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  • 文系向け理系科目の克服法

    文系向け理系科目の克服法

    はじめに

    みなさんこんにちは! この記事では、受験勉強の中での大きな課題の一つである、苦手科目の勉強の仕方についてお話しします。

    数学や理科が苦手で、点数を伸ばす勉強法がわからない……

    理系科目で足を引っ張ってしまってテストの結果が良くない……

    などなど、理系科目に関する悩みを持つ文系の方は多いのではないでしょうか。

    私自身、高校生の時は理系科目がすごく苦手でした。しかし、試行錯誤しながら確立した勉強法を続けることで、最終的に東大2次試験に対応できる数学力を身につけることができました。また、共通テスト理科基礎の点も安定するようになりました。

    ここでは、実際に私が実践していた勉強法や問題を解く際のコツを紹介していきます。

    この記事は、数学や理科に苦手意識がある文科生の方に特に読んでいただきたいです。勉強法を少し変えてみるだけで克服への道が見えてくるはずです。

    一緒に苦手科目克服への一歩を踏み出しましょう!

    数学の勉強法

    まずは、数学の勉強法や問題を解く際のコツについて、共通テストと東大2次試験に分けて説明していきます。

    共通テスト数学の勉強法

    最初に、共通テストの形式について軽く説明します。

    数学ⅠA・数学ⅡBCともに試験時間70分でマーク式です。

    2024年までの旧課程共通テストの傾向でいうと、ⅠAの方は思考力を問われる問題が多く時間が足りない問題内容で、ⅡBCの方は基礎がしっかりしていれば時間内で90〜100点を狙える問題内容になっています。ただ、問題傾向は新課程では変わりうるので、あくまでも参考程度にとどめてください。

    続いて、勉強法についてです。

    よくいわれていますが、数学は演習量を積んで解法パターンの引き出しを増やしていくことが大切です。演習量を積む際には、普段から書店に売っている共通テスト型の問題集を用いて共通テスト型の問題に慣れるのがお勧めです。

    また、共通テスト直前期には、各予備校から出版される共通テストの全教科分の模擬問題を5〜10回分ほど掲載した共通テストパックをたくさん解くことが大切です。

    パックは多くの共通テスト型問題集とは違い、一回分のテストごとに分けられているので、より本番に近い演習をすることができます。

    この時、本番と同じように時間を計って緊張感を持って取り組むことが重要です。パックを用いて繰り返し本番のシミュレーションを積むことで、本番での対応力を高めることができます。

    パックは学校専用販売のものもありますが、書店で自分で手に入れられるものもあります。私の場合は秋ごろに学校から一括申し込みをして、河合、駿台、代々木ゼミナールのパックを各科目20回分ほど取り組みました。

    私は直前期に解いたパックの点数がなかなか伸びず焦りましたが、諦めず毎日取り組んでいると最後の方は安定して80〜90点を取れるようになりました。

    具体的な勉強方針としては、類題は自分で解き切れるようになるくらいまでしっかりと復習を行うことが大切です。

    そのために、間違えた問題は最低2回は復習するようにしましょう。一度復習しただけだとすぐに忘れてしまい、本番に生かせません。記憶の新しいうちに1回目の復習をし、しばらく経ってからもう一度復習をしましょう。

    1回目の復習では、間違えた問題をストックしてまとめノートを作るなど、自分の間違いをうやむやにしないための工夫をしてみてもいいと思います。2回目の復習でしっかり解けたら、記憶に頼らずに解けている証拠です。

    また、2次試験の勉強においても言えることですが、早いうちに網羅問題集をやりこんで基礎を固めておくことは非常に大切です。

    共通テスト型の問題を解いていて基礎的事項が不安になったら、すぐに網羅問題集に立ち返りましょう。

    網羅問題集は各項目の重要問題を厳選して掲載しているので、時間のない時期でも効率よく復習ができ、苦手を潰す際に最適です。

    特に「基礎問題精講」シリーズは解説が丁寧な上、類題も載っていて応用力もつくので数学が苦手な人にお勧めです。

    次に、問題を解く際のコツについてです。演習の際には、「限られた時間の中で解ける問題を取り切る」という意識を持って解く順番を考えましょう。

    また、共通テストは問題文や前半の問題がヒントになることが多いので、しっかり文章を読むとひらめく問題もあります。

    例えば、会話文などを通して数ある解法からその問題で使うべき解法を絞ってくれたり、前の小問で証明、使用した公式や解法を後の小問で用いたりするなどのケースが多いです。

    東大2次数学の勉強法

    まず、東大文系数学の問題形式について紹介します。

    試験時間は100分で、記述式の大問4つです。例年、基礎固めをしっかりしていれば完答を目指せる問題が1〜2問含まれており、そこを取り切れるかどうかが合否に関わってきます。

    まずは勉強法についてです。先ほどの共通テスト数学のところでも述べた通り、2次試験においても基礎的な考え方を用いる典型問題を一通り固めておくことが大切です。

    基礎固めの際には、網羅問題集で解いた問題を翌日、一週間後など定期的に復習しましょう。

    部活などで時間がない場合は学校の休み時間や通学時間など隙間時間をこまめに活用するのがお勧めです。

    基礎が固まっていると、問題を解く方針が立てやすくなります。

    また、高3時には、過去問、東大型模試やその過去問を十分に活用して、できるだけ多く演習を積みましょう。復習は、先ほど述べた完答すべき問題2題を中心に丁寧に行うのが良いです。

    次に、問題を解く際のコツについてです。

    数学に苦手意識がある人は、まず2問完答すること(2完)を目標にしましょう。試験の初めの方に解けそうな問題2題を見極め、完答を目指します。

    難しい年には2完が難しいこともあるので、2完できなくても落ち込む必要はありません。しかし、解けそうな問題を見極めるというプロセスがとても大事です。

    加えて、問題をさらっと見てすぐに解き出すのではなく、問題用紙の余白を使ってある程度解答の方針を練ってから解答を書き始めるようにしましょう。あとで方針が違うことがわかり、全部消してやり直し……となってしまうと大きく時間をロスしてしまいます。

    理科基礎の勉強法

    次に、文科生向けに理科基礎の勉強法についてお話ししていきます。ここでは化学基礎と物理基礎について紹介します。

    今から紹介する勉強方法で私は理科基礎の点が20点以上伸びたので、ぜひ参考にしてみてください!

    まずは、問題の概観についてです。理科基礎は基礎を固めれば取れる問題と、応用力が求められる問題に分かれています。

    化学基礎では酸と塩基、酸化還元反応が計算問題になりやすい単元です。公式を混同しないように、教科書を読み込んで原理を根本的に理解しておくことが必要です。

    物理基礎は、熱力学や力学がよく出題されます。ここはややこしい単元なので、教科書を読み込み、わかりにくいようなら参考書も確認しておきましょう。

    そして、力学は最重要単元です。出てくる問題形式が初見であっても、ある程度パターンを把握して、そのパターンに当てはめて公式をうまく利用できるようにすることが大事です。

    続いて、勉強法について紹介していきます。理科基礎では基礎知識の掌握が大切なので、苦手範囲を中心に教科書を読み込みましょう。

    教科書が読み込めたら、パックや共通テスト型問題集で演習量を積みましょう。苦手範囲を集中的に演習するなら問題集がお勧めです。

    特に「きめる!」シリーズは解説が丁寧なので理科基礎に苦手意識がある人、点が伸び悩んでいる人にお勧めです。

    そして、演習をしながら苦手範囲を洗い出し、再度教科書や参考書で丁寧に復習をしましょう。問題の解きっぱなしは厳禁です。間違えた問題はストックして定期的に復習しましょう。

    おわりに

    ここまで、数学と理科基礎の勉強法や解答のコツについてお話ししてきました。

    どちらの教科も、網羅問題集や教科書での基礎固めと、定期的な復習が特に大切です。また、数学のテストを解く際は、取り切るべき問題を最初に決め、時間をうまく配分するのがコツです。

    この記事で紹介したことを自分の勉強スタイルに合わせて試してもらえると嬉しいです。苦手意識は苦手克服の最大の敵です。まずは苦手意識を取り去ることから始めましょう!

    諦めずにじっくり向き合っていれば、自然に点数が上がり、勉強が楽しくなってくるはずです。心から応援しています!

  • 【東大生に聞く】受験本番のメンタル立て直し術【大ピンチ!?】

    【東大生に聞く】受験本番のメンタル立て直し術【大ピンチ!?】

    いくら受験に向けて勉強していても、本番の試験で実力が出せない不安は、ついてまわるものですよね。

    特に、試験でピンチに陥って、自分のペースが乱れて実力が出せなかった……という想像で不安になる人も、少なくないのではないでしょうか?

    試験の内容部分(問題)については、本番に向けて実力をつけていくことができますが、本番での気の持ちようは練習が難しいですよね。

    そこで実際にピンチに陥りながらも受験を乗り越えた東大生たちにアンケートを取ってみました。この記事では、その結果をご紹介します!

    項目は、

    1. 受験本番でメンタルが崩れそうになったときはいつか? また、それはなぜ?
    2. そのときの感情は?
    3. その後どうやってメンタルを立て直した?

    の3つです。

    今回は、共通テスト編二次試験編の2つに分けて紹介していきます。気になるエピソードだけでもぜひチェックしてみてください!

    私はこうやってピンチを乗り越えた! ~共通テスト編~

    大問が半分分からない!?(理科二類 1年)

    ── 受験本番でメンタルが崩れそうになったときはいつ? 

    数学ⅠAの時間、大問1、2が半分くらい分からなかったとき。

    ── そのときの感情は?

    終わったと思った。

    ── その後どうやってメンタルを立て直した?

    割り切って分からない問題は全て飛ばして、急いで最後まで行って戻って来ればまだ大丈夫と自分に言い聞かせた。

    共通テストは時間との勝負。分からない問題が多いとパニックになりますよね。
    そんなときこそ、点数をとる戦略に集中して乗り切ることも大切です。

    また、この方のように、「わからない問題が多いときは割り切って飛ばす」などと事前に決めておいてもよいかもしれません。

    完答が当たり前だったのに……(理科二類 1年)

    ── 受験本番でメンタルが崩れそうになったときはいつ? 

    共通テストの数学の後。いつも完答が当たり前と思っていたのに、ⅠAもⅡBも解き終わらなかったから。

    ── そのときの感情は?

    理系科目で点を稼がないといけないのにやらかした。文系科目もあんまり手応えがない……どうしよう。

    ── その後どうやってメンタルを立て直した?

    休憩時間に高校の友達と他愛のない話をして心を落ち着かせた。理科で絶対挽回する! と心を入れ替えて、数学のことは一旦忘れることにした。

    休憩時間に友達と話したり、あるいは少し散歩するなどして平常心を取り戻すことができたという声もいくつか聞かれました。

    試験から一旦頭を切り替えることで落ち着くことができるのかもしれません。

    また、終わった科目は考えず、次の科目に集中するというのも切り替えの方法として多く聞かれました。

    私はこうやってピンチを乗り越えた! ~二次試験編~

    隣の人が優秀!?(文科三類 1年)

    ── 受験本番でメンタルが崩れそうになったときはいつ?

    隣の席の人が、全ての教科において問題を解き終わるのが異常に早かったとき。

    ── そのときの感情は?

    自分は時間ギリギリなのに隣の人は見直しにも時間を割いている、どうしよう……。

    ── その後どうやってメンタルを立て直した?

    見直しをすれば必ずしも良い答案が書けるというわけではないと考えるようにした。

    試験のときに隣の席の人が気になる、というのは受験生あるあるかもしれません。この例のように、隣の人が優秀そうだと嫌でも意識してしまいますよね……。

    ただ、それでメンタルを崩してはもったいないというもの。隣の人の点数も実際は分からないのですから、発想を転換することも大切です。

    数学0完の危機!(文科一類 1年)

    ── 受験本番でメンタルが崩れそうになったときはいつ?

     二次の数学のとき。解ける問題がなくて、1問も完答できそうになかった。

    ── そのときの感情は? 

    0完はやばい、どうにかして解かないと……。

    ── その後どうやってメンタルを立て直した?

    めちゃめちゃ焦ったが、「あれだけ過去問を解いてきたのに今全く解けないってことは難化してるってことだから、他の人も解けてない」と思い、落ち着いて思いつく限りのことを書いた。

    本番に向けて努力を積み重ねてきたのに解けない! という状況は誰しもパニックになってしまいそうですが、逆に言うと、それだけ問題が難化したのかもしれません。

    実際、今年(2022年)の共通テストは難化したことで有名ですが、今でも時折東大生の間で難しかったと話題になることがあります。

    自分が難しいと感じた問題は、他の人にとっても難しい可能性が高いので、この方のように、焦りすぎず落ち着いて今できることに集中することが重要です。

    数学の手ごたえが……(理科三類 1年)

    ── 受験本番でメンタルが崩れそうになったときはいつ? 

     二次の数学終了後。目標点の最低ラインに全然届いてなさそうだったし、解答用紙を回収された後に1問解法を思いついてしまった。

    ── そのときの感情は?

      落ちたかもしれない……。

    ── その後どうやってメンタルを立て直した?

    今までの努力が全く報われないのは嫌だから、せめて2日目の教科で今年の勉強の成果を出そうと心に決めて、2日目の試験に挑んだ。

    試験でうまくいかないことがあるとつい合否のことを考えて追い詰められてしまいますが、「自分の努力の成果を出す」というモチベーションがあれば、最後まで頑張りやすいかもしれません。

    余談ですが、筆者(文系)も世界史の大論述が時間内に終わらなさそうでパニックになったとき、ここで書かなかったら今までの努力を裏切ってしまう! と、なんとか震える腕を押さえて書ききったことがあります。

    おわりに

    いかがでしたか。

    今は東京大学で学んでいる学生も、もともとは普通の受験生として失敗し、くじけそうになりながらも試験を乗り切ってきました。

    くじけそうになった時こそ勝負所

    受験生のみなさん、ぜひ粘り強く頑張ってください!

  • 【メルマガ試し読み】数学・理系国語の対策

    【メルマガ試し読み】数学・理系国語の対策

    過去に配信されたメールマガジンの記事になります。東大生の生の声が綴られています。お楽しみください!(なお、執筆者の科類や学年は執筆時点でのものとなります。)


    理科一類1年 A.F.

    みなさんこんにちは。理科一類1年のA.F.です。
    COVID-19の影響で、東大に入学したのにも関わらずこの記事を執筆している時点で未だに福島にいます。(東大生なのに東大のキャンパスにまだ1度しか行けていません…。)
    自分の出身校では夏休みが大幅に短くなったと後輩から聞きましたが、皆さんの高校はどうでしょうか?
    さて、今回は東大入試において大きなウェイトを占める数学、そして理系東大志望が1番対策に困るであろう国語(理系)の対策法についてまとめてみました。是非参考にしてみてくださいね。

    ①数学について

    高2以下の皆さんへ

    臨時休校により授業で習っていた内容が中途半端のままになってしまったり、学校再開後、急に授業の進度が早くなったりして困っている人が多いと思います。たとえ今はそうでなくとも、例年より明らかに授業進度が遅れてしまっているため、必ずどこかで「ツケ」が回ってきてしまいます。
    高校数学において最も重要なことは、教科書の内容をしっかり理解することです。
    受験本番では教科書に載っているものよりも何段階も難しい問題が出題されます。
    教科書の内容さえ理解できていないのに、そのような問題を解けるはずはありません。
    また、「後で復習した時にちゃんとやればいいや」のように考えるのは非常に危険です。

    数学は1度躓いてしまうとそこから雪崩のようにどんどん分からなくなっていきます。そして最終的に「数学がわからない」「数学が嫌い」と思うようになってしまいます。
    それに、どうせ後でやるなら今やってしまったほうが何倍もマシですよね。
    まずはなによりも、授業の内容は必ずその日のうちに100%理解するぞ、という思いを常に持つようにしましょう。
    少しでも曖昧なところがあれば、教科書をじっくり読んでみたり、あるいは友人や先生に積極的に聞いてみたりして、不安要素は必ず片付けるようにしましょう。
    例年、沢山の受験生が「高2までに数学をちゃんとやっておけばよかった」と言っています。
    この時期からこつこつ数学をやっているだけで、受験期にかなりいい思いをすることができます。
    逆に言えば、今やらないと受験期に基礎的な内容の復習から始めないといけないため、その分受験勉強のための時間が減ってしまいます。
    その分他の教科にまで影響が出てきてしまうかもしれません。善は急げ、です。

    上で「進度が遅れてしまっている」とはいいましたが、皆さんには受験までまだまだ沢山の時間があります。
    この時間をどのように使うかは皆さん次第ですが、自分から皆さんに「数学の学び方」について提案させて下さい。

    皆さんの中で、分からない問題に出会ったらすぐ解答を見るようにしている人はいませんか?
    解答を見てそれを丸暗記したり、ただ単に解法だけを覚えたりしている人はいませんか?実はこの勉強法、あまり効果的ではありません。
    というのも、学校の定期考査などではたしかにいい点は取れるかもしれませんが、入試ではあらゆる分野から、様々な要素を絡み合わせた問題が出題されるため、解法丸暗記で対応できることはほとんどありません。
    大学側は、高校生の皆さんに「自ら考え、その上で適切な解法を編み出し、解を求めること」を求めているのです。
    「こういう分野でこんな感じの問題が出てきたら、こんな感じの解法で解いて…」と実質暗記のように学習しても、目新しい問題が沢山出題される東大入試には全く対応できません。
    皆さんが普段問題を解くとき、すぐに解答を見るのではなく、「まずは思う存分考え、自分なりの答えが一通り仕上がってから初めて解答を見る」ということを心がけてほしいのです。これが「自ら考える」ことの練習になります。
    また、自分なりの答えが出来上がっているので、それを解答と比較することで「ここはこうするといいんだな」や「ここはこれがまずいのかというように気付きを得ることができます。
    これらの気付きは次に似た問題を解く時や、他の分野の問題を解くときにも必ず皆さんの力になるはずです。そして最終的には、受験本番で皆さんの味方をしてくれるはずです。
    「自ら考える」ことに慣れておくことが東大を志望する皆さんには必要不可欠です。
    また解答を見るときには、答えを丸暗記するなど話になりません。解法を覚えるのも、それで対処できる問題には限りがあります。
    皆さんが解答を見るときには「なぜこの解法で解いているのか?どうしてここでこの定理を使っているのか?というような「考え方のアイデア」を学ぶことを心がけてほしいです。
    数学に暗記は必要ありません。必要なのは、「考え方のアイデア」を増やすことです。受験本番、「考え方のアイデア」は皆さんの武器になります。
    アイデアがあればあるほど、いわば「考え方の引き出し」が増えるため、難しい問題にも対応できるようになってきます。
    皆さんには時間がまだ沢山あります。「自ら考える」ことの練習、そして「考え方のアイデア」のアイデアを学ぶことは、時間がある皆さんだからこそ可能です。

    これらの勉強法をぜひ取り入れてみてくださいね!

    高3文系の皆さんへ

    既に数IAIIBは学び終えていると思うので、そこまで今回のCOVID-19で大きな影響を受けていないかもしれません。
    しかし、演習時間は例年以上に少なくなってしまっていると思います。
    まず、教科書の内容で不安なところがある人は今すぐに復習を始めてください。
    上の<高2以下の皆さんへ>でも述べたのですが、教科書の内容さえ分からないのに東大入試を戦い抜けるわけがありません。
    これは文系の皆さんにも十分当てはまることです。特に、文系の皆さんは他の教科の対策もあるでしょうから、どうしても数学にかけられる時間は少なくなってしまいます。
    「問題演習しながら復習すればいいや」というように考えていても、それだけでは復習が不十分なことがほとんどです。
    また、過去問などを見たとき、「何を言ってるのか分からない」となった場合も基礎事項が抜け落ちている可能性があります。
    自分で教科書を一通り見直してみて、少しでも躓いた所があればいち早くその苦手を潰すようにしましょう。
    共通テスト後にどうにかしよう、などという考えは論外です。

    東大の文系数学では、ある程度出題分野に偏りがあります。「整数」「確率」「座標(図形と方程式)」「微積分」「漸化式」の5つの分野が頻出です。
    これらの分野に少しでも不安要素がある人は危険です。夏が終わるまでに対処するようにしましょう。
    文系とはいえ、単に教科書に載っているような典型的な問題が解けるだけでは東大入試には対応できません。
    過去問演習や、他大学の入試問題を沢山解き、どのような問題にでも対応できるよう経験を積んでおきましょう。
    その際、解答を丸暗記するのはむしろ逆効果です。解答の中でどのような操作が何を理由にして行われているのかを1問1問しっかり分析するようにしてみましょう。
     

    高3理系の皆さんへ

    3年生の皆さんにはあまり時間がありません。
    ですが、理系の皆さんであれば、数学に比較的多く時間を割くことになるのではと思います。
    そこで、3年生の皆さんにも、<高2以下の皆さんへ>で述べたような演習の仕方を是非実践してほしいです。
    簡単に東大理系数学の分野別戦略を以下に記します。
     

    ・整数…比較的難問が出題されやすく、特にパターン化しにくいため、整数論の問題にどれだけ触れてきたかの経験が重要になります。
    特に、互いに素の考えに注目したり、余りについて考えたり、不等式に絡めて考えるような問題に十分慣れておくと心強いです。

    ・数列…他分野との融合問題で出題されることがほとんど。確率分野や整数論、極限などでと絡めた問題にも怯むことなく対応できるかどうかがカギです。
    漸化式の処理は常に難なくできるレベルになっておくことが求められます。また、Σを用いる計算にも慣れておく必要があります。

    ・微積分…必ず出題されると言っても過言ではないでしょう。
    不等式が絡んでくる問題が出題されることが多いので、十分に演習を積んでおくことが求められます。
    また、積分計算については「数学の勘」が重要になってくるので、様々なタイプの積分で演習を詰んでおくことをおすすめします。

    ・図形と方程式…座標で解くのか、ベクトルで解くのか自分で判断できるようになっておくことが強く求められます。
    (問題文がベクトル表示されていないからベクトルではない!といった考えは東大入試では通用しません。逆に、自分で座標を設定しなければいけないことも多々あります。)

    ・空間図形…上記の積分や図形と方程式の内容と絡んでいることがほとんどです。特に断面や回転体を考える場合は非常に頻出なので慣れておくとよいでしょう。 

    ・場合の数・確率…二項係数の扱い、複雑な問題文から確率漸化式を立てられるかが特に重要視されます。ここは特に差が付きやすいポイント。

    ・複素数平面…ここ数年出題されやすいのでおざなりにしてはいけません。
    図形問題のように見せかけて実は複素数平面の問題だったということもあるため、複素数の応用の部分は特に演習を積んでおくと安心です。

    以下は、学校の進度別のアドバイスです。

    (1)既に数IIIまで一通り学び終えている
    基本的には<高3文系の皆さんへ>と同様です。理系でもある程度出題分野に偏りがありますが、幅広く対応できるようにしておきましょう。
    また、1日1回は必ず数学に触れるようにして、「数学のクセ」をつけるようにしておくといいと思います。
    東大を受験する理系生徒であれば、共通テストは数IAIIB共に100点取れてほぼ当たり前です。
    特別に共通テストの対策はする必要はないでしょう。逆に。
    共通テストの演習でどうしても点数が取れない場合、これまでの理解内容に重大な欠陥がある可能性があります。

    (2)まだ数IIIを学び終えていない
    COVID-19により、例年以上に授業が遅れているため、中高一貫校などと進度に大きな差がついてしまっています。
    まず、授業で習った内容は必ずその場で理解するようにしましょう。放置しておくと、その後の受験勉強に大きな支障が出てしまいます。
    特に、数IIIの最後の分野(微積分)は確実に入試本番で出題されます。この時期が一番の踏ん張りどころでしょう。
    また、進度が早い学校との差を埋めるために、一刻も早く演習を始めるようにしましょう。
    既に数IAIIBの内容であれば十分演習が可能です。数IAIIBの演習と数IIIの内容理解を同時並行で行うのが必須となってきます。
    また、数IIIの問題演習においては、特に数Iと数IIで学んだ内容を用いる場面が何回もでてきます。
    そのため、この時期に既に演習を始めておけば、今後数IIIの演習をする時にやや楽になります。

    ②理系国語について

    理系の東大志望に多い悩みが、「学校で十分に対策してくれない」というものです。
    これは自分にもあてはまることで、特に3年生になってからは授業でもほとんどセンター試験演習をしていた上、センター試験終了後の2次試験対策講座も国語は文系限定でした。
    また、「どうやって対策すればいいかわからない」「苦手だけどどう克服すればいいかわからない」という人も沢山いると思います。
    そんな皆さんの助けに以下の文章が少しでも助けとなれば幸いです。

    二次試験に向けた勉強法ですが、「共通テストの勉強で十分」というのは全くのお門違いです。
    記述力が強く求められるため、単に共通テストの対策だけでは「それっぽい解答」を書くことしかできません。
    では、どのような勉強法がよいのか、自分の経験談も交えながら現代文と古典でそれぞれ説明します。

    現代文

    現代文については、自分で参考書を数冊買い、それに沿って演習するのを強く勧めます。
    学校の教科書に沿った勉強だけでは、特に理系の場合は十分な力が付かないからです。始める時期としては、共通テスト直後では遅すぎます。今の時期からコツコツやっておくことをオススメします。2次試験への対策が、自然とセンター試験への対策にもなるからです。
    それに、数学のように学校の進度といったものが現代文の場合は存在しないため、今から対策を始めても何も支障はありません。
    (2年生以下の皆さんも、ぜひ少しずつやってみましょう!)

    自分は、
    (1)記述の手順がわかって書ける!現代文記述問題の解き方 「二つの図式」と「四つの定理」 浦 貴邑

    (2)世界一わかりやすい 東大の国語[現代文] 合格講座 浦 貴邑

    (3)ライジング現代文―最高レベルの学力養成 内野 博之
    の3冊で学習を進めました。

    一番最後の「ライジング現代文」は省略しても大丈夫だと思います(現代文を他の人より得点源にしたい場合はおすすめ)。
    最初の2冊については、筆者が同じなので内容にもやや繋がりがあり、特に2冊目は東大入試の過去問に沿って解法の解説をしてくれているので、どちらもやるととても力になります。 

    古典

    古典についてですが、理系と文系ではやや出題内容に差があります。
    出題される文章は同様ですが、文系で出題される難しい問題が理系ではカットされます。
    そのため、東大入試とはいえ、実は難易度的には標準であることが多いです(東大の理系国語より、他の大学の文系国語のほうが難しいことがしばしば)。
    また、特別な知識(いわゆる古典常識)も不要なため、対策を十分すれば満点に近い点数も期待できます。
    それでは、どのように対策すればよいのかというと、とにかく文法・単語知識の定着です。
    文法知識は文章読解の上では必要不可欠ですが、一度定着させてしまえば受験までずっと苦労することはありません。
    逆に、曖昧なまま放置しておくと、永遠に曖昧なまま受験本番まで引きずることになります。
    できれば授業でやった段階で定着させておくことが望ましいですが、今の時期であればまだ十分間に合います。
    共通テストのことを考えると、この時期までに定着させられないとやや厳しいです。比較的短期間で定着させることが可能なので、ぜひ復習してみてください。

    文法事項が身についても、単語の知識がなければほとんど読解はできません。
    日本語でも、敬語とかの仕組みは分かっていても文章中の単語の意味を知らなかったら全く理解できませんよね。
    どれだけ単語の知識があるかが、どれほど楽に読解ができるか、そして得点できるかに直結します。
    自分はセンター試験3週間前から2次試験当日まで、毎日学校で購入した単語帳を1日1周以上するようにしていました。
    意味が分からなかった単語には毎日印をつけることで、2次試験直前には「どの単語が苦手なのか?」がひと目で分かるようになっていた上、合計で100周近くしたのでかなり自信がついていました。
    慣れてくると、20分もあれば1周できるようになるので、時間的な負担もそこまで大きくありません。
    文だけみるととても大変そうな勉強法に見えますが、実際はそこまで大変じゃない上、かなり威力抜群です。
    自分はセンター3週間前になってこの勉強法を始めましたが、皆さんには是非もっと前の段階からこの方法を実践してもらればと思います。

    元々自分は国語が大の苦手で、全国模試でも国語は偏差値50を切っていました。3年生の東大模試でも、国語80点満点中15点〜20点くらいしか取れていませんでした。
    ですが、これらの勉強法をやってみたところ最終的に2次試験本番では50点近くとることができました。
    国語が苦手だという人も、ぜひこの勉強法を試してみてください…! 

    長くなりましたが、今回お伝えしたことが少しでも皆さんのためになれば幸いです。今回書いたことについて質問などがあれば、FairWindの質問フォームからぜひ聞いてくださいね。

    数年後、皆さんと東大のキャンパスで会えることを楽しみにしています。


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  • 【数学編】東大生が勧める参考書や問題集、勉強法

    【数学編】東大生が勧める参考書や問題集、勉強法

    東大生が勧める参考書や問題集、勉強法を紹介します。参考書についてはその名前と、東大生によるおすすめの使い方や長所の説明を掲載しています。ぜひ参考にしてみてください。


    数学の問題集(文系)

    『チャート式 数学1+A』『チャート式 数学2+B』(数研出版)
    高1、高2のうち、基礎的定理や公式を理解、運用する力を身につけるにはうってつけの問題集。白・黄・青・赤の順に難度が上がるが、赤は応用に重点が置かれるため、難関大を目指すにしても、黄か青で十分。これさえ制覇すれば基礎は完璧、まさに数学のバイブル的存在である。


    『文系数学 入試の核心』(Z会出版編集部、Z会)
    高3の夏以降、応用力をつける演習にオススメ。問題数は100問、全国の大学の過去問からの抜粋である。全体としては応用的な問題が多い印象。数学1A2Bの範囲の各分野をまんべんなく網羅するバランスの良い問題集である。解説が詳しいのも良い。


    『文系数学の良問プラチカ』(鳥山昌純、河合出版)
    高3夏以降、応用力向上にオススメ。問題数は150問近くあり、過去問からの抜粋が多い。一応各分野をおさえているが、特に受験生がつまずきやすく、他分野との融合問題も多いとされる確率、微積分、数列に重点が置かれている。解説が詳しく、別解も豊富に掲載。


    『世界一わかりやすい東大の文系数学 合格講座』 (築舘一英、中経出版)
    過去10年以上にわたる東大文系数学の過去問を、分野ごとに掲載。文系高校生目線でわかりやすく、「どうしてその解法に至るのか」という思考プロセスを重視した解説が高評価。ちなみに東大だけでなく、難関各大学バージョンがそろっている。
    (文Ⅰ・1年)

    『1対1対応の演習―大学への数学』 (1対1シリーズ)(東京出版編集部)
    数学1A2Bの全4冊で構成されていて、すべて揃えるとやや高くつくのは欠点ですが、解説も丁寧で使いやすいです。
    後で紹介するプラチカを①の用途で使う前にさらにもう一つステップを踏みたい人、苦手な分野が自分ではっきりわかっている人(数学Aと2って苦手な人多いよね)には向いているかもしれません。

    『文系数学の良問プラチカ―数学I・A・II・B 』(河合塾SERIES―入試精選問題集)
    一通り各分野の典型問題がそろっていて、解説も非常に丁寧な問題集です。
    ①教科書の章末問題は完璧で、そろそろ入ってみたい人がじっくりと時間をかけて数学の演習に取り組みたいとき、
    ②ある程度数学の勉強には目途が立ってきたが、ところどころ抜けがある人が自分の実力チェックのために演習を総ざらいしたいとき、
    の2つのシチュエーションで使うことが出来ます。

    『理系数学の良問プラチカ―数学I・A・II・B』 (河合塾SERIES―入試精選問題集)
    文系数学では、その場で解法をひねり出すことが求められますが、理系数学では計算力が求められる傾向にあります(個人の感想です)。もちろん逆の力が求められないわけではありませんし、東大レベルでは必ずしもそうとは言い切れませんが。なので、理系数学のプラチカの方が計算量は多いですが、解法自体はシンプルなものが多いのです。文系数学のプラチカでつまずきがちな人はこちらをやってみても良いかもしれません。

    『京大の文系数学25カ年』 (難関校過去問シリーズ)(教学者)
    京大の問題(ただし2000年以降)は癖がない問題がほとんどで、また難易度も低めな問題が多いため、数学の演習の数をこなしたい人にはお勧めできます。
    解説に非常にマニアックな解法が別解として載っている場合もあるので、そこは流し読みしても大丈夫です。

    『新数学スタンダード演習』(大学への数学増刊号)(東京出版)
    この問題集が完璧になれば東大文系数学は得点源になるだろう、という程度の難易度です。良問が揃っているのですが、解説が不親切なので、本当に数学を得点源にしたい人で、質問に行ける先生がいる人向けの問題集です。ただ、しっかりこなすと相当力はつきます。これより難しい参考書は東大文系数学に限るとオーバーワークかなと思います(他の科目との兼ね合いもあるので)。
    (文Ⅰ・2年)


    数学の問題集(理系)


    『FocusGold』(啓林館)
    赤本に取りかかる前に取り組む参考書&問題集です。全3冊。定期考査レベルの基本問題から二次試験標準レベルくらいの問題を取り扱っています。このシリーズは例題とそれに対する解答が比較的分かりやすく書かれています。活用方法ですが、まずは例題を通してその分野に関わる問題の基本的な解法を身につけ、そのあと後半の入試問題を一題ずつ解いていけばいいでしょう。
    (理Ⅰ・1年)

    『東大の理系数学25カ年』(教学社)
    私が間違いなく一番使ったのがこれです。東大の数学はやはりほかの大学と比べてもレベルが高く、手の込んだ問題が多いです。自分がどのくらいのレベルの問題を解けなければならないのか、一番よくわかるのが赤本だと思います。繰り返し、解法を完璧に理解して自分で解けるようになるまで繰り返しましょう。


    『チャート式基礎からの数学(IAIIB/IIIC)』 (数研出版)
    通称青チャートです。学校で買わされて使っていたのですが、基本を押さえるにはとてもよい参考書だと思います。問題数もかなり多いですし、分野ごとにきちんと分かれているのでとても使いやすいです。受験問題を本格的に解き始める前に、チャートの問題を完璧に解けるようにしておくと良いと思います。


    『大学への数学 新数学スタンダード演習』(東京出版)
    通称スタ演です。大学への数学シリーズでは、分野別に一冊にまとめられているものもありますが、スタ演ではすべての分野について、難易度の低い問題から高い問題まで網羅してまとめてあります。基本を押さえたあと、実践形式で問題を解いてみるときに使ってみるとよいのではないでしょうか。解説が簡潔なので、わからないところは先生に聞いてみるとよいと思います。
    わたしは数学に関しては、あまり多くの問題集を使わず、一つを繰り返し解くようにしていました。多くの問題に手を出すより、繰り返し説くことで完璧に定着させる方が、効率よく数学を学べると思います。
    (理Ⅱ・2年)


    確率の問題の解き方

    確率の問題を解くうえで最も大事なのは、問題の意味や状況を正確に把握することです。
    確率の問題が解ける、というのは技術的な問題というよりは問題の状況がきちんと整理されているかどうかによると思います。
    確率が苦手な人ほど頭の中だけで考えようとしますが、複雑な問題になればなるほどそれだけでは解決しづらくなるので、問題の状況を整理するためにも図や表を書くようにしましょう。
    言葉や数式だけで説明しようとしてもうまくいかない場合も、図や表だと採点者にも分かりやすくなることが度々あります。
    問題の状況が理解できれば、あとは漸化式を立てるだけだ、だとか、Σを使って計算すればよさそう、だとかその後の方針が立ってくるので、問題解決のうえで大きな一歩となります。
    そのため、状況の理解、把握を大切にしましょう。
    (文Ⅰ・1年)