作文なども英文法を意識しながら勉強できるようになるはずです。


    英文解釈の勉強法

    英文解釈を勉強する際には、文法と単語の知識がある程度身についていることが必要になります。

    英文解釈の勉強の主な目的は、文法や単語の知識を使いこなして英文を読むことです。しかし、基本的な知識の抜けが多いと、抜けを埋めるのに手一杯になってしまい、結局学ぶべきことが学べなくなってしまいます。

    目安として、一度勉強したものを、1週間ほど時間をおいて何も見ずに解き直してみてください。

    これで前回からの成長を実感できるようなら、勉強の仕方が自分に適していることが分かります。
    逆に、前回からの成長があまり無いようなら、勉強の仕方が自分に適していない可能性が高いので、文法と単語の勉強をやり直すか、もっと簡単な英文解釈の参考書に切り替えた方が良いです。

    英文解釈の勉強では、英文を読み、構造を分析した上で和訳を書いていきます。

    「構造を分析する」というのは、主語・動詞・目的語・補語を見付け、修飾関係を明らかにすることです。

    このとき大切なのは、分からないことがあっても安易に解答を読まず、辞書や文法書を調べて自分なりの解答を書くことです。解答を読んでなんとなく納得してしまうだけでは、自分に足りない部分がどこなのかが曖昧になってしまいます。

    後ほど詳しく書きますが、自分ができなかったことを明確にして一つ一つ潰していくことが、英文解釈の勉強ではとても大切になります。

    自分なりの解答が書けたら、解答解説を読み、自分の考えや解答と一つ一つ照らし合わせていきます。不明な点を先生に質問したり、答案を添削してもらうのも良いでしょう。

    このとき、自分がうまくできなかった部分を明確にすることが大切です。

    文法と単語の知識はある程度持っていて、しかも辞書や文法書を調べることができるのですから、「知識がないから分からなかった」ということはあまりないはずです。

    調べ方がまずかったのなら、辞書や文法書の読み方を改善できます。

    知識は持っていたのにその使い方が分かっていなかったのならば、どのように頭を働かせて知識を活用すればいいのかが明確になりますし、どのような形で知識を身につければ活用しやすいのかを理解することもできます。

    英文解釈の勉強は、知識を身に付けるだけでなく、知識の見つけ方、その活用の仕方、英文を読むための頭の使い方などを勉強するものでもあるので、じっくり時間をかけて取り組むようにしてください。

    英文解釈の勉強をするときは、辞書を常に手元に置き、頻繁に参照するようにしてください。辞書を引くときは訳語を読むだけでなく、例文や解説を熟読し、単語の使い方も含めて理解することが必要です。たとえば、

    • 品詞は何か
    • 動詞なら自動詞なのか他動詞なのか
    • 名詞なら可算名詞なのか不可算名詞なのか
    • 形容詞なら限定用法で使うのか叙述用法で使うのか
    • 一緒に使われやすい単語は何か

    など、使い方を細かく理解しておかないと、英文を正確に解釈できないことがあります。

    これ以外にも注目すべきことはたくさんありますから、辞書を引くときには、辞書のどこに注目しながら読むと英文解釈に役立つのかを考えてみてください。簡単な単語ほど豊かな意味や用法があるので、簡単な単語でも積極的に辞書を引くようにしてください。

    辞書と同様に、文法書も頻繁に参照し、例文や解説を熟読しておくことが大切です。一般的な高校生向けの文法書(『ジーニアス総合英語』や『総合英語Evergreen』など)は、分厚くてとっつきにくく思われるかもしれませんが、その内容は、ほぼすべて大学入試に出てくる可能性がある事項ですから、きちんと理解しておく必要があります。

    特に英語が得意な人は、さらに上のレベルの文法書(『ロイヤル英文法』や『英文法解説』など)を使ってもいいでしょう。

    辞書や文法書の使い方を身に付けておくと、英文解釈に限らず英語全般の勉強、あるいは英語以外の語学の勉強もしやすくなりますから、英文解釈の勉強をする際に練習しておくと良いです。

    ここまでじっくり英文に取り組むと、かなり英文が理解できるようになっているはずです。

    英文が理解できてスラスラ読めるようになったら、英文の音声を聞いたり、自分で発音したりするとさらに効果的です。こうすることで、リーディングだけでなくリスニングやスピーキングの練習にもなります。
    英文が短い場合には、和訳だけをみて元の英文を書き出す練習もすると良いでしょう。

    このような勉強法を実行すると、かなり時間がかかってしまうはずです。なかなか勉強が進まないことに対して、イライラしてしまうかもしれません。

    しかし、じっくり英文に取り組む練習は不可欠ですし、地道に努力を続けていけば必ず成果が出てきます

    受験が近付いてくるとこのような勉強はなかなかできないでしょうから、早いうちから取り組んでみてください。


    英文解釈の参考書

    ここでは、英文解釈の勉強をするときに有用な参考書をいくつか紹介しています。

    ここに書かれていることやネット上の評判だけで選ばず、必ず自分の目で確かめて、自分のレベルや好みに合わせて選んでみてください。

    ・基礎徹底 そこが知りたい 英文読解 (駿台文庫)
    ・英文読解入門 基本はここだ! (代々木ライブラリー)

    最も基本的な英文解釈の参考書で、とても短い英文とその和訳、解説が掲載されています。

    いずれの参考書も、「主語と動詞」「節」などの概念が丁寧に導入されています。

    簡単に感じられる部分も多いかもしれませんが、基本的な概念に馴染んでおくと後の勉強がやりやすくなるので、これらの概念を読解の中で使うことに慣れていない人にとってはいい参考書です。

    ・入門英文問題精講 (旺文社)
    やや簡単〜標準ほどの英文を扱った参考書です。英文解釈に必要になる知識が多く載っています。英文を読み上げた音声が利用できたり、講義動画が見られたりするなど、使い勝手のいいつくりになっています。

    ・ビジュアル英文解釈 PartⅠ・Ⅱ (駿台文庫)
    基本的なレベルから始まり、やや難しいレベルまで扱われています。英文を読むときの頭の働かせ方などに重点がおかれているのが特徴です。

    量が多めなので、内容を身に付けるにはかなり時間がかかると思いますが、時間をかけて取り組めば、得られるものは多いはずです。

    ・英文読解の透視図 (研究社)
    大学受験の参考書としては最も難しいものの一つです。読みにくい文章が多く取り上げられているので、苦手な人が安易に手を出すと挫折してしまうでしょうが、英文解釈がかなり得意な人にとってはやりごたえのある参考書です。

    ・英文解体新書 (研究社)
    大学受験レベルを超えた文章も扱われており、かなり難易度の高い参考書です。

    ほとんどの人にとって大学受験の対策としては不要ですが、大学入学後には難しい英文に触れる機会が増えますから、他の科目との時間配分を考えた上で取り組んでみてもいいかもしれません。


    おわりに

    最後まで読んでいただき、ありがとうございます。皆さんの日々の勉強に生かせる部分が少しでもあったなら嬉しく思います。

    この記事の内容はかなり抽象的ですから、一度読んだだけでは腑に落ちない部分も多いと思います。できることなら、英文解釈の勉強を始めた後にも、定期的にこの記事を読み返していただけると嬉しいです。

    勉強が進んでいくうちに、この記事に書いてあることの意味がわかって共感できたり、あるいは逆にこの記事に書いてあることが間違っているように感じられたりすれば、それはたぶん、自分の中で勉強の仕方が固まってきたということです。

    最初にも書いた通り、ここに書かれていることを全て受け入れる必要はありません。この記事の内容の多くは私や私の友人などの経験に基づいていますが、それがすべての人にとって参考になるわけではありません。

    いろいろな人の話を聞き、自分で試しながら、自分なりの勉強法を確立していってください。

  • 【東大生が教える】英語リスニングの勉強法

    【東大生が教える】英語リスニングの勉強法

    はじめに

    大学入学共通テストや一部の大学の二次試験で出題される、英語のリスニング問題。皆さんの対策は万全でしょうか?基礎的な英語の知識をつけるのももちろん大切ですが、リスニングで高得点を取るには、ターゲットをリスニングに絞った学習を行う必要があります。そこで今回は、リスニングの学習をテーマに、筆者の私が意識していた4つのポイントを紹介します。

    1. 英語を聞く習慣をつけよう!

    まず、リスニング力をつける上で重要なのは、継続です。毎日継続的に英語を聞くことで、自然と耳が英語に慣れてきます。しかし、日常生活の中で英語の音声を耳にすることはほとんどありません。そこで、一日の中にリスニングのための時間を作ることをおすすめします。学校に行く前や夕食後など、時間を決めて意識的に英語を聞くようにすると、それが習慣となって、徐々に英語特有のリズムや発音に慣れることができます。この時、何を言っているか分からないような音声をただ聞き流していても、雑音を聞いているのと同じなので、あまり効果はありません。リスニング教材を利用したり、スクリプトのある海外のニュースを聞いたりして、頭を使って内容まで確認しながら学習しましょう。

    2. 教材を上手に使おう!

    リスニングの教材は、ただ問題を解くだけではなく、他にもいろいろな使い方があります。ここでは、教材を用いたリスニング学習の方法について紹介します。(この場合の「教材」は、リスニング用の問題集を想定しています。)まずは教材の指示に従って一度問題を解き、答え合わせをしましょう。問題の解説を一通り読んだら、音声を聞きながらスクリプトを目で追い、聞き取れていなかった単語やフレーズを確認します。その後、以下のような方法で復習してみましょう。

    精読

    スクリプトを丁寧に読んで、単語の意味や文構造などを確認するのが精読です。普段の長文読解と同じように取り組めばいいので、比較的とりかかりやすいと思います。精読をしてからもう一度音声を聞くと、「ここではこんな話をしていたんだ」ということを確認できて、さらに理解が深まります。

    オーバーラッピング

    スクリプトを見ながら、音声と同時に発音するのがオーバーラッピングです。英語のリズムや英語話者の話すスピードに慣れたい人は、まずこの方法から始めてみましょう。

    シャドーイング

    オーバーラッピングの応用版で、スクリプトを見ずに、音声を聞きながら少し遅れて発音するのがシャドーイングです。音声を自分の耳でしっかり聞き取らないといけないので、少し難しめです。オーバーラッピングがすらすらとできるようになったら挑戦してみましょう。

    ディクテーション

    こちらも少し難易度の高い復習方法ですが、音声を流し、聞こえてきた英語を書き取るのがディクテーションです。シャドーイングと同じく、音声を正しく聞き取る必要がありますし、紛らわしい単語やフレーズが出てきた時に、意味を理解していないと正確に書き取るのは難しいです。しかし、難しいからこそとても良い練習になるので、リスニング力に自信がついてきた人はぜひやってみてください。

    これらを全て行う必要はありませんが、自分のレベルに合わせて、少しでも日々のリスニング学習に取り入れてみてください。せっかく持っている教材なので、満足のいくまで使い込みましょう。また、使用する教材については、現在の自分のレベルに合ったものから始め、徐々にレベルを上げていきましょう。最終的には入試と同じ、もしくは少し高めのレベルのものを使うようにするのが理想的です。実際の入試より少し難しめの問題に取り組んでおくことで、入試が比較的簡単に感じられ、心に余裕が持てるからです。ただし、あくまでも入試を解けるようになることがいちばんの目標なので、無理はしないでください。「教材のレベルと言われてもよく分からない……。」という人は、学校や塾で使っているものを利用しましょう。もっとレベルを上げたいと思ったら、先生に相談して、今使っているものより高めのレベルの教材を紹介してもらうという方法もあります。自分の教材の選び方に自信がない時は、学校や塾に頼ってみてください。

    3. 当日の問題形式を知ろう!

    一口にリスニングといっても、問題の形式は様々です。問題数、選択肢の数、音声を聞ける回数、音声の長さ、スピードなどが試験によってバラバラなので、それに合わせた対策をする必要があります。そこで、実際の入試でどのような形式の問題が出るのか、過去問を分析して把握しておきましょう。そして、入試の形式に合った教材選びや練習方法を心がけることが大切です。共通テストに関しては、大学入試センターの受験案内や、試行調査の試験問題がインターネット上で公開されているので、そちらを参考にしてください。自力で情報を集めるのが難しい場合は、学校の先生に聞いてみるといいでしょう。また、センター試験の過去問を参考にするのも一つの手ではないでしょうか。

    4. 入試当日の環境を意識しよう!

    少し上級者向けの内容になりますが、余裕のある人は、入試当日の環境を意識しながらリスニング問題を解いてみましょう。共通テストでは、ICプレーヤーを使うため個人のイヤホンから音声が流れます。一方、二次試験では、複数の受験者がいる会場で、放送機器から流れる音声を聞き取るのが一般的です。したがって、共通テストと二次試験では音声の聞こえ方が異なることが予想されます。そこで、共通テスト対策としてイヤホンをつけて音声を聞いたり、二次試験対策として窓を開けて雑音のある状態で聞き取る練習をしたりするのが、当日の環境を意識した学習法といえます。入試当日に落ち着いて問題を解くために、これらをぜひ試してみてください。細かいことなので優先順位は低いですが、ここまで意識できていたらきっと自信にもつながるでしょう。

    おわりに

    いかがだったでしょうか?リスニングは、すぐに学習の成果が現れるものではなく、上達したという実感も沸きにくいかもしれません。しかし、毎日コツコツと取り組み続けることで、英語を聞き取る能力は上がっていくはずです。今回紹介したポイントをぜひ意識しつつ、成果が出ることを信じて、諦めずに学習を進めていってください。この記事が少しでも皆さんにとって参考になれば幸いです。

  • 【英語編】東大生が勧める参考書や問題集、勉強法

    【英語編】東大生が勧める参考書や問題集、勉強法

    東大生が勧める参考書や問題集、勉強法を紹介します。参考書についてはその名前と、東大生によるおすすめの使い方や長所の説明を掲載しています。ぜひ参考にしてみてください。

    オススメの英単語帳

    『鉄緑会 東大英単語熟語 鉄壁』(鉄緑会英語科 編)

    収録されている単語数はかなり多いほうに分類される。
    東大の過去問と照らし合わせても「この単語の意味がわかれば読める、訳せる」といったレベルまでは網羅されており、安心の一冊。
    単語のイメージや覚え方が絵で示されており、章ごとに復習テストがついているなど、様々な工夫もほどこされている。
    一からすべて暗記しようとはせず、ささっと通読したあとは演習の際に辞書代わりに使い、見覚えはあるのにわからなかった単語を確認するのに使うのがオススメ。
    この単語帳を読むだけで語彙が広がるわけではない点には注意。
    (文Ⅰ・1年)


    英文解釈の参考書

    『基礎英文問題精講 3訂版』(中原道喜、旺文社)

    60年以上多くの高校生の英文解釈を助けたいわば『バイブル』。英語の基礎を一通り終えた後、応用レベルとして高2夏前後の使用をお勧めする。やや高いレベルで構文、文脈をつかむ練習ができ、受験への橋渡しとして優れた一冊。

    『ポレポレ英文読解プロセス50―代々木ゼミ方式』(西きょうじ代々木ライブラリー)

    有名予備校教師の著作。50個のやや短めの英文が訳出プロセスの解説とともに並んでいる。準動詞、関係詞などカテゴリごとに問題がまとまっている。この一冊をしっかりこなせるレベルに到達したなら、大学受験レベルの英語は問題ないといえる一方、それ相応の下積みがなければ、無駄に時間を費やしてしまう恐れがある。英語に自信がある人が、高2の春に一気にやってしまうぐらいでよいのでは。


    英文法の参考書

    まず前提ですが、英文法は高3の夏までにマスターするぐらいの勢いでやるのがベストです。夏からは英語以外にも時間を割かなければいけなくなるので引きずらない方が安心です。
    また、ここで問題集をしっかりやっているとセンター対策で改めてやる必要がなくなります。

    英文法は長文を読みながら”これはこの文法だな”と感じることで学んだ方が身に付きます。わざわざ長文の中の文法をすべて確認する必要はないと思いますが、ある程度文法を学んだら長文読解を絡めながら実力をつけていった方がいいと思います。これは単語やリスニングなどすべての要素に言えます。バラバラではなくそれぞれを絡めながら学びましょう。

    『Next Stage』(桐原書店)

    各問題にチェックボックスが3つついているので、1周目は全部やって間違えたところにチェック、2周目は間違えたところだけやってまた間違えたらチェック、3周目はもう一度全体をやるという形でやりました。そのあとは全体を何周もやりました。センター試験にも使えます。

    『UPGRADE』(数研出版)

    Next Stage、ブレイクスルーを踏まえて次の段階として高2ぐらいに配られた問題集です。これを高3の1学期ぐらいまで続けました。
    僕の場合は暗記部分を最後までやっていました。これで英文法は完成(のつもり)、またセンター試験の時もたまに見返す程度で使えました。
    (文Ⅰ・1年)

    『forest』(石黒 昭博、桐原書店)…辞書型

    いわゆる辞書です。これを英文法の導入としてもいいですし、問題を解きながら困ったときに見る程度にするでもいいでしょう。

    『例解英文和訳教本(文法矯正編)』(小倉 弘、プレイス)
    英作文型…英作文の導入の参考書は文法事項の正しい捉え方を教えてくれます。

    英作文の参考書ですが、文法事項ごとに正しいニュアンスを教えてくれます。文法の導入には向きませんが、英作文の前に文法事項を正しく理解し直すのには必須だと思います。また、実用英語にも直接つながるので勉強の合間にさらっと読んでもいいでしょう。
    (文Ⅱ・1年)


    リスニングの勉強法

    リスニング対策には音読ならびにオーバーラップシャドウイングが有効です。
    音読は、文字面(テキスト)を声に出して読むことです。教材は音声CD付の例文集などが良いでしょう。まずは正しい発音を再生して聞いて、その人の発音を真似して音読しましょう。音読するだけでは勿体無いので、なんなら例文ごと覚えてしまいましょう。
    この音読練習の際に特に気を付けてほしいのは、消音や連続音です。字面上では表れている単語の一部が発音されなかったり(消音)、2,3語の単語が連続して一続きに聞こえたり(連続音)するでしょう。そこまで真似して練習すると、リスニングの際に消音や連続音があってもなに不自由なく対応することができます。

    オーバーラップは、音声を聞きながら、文字面(スクリプト)を追って読むことです。この練習をすると、自分の発音・リスニングのスキルが向上するのは言うまでもなく、英文章を読む速度ならびに読みながら理解する速度を向上させることができます。オーバーラップに適した教材は、ある程度の長さがある文章です。なにも特別に購入する必要はありません。学校で使っている教科書或いは問題集で十分です(ただし音声教材のついているもの)。そして、音声データをウォークマン等に転送することをオススメします。ウォークマンでは、再生速度を調整することができます。最初は1倍速から始めて、徐々にスピードを上げ、最終的に2倍速でオーバーラップできるようになると良いでしょう。そのレベルに達する頃には、模試のリスニング問題がゆっくりに聞こえるはずです。

    シャドウイングは、音声を聞きながら、聞こえた言葉をそのまま何も見ずに声に出す練習です。これは、音読やオーバーラップよりもレベルが高いもので、リスニング中の集中力を高めることができます。また自分が聞いて理解した言葉しか声に出せないので、自分のリスニング力がどれほど上がったのかを確認することもできます。これも最初は1倍速から始めて、慣れてきたら徐々にスピードを上げると良いでしょう。教材はオーバーラップと同じく、学校で使っているもので十分事足ります。
    「シャドウイングが難しい!」という人は、『CNN ENGLISH EXPRESS』(朝日出版)を一冊買って活用すると良いと思います。この教材はシャドウイングが段階的に練習できる構成になっています。なおこれは毎月発行されていますが、最新の一冊だけを買ってそれを完璧にすればそれで十分です。

    また、よく東大を目指す人が使うリスニング教材として『キムタツの東大リスニングシリーズ』(アルク)がありますが、これは、東大を目指す人以外は使う必要はありません。また、東大を目指す人も取り組むのは「余裕があったら」で良いです。この教材の優れている点は東大入試と同じ形式の問題に取り組むことができるという点であり、この教材を使えばリスニング力そのものが、他の教材に比して飛躍的に上がるというものではありません。先程から繰り返している通り、リスニング力を鍛えるには学校で使っている教材で十分ですし、自分が気に入った音声データ付の教材があればそれで構いません。大切なのは、それらの教材を十分に使いこなして徹底的に「音読・オーバーラップ・シャドウイング」をすることです。

    最後に、東大を目指す人向けに、東大のリスニング対策について言及したいと思います。この対策に有効なのは、やはり『東大のリスニング15カ年』(教学社)です。形式に慣れるためには、「本物」の問題を解くことが何より大事です。それが終わったら、過去の東大模試の問題を解くと良いでしょう。各予備校の威信を賭けた問題なので、(本物には質の点で劣りますが)ある程度のレベルが保証された、本番とほぼ同じ形式の問題となっています。それも解き終わってネタが尽きたら、『キムタツの東大リスニングシリーズ』に取り組むと良いと思います。ただし、本番直前期に初めて解く問題を残しておくために、本番形式のリスニング教材は計画的に取り組みましょう。直前期になって、初めて解く本番形式の問題が無い、というのは避けたいものです。「本番形式の問題を解く」のは形式に慣れるため或いは問題を解く勘を維持するためであり、「リスニング力を鍛える」こととは異なります。リスニング力を鍛えることを目的とするなら、本番形式と異なる教材で構いません。上述した「音読・オーバーラップ・シャドウイング」の練習を継続して行うことが大切です。

    以上が実際に私がリスニング対策で行ってきた勉強法であり、また自信をもってオススメする勉強法でありますが、あくまで私個人に合ったものであり全員に適するとは限りません。ただし、リスニング力アップは英語力全体の向上に繋がる大切な要素です。また英語は入試で必要なだけでなく、大学に入れば外国人講師が英語で教える講義があったり、英語の論文を読んだり書いたりする機会があります。だから高校生の皆さんには、今のうちから十分な英語力をつけてほしいのです。

    この記事を読んだ高校生の皆さんが受験勉強に取り組んで、たゆまぬ努力の末に志望校に合格されることを願っています。その過程のリスニング対策において、私のアドバイスが役に立てばこれより嬉しいことはありません。
    (理Ⅱ・1年)

    まず音声を聞いて設問に答えます。その後、音声を繰り返し聞き、細部までディクテーションをします。余裕があればシャドウィングも行うと良いと思います。そして、スクリプトを見ながら再び聞くことで、聞き取れなかった部分を確認します。これがかなり丁寧にやった場合のリスニングの勉強法だと思います。次第に耳が慣れてきたら、スクリプトを見ながら聞き取りにくかった部分の確認を行えばよいと思います。問題集としては、「キムタツの東大英語リスニング」などのを使うことをお勧めします。
    (文Ⅲ・1年)


    リスニングの参考書

    『灘高キムタツの東大英語リスニング』(アルク)
    東大のリスニングに特化しており、冒頭に東大のリスニングとの向き合い方や演習のしかたなどが解説されている。
    後半は3問×10題の演習題とその解説が載せらている。解説はおまけ程度のものだが、演習題の数は十分。
    古い本なのが難点だが、ディクテーションの問題もあるのは魅力のひとつ。
    (文Ⅰ・1年)

    一般的にキムタツの東大英語リスニングは赤が東大レベルだといわれていますが、今回はあえてその一つ上のレベルであるキムタツの東大英語リスニングSUPER(木村達哉、アルク)通称「ピンク」を推します。
    これは私がリスニングは速いスピードに慣れるほど聞き取りやすくなると考えるからです。
    例えばプロ野球選手も打席に立つ前におもりがついたバットで素振りしますよね。これは重いバットを振ることで本来のバットが軽く感じられるからです。
    リスニングも同じで、速いスピードの教材を聞くほど、通常の速さの教材が聞き取れるようになります。実際私もピンクで練習していたら本番のリスニングが遅く感じられました。
    ただしこの勉強法には注意点があります。それは実力がないうちにピンクに取り組むと失敗することです。あくまで赤を完璧に仕上げてから(それだけでも戦えます)ピンクに取り組むようにしてくださいね。
    ピンクまで仕上げたらリスニングの実力はかなりのものになります。
    (理Ⅰ・1年)


    長文問題の解き方と勉強法

    こんにちは。英語の長文問題の解き方と勉強法についてお話します!
    まず解き方について,みなさんは,英語の長文問題を解くとき,文章と問題文のどちらを先に読みますか?私は問題文を先に読むほうをおすすめします。問題文を先に読むメリットが3点あります。最初に,文章全体で扱っている内容を簡単に把握できること。次に,きかれていることを頭に入れたうえで文章を読めること。最後に,全体として問題を解くのが速くなることです。今の解き方がうまくいっていない人はぜひ試してみてください!
    勉強法については,継続あるのみ。近道なんてありません。毎日1つ,長文問題を解くようにすれば自然と読むのも解くのも速くなり,正答率も上がります。
    (文学部・3年)

    長文の勉強を始める前に

    長文を勉強するにあたって大前提となるのが「単語と文法をある程度固めていること」だと私は思います。正直単語や文法が3分の1以上分からない長文を解いたところで何の意味もないと思います。高1、高2の皆さんはまず基礎的な文法、単語を身につけた上で長文に取り組みましょう。高3生でレベルの高い長文に取り組もうとしている人はそれ相応の単語を身につけましょう。自分のレベルとかけ離れた長文に取り組むのはメンタル的にも良くないです。

    長文の勉強の進め方

    毎日長文を読んで毎日音読しましょう。 その際、下の解き方を参考にしても良いと思います。また、必ず目標時間を定め正確に時間を計りましょう。

    長文の解き方

    長文を解く際に絶対にしてはいけないことは全部の文章をじっくり読むことです。段落の最初と最後、そしてディスコースマーカーをしっかり把握していけば長文は読めます。段落の真ん中あたりには具体例が配置されることが多いです。この具体例は、問題で問われているとき、段落の最初と最後に書かれている内容が抽象的だったり文の難易度が高かったりして理解できないとき、時間に余裕があるときに読みましょう。それ以外の場合は読まなくてもいいと思います。
    また、700語を超える長文になると読み進めるうちに最初のほうの内容を忘れてしまう場合があるので段落ごとに簡単に要約しておくことをおすすめします。(そもそも要約するには国語力が必要ですが…)要約は最初は面倒かもしれませんが、あとで問題を解くときにどこに該当部分があったかすぐに分かる、長文の内容を整理しながら読める、という大きな利点があります。

    長文を解くときに設問を先に読むべきか、誰しも一度は悩むと思いますが(悩まない?)私は主にいくつかの段落を読んだらそこに該当する設問を探し解くという方法を採っていました。この方法は東大や早稲田の1000語超えの長文を読むときに使っていました。~700語くらいの長文の場合は設問を先に読むか、長文を読んでから設問を読むかの2択ですが、先に設問を読む場合は内容をある程度把握できるという利点がある反面、先入観を持ってしまい設問が解きづらくなるという危険があります。

    長々と書いてしまいましたが、基礎的な読み方、解き方をマスターしたらそれをさらに自分流にアレンジしていくのがいいと思います。そのためにも早めに対策できるように頑張りましょう。
    (文Ⅲ・2年)


    英語長文の問題集

    長文読解力が足りていないと感じる場合は、『やっておきたい英語長文500,700』、『Rize読解演習3』などをやるといいです。ある程度力が付いたら(センター模試九割前後)、早めに過去問に取り掛かりましょう。過去問演習期に演習量を増やしたい場合は、『やっておきたい英語長文1000』、『Rize4』、『英語総合問題演習上級編』などがおすすめです。
    英語長文は演習量もさることながら、演習の質が重要です。一題一題、単語、イディオム、文法事項の確認や、音読、復習をやりきることで大幅な成長が望めます。
    (文Ⅰ・1年)