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  • 東大二次試験の教室 文系編【駒場キャンパス】

    東大二次試験の教室 文系編【駒場キャンパス】

    はじめに

    ※2021年度までの情報です。本年度の情報については、こちらの駒場キャンパスの記事をご覧ください。

    この記事では、机の広さや、リスニングの音声の聞き取りやすさ、トイレの混雑度合いなどを、FairWindメンバーへのアンケートをもとに、科類別でお伝えします!

    今回は、駒場キャンパスで受験をする文系の教室についてご紹介します。
    理系が受験する本郷キャンパスの記事はこちら

    ※2021年度までの情報です。2022年度以降は変わる場合もあるので要注意です!

    受験票や大学のホームページなどもあわせて確認してくださいね。

    文科一類

    駒場11号館

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★★☆ 4/5 比較的聞き取りやすい

    トイレの混雑具合
    ★★☆☆☆ 2/5 混雑する

    机・椅子
    ★★★☆☆ 3/5 やや狭い

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:15分くらい
    2日目:1時間くらい
    (教室によって反対の可能性あり)


    大きめの教室が多くある建物です。

    11号館のトイレはかなり並ぶため、近くにある屋外のものや、隣にある1号館のものを使ったという人がかなりいました。

    1つの長机に2〜4人が座るようです。

    机が手前に若干傾いているので、鉛筆が転がらないよう要注意!

    椅子は固定されていて自由に動かすことができません。いつもと違う環境での受験の練習をしておきましょう。

    駒場13号館

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★★☆ 4/5 比較的聞き取りやすい

    トイレの混雑具合
    ★★★☆☆ 3/5 やや混雑する

    机・椅子
    ★★★☆☆ 3/5 やや狭い

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:1時間くらい
    2日目:30分くらい
    (教室によって反対の可能性あり)


    11号館と同じく、大きめの教室が多い建物です。

    リスニングの音質は想像していたほど悪くはなかった」と「音量小さすぎてほとんど聞き取れなかった」のどちらの声もありました。

    長机に2〜4人が座ります。

    机が手前に傾いているものもあり、鉛筆が転がってしまった人もいたようです。

    筆者は大学の期末試験を13号館で受けたことがあるのですが、椅子が床に固定されている上に、座面が硬く、腰が痛くなったのを覚えています。

    教室によっては、退室まで2時間近く待たされることもあるようです。

    駒場1号館、駒場7号館、900番講堂が試験会場になることも

    これらの教室については、文科二類・三類の章を参照してください。

    感染症対策の仕切りが邪魔だったと答えた人が多かったので、狭いスペースでの問題演習に慣れておくといいでしょう。

    文科二類

    駒場7号館

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★★☆ 4/5 比較的聞き取りやすい

    トイレの混雑具合
    ★★★★☆ 4/5 あまり並ばない

    机・椅子
    ★★★☆☆ 3/5 やや狭い

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:1時間くらい
    2日目:30分くらい
    (教室によって反対の可能性あり)


    やや古めの建物ですが、トイレは綺麗に整備されています。
    男子トイレは奇数階、女子トイレは偶数階にあります。
    建物を出てすぐに屋外のトイレも設置されています。

    「前後の間隔が特に狭く、解答用紙を広げるのに苦労した」とのコメントがありました。
    1つの長机に3人程度が座るようです。

    駒場12号館

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★★★ 5/5 とても聞き取りやすい

    トイレの混雑具合
    ★★★★☆ 4/5 あまり並ばない

    机・椅子
    ★★☆☆☆ 2/5 狭い

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:1時間くらい
    2日目:45分くらい
    (教室によって反対の可能性あり)


    建物は古めです。

    リスニングの音質はクリアだった」と答えた人が複数人いました。

    屋外のトイレが近くに設置されているので、混んでいる場合はそちらも利用しましょう。

    机の幅や、前の席との間隔が狭く、解答するのに苦労したとの声が多く寄せられました。
    一部の席では、4〜5人が1つの机に配置される場合もあり、席を立つのに苦労するかもしれません。

    文科三類

    駒場1号館

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★★☆ 4/5 比較的聞き取りやすい

    トイレの混雑具合
    ★★★★☆ 4/5 あまり並ばない

    机・椅子
    ★★★★★ 5/5 広め

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:1時間くらい
    2日目:30分くらい
    (教室による)


    正門を入ってすぐの、時計台が印象的な建物です。

    1つの机に座るのは1〜2人で、他の教室よりも少なめです。

    椅子が床に固定されておらず、机も比較的広めです。高校の教室に近い雰囲気です。

    駒場5号館

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★★★ 5/5 とても聞き取りやすい

    トイレの混雑具合
    ★★★★☆ 4/5 あまり並ばない

    机・椅子
    ★★★☆☆ 3/5 やや狭い

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:45分くらい
    2日目:45分くらい


    リスニングはかなり聞き取りやすいです。

    男子トイレの個室を利用する場合、かなり待つ場合もあるようです。

    1つの長机に3人程度が座ります。
    机と椅子がやや遠く、座りにくかった」とのコメントがありました。

    解答用紙が回収された後は、参考書などを読むこともできます。退室するまでの暇つぶしにお絵描きをしていたという人もいました。

    900番講堂

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★☆☆☆ 2/5 聞き取りにくい

    トイレの混雑具合
    ★★★★☆ 4/5 あまり並ばない

    机・椅子
    ★★★☆☆ 3/5 やや狭い

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:30分くらい
    2日目:1時間くらい 


    駒場でも最大級の広さの教室です。

    広さゆえに、リスニングはかなり聞き取りにくいようです。

    机と椅子の間隔が狭い」「前の席の背もたれが机より高いので、解答用紙を配置しにくい」などのコメントがありました。

    仮設トイレが屋外にも設置されているので、トイレでそこまで長く待つことはなさそうです。

    2019年度はトラブルがあり、試験終了後、2時間ほど教室で待たされたようです。当日中に帰る予定の人は、新幹線や飛行機の時間に余裕を持っておきましょう。

    他にも、駒場13号館が試験会場になることも

    駒場13号館については、文科一類の章を参照してください。

    いろいろなところで待ち時間が発生しがちなので、心を落ち着ける工夫ができるようになると良さそうです。

    おわりに

    駒場では、公共交通機関が基本的に京王井の頭線のみなので、混雑防止のために教室でかなり長い時間待たされることが多いようです。帰りの飛行機などは余裕を持って予約をしておきましょう。

    最後に、紹介しきれなかったアドバイスを紹介します。

    • 駒場はコンビニが遠いので、お昼ご飯を忘れずに持っていってください。
    • 部屋が寒かったり、暑かったりするので、温度調整しやすい服装でいきましょう。
    • 申し出れば、座布団が使える場合があります。椅子が硬いときに備えて、持っていくといいかもしれません。

    受験教室の状況は、年によって変わります。どの建物に割り当てられたとしても、自分の力が発揮できるよう練習をしておきましょう。

    FairWindは受験生を応援しています!

  • 東大二次試験の教室 理系編【本郷キャンパス】

    東大二次試験の教室 理系編【本郷キャンパス】

    はじめに

    ※2021年度までの情報です。本年度の情報については、こちらの本郷キャンパスの記事をご覧ください。

    東大の二次試験で、自分の受験教室がどこになるか、会場はどんな雰囲気なのかなどが気になる人も多いでしょう。

    この記事では、机の広さや、リスニングの音声の聞き取りやすさ、トイレの混雑度合いなどを、FairWindメンバーへのアンケートをもとに、科類別でお伝えします!

    今回は、本郷キャンパスで受験をする理系の教室についてご紹介します。
    文系が受験する駒場キャンパスの記事はこちら

    ※2021年度までの情報です。2022年度以降は変わる場合もあるので要注意です!
    受験票や大学のホームページなどもあわせて確認してくださいね。

    理科一類

    法文1号館 

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★☆☆ 3/5 やや聞き取りにくい

    トイレの混雑具合
    ★★★☆☆ 3/5 やや混雑する

    机・椅子
    ★★☆☆☆ 2/5 狭い

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:30分くらい
    2日目:30分くらい


    リスニングは、聞き取りやすい教室と聞き取りづらい教室に分かれました。小さめの教室では 5 をつけた人が多かったものの、場所が悪い人は1や2をつける人がいました。

    トイレはやや並びます。単語帳など、待ち時間に勉強できるものを持っていくといいでしょう。

    長机に2〜3人が座ります。

    机の縦幅が小さく、問題冊子がぎりぎり収まらないくらいとの声もありました。普段から小さめの机に慣れておきましょう。

    法文2号館

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★☆☆ 3/5 やや聞き取りにくい

    トイレの混雑具合
    ★★☆☆☆ 2/5 混雑する

    机・椅子
    ★★☆☆☆ 2/5 狭い

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:15分くらい
    2日目:15分くらい


    リスニングは3あたりをつける人が多かったので、どの席でもやや聞き取りにくいことを想定しておくと良いでしょう。

    トイレはかなり待つと答えた人が一定数いました。安田講堂前の広場には仮設トイレが設営されているので、混んでいればこちらも使ってみてください。

    長机に2〜3人が座るようです。
    机が狭く、A3の紙ほどのスペースしかないらしいので、小さい机に慣れておきましょう。

    広い教室だと、問題訂正の書かれた黒板が見えにくい可能性があるようです。見えない場合は、試験官に申し出ましょう。

    医学部1号館

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★★★ 5/5 とても聞き取りやすい

    トイレの混雑具合
    ★★★★☆ 4/5 あまり並ばない

    机・椅子
    ★★★☆☆ 3/5 やや狭い

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:30分くらい
    2日目:30分くらい


    リスニングはかなり聞き取りやすいと答えた人が多かったです。

    医学部1号館のトイレは清潔ですが、混むこともあるのでホテルや家で済ませて来るのが無難です。

    長机に2〜3人が座ります。

    机の上には、感染症対策のための衝立が立っているので、使えるスペースはやや狭めのようです。

    理学部1号館

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★★★ 5/5 とても聞き取りやすい

    トイレの混雑具合
    ★★★★★ 5/5 空いていることが多い

    机・椅子
    ★★★★☆ 4/5 普通

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:30分くらい
    2日目:15分くらい


    英語リスニングも聞き取りやすく、机も比較的広いので、ここを引けたらラッキーかもしれません。
    広いとはいえ、解答用紙を2枚横に並べられるほど広くはないので、普段広めの机を使っている人は慣れておきましょう。

    試験で使われないフロアのトイレも使うことができ、あまり並ばなかったとの声がありました。

    長机に2〜3人が座ります。

    工学部列品館・国際学術研究棟が試験会場になることも

    理科一類は他にも、工学部列品館、国際学術研究棟などが試験会場になることもあります。

    全体的に机は狭いと覚悟しておくと良さそうです。
    また、教室によっては椅子の位置が固定されていることがあります。様々な環境でできるように、心の準備をしておいてくださいね。

    理科二類

    工学部2号館

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★★☆ 4/5 比較的聞き取りやすい

    トイレの混雑具合
    ★★★★★ 5/5 空いていることが多い

    机・椅子
    ★★★☆☆ 3/5 やや狭い

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:30分くらい
    2日目:30分くらい


    英語リスニングは、赤本のものと比べると聞き取りにくいようですが、建物が比較的新しいこともあり、聞き取りやすいと答えた人が多かったです。

    トイレもあまり並ばないことが多そうです。

    長机に3〜4人が座ることが多いです。
    高校の机の大きさとあまり変わらなかった」「解答用紙か問題用紙のどちらかを折らないと机に収まらなかった」などの声がありました。
    コロナ対策の仕切りのおかげで鉛筆を落とさなかった
    」といったポジティブな意見もありました。

    工学部3号館

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★★☆ 4/5 比較的聞き取りやすい

    トイレの混雑具合
    ★★★★☆ 4/5 あまり並ばない

    机・椅子
    ★★★★☆ 4/5 普通

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:45分くらい
    2日目:45分くらい


    かなり新しい建物です。
    建物内にローソン100がありますが、試験日には閉まっています。
    昼食は事前に用意しておくようにしましょう。

    それぞれの教室が小さめなので、リスニングは聞き取りやすいと答えた人が多くいました。

    トイレは個室の数があまり多くないようですが、工学部3号館での受験者はあまり多くないので、並ぶかどうかはタイミング次第です。

    左右の受験者との間隔は十分広いのですが、前後の人と足が当たるかもしれません。

    工学部8号館

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★★★ 5/5 とても聞き取りやすい

    トイレの混雑具合
    ★★☆☆☆ 2/5 混雑する

    机・椅子
    ★★☆☆☆ 2/5 狭い

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:30分くらい
    2日目:45分くらい


    工学部の建物では古めの部類に入るかもしれません。

    リスニングについては「後ろにもスピーカーがあり、そこまで聞き取りにくくはなかった」との声がありました。

    トイレが少ないフロアもあり、試験前後は混雑しそうです。

    机にあるコロナ対策の段ボールの壁がかなり邪魔だった」というコメントが多くありました。

    長机に2人ほどが座ることが多いようです。

    工学部14号館

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★★★ 5/5 とても聞き取りやすい

    トイレの混雑具合
    ★★★★☆ 4/5 あまり並ばない

    机・椅子
    (アンケートではコメントが少なく、机の大きさを判断することができませんでした。)

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:30分くらい
    2日目:30分くらい


    14号館はスターバックスがある11号館の隣です。
    スターバックスは試験日には閉まっています。

    長机に2〜3人が座ることが多そうです。

    他にも、理学部2号館・工学部4号館が試験会場になることも

    理科二類では、工学部の建物が試験会場になることが多いようです。

    工学部は建物が多くて迷いがちなので、事前に地図などで場所を確認しておきましょう。

    教室は暖かいですが、お昼休みやトイレなどで外に出ることが多いです。防寒対策をしっかりしていってくださいね。

    理科三類

    法学政治学系総合教育棟 

    英語リスニングの聞こえやすさ
    ★★★★☆ 4/5 比較的聞き取りやすい

    トイレの混雑具合
    ★★★★☆ 4/5 あまり並ばない

    机・椅子
    ★★★★☆ 4/5 普通

    試験終わってから教室を出るまで
    1日目:30分くらい
    2日目:30分くらい


    正門にかなり近い建物です。

    3〜4人用の長机の両端を2人で使用していたので、スペースには余裕があった」とのことです。

    教室の後ろの方に座っている場合、リスニングが聞き取りにくいこともあります。

    お昼ご飯をキャンパス外に買いに行く人も何人かいるそうです。持っていくのを忘れても焦らずにエネルギー補給をしましょう。

    年によって受験会場が変わるようですが、理科三類の受験生はまとまって同じ建物のことが多いようです。

    周りの受験生からプレッシャーを感じたときは、散歩などでリフレッシュするといいかもしれません。

    おわりに

    紹介しきれなかったアドバイスを最後に紹介します。

    • 制服と私服の割合は半々くらいでした。慣れている服装で平常心を保ちましょう。
    • 部屋が寒かったり、暑かったりするので、温度調整しやすい服装でいきましょう。

    受験教室の状況は、年によって変わります。

    どの建物に割り当てられたとしても、自分の力が発揮できるよう練習をしておきましょう。

    FairWindは受験生を応援しています!

  • 【合格体験記】ロクでなしの東大受験【宅浪】

    【合格体験記】ロクでなしの東大受験【宅浪】


    はじめに

    宅浪についてみなさんはどのようなことをご存知でしょうか。宅浪については既にたくさんネット記事が量産されているので、何かしらご存知の方もいらっしゃるかもしれません。そんな中ではありますが、この記事では実際に宅浪した上で東大に進学した経験を踏まえて、宅浪についていくばくかの私見を述べさせていただこうと思います。適宜他の宅浪に関する記事を比較・参照してみると良いでしょう。


    宅浪のメリット

    宅浪のメリットとして以下の点が挙げられます。

    1. 自分の好きなように時間を使う(あるいは使わない)ことができる
    2. 予備校で浪人するのに比べて金銭面の負担がない
    3. 一人で勉強できる

    以上がメリットと言えるでしょうけれども、しかしこれは裏を返せばデメリットとしても表現できることでしょう。


    宅浪のデメリット

    宅浪のデメリットとして以下の点が挙げられます。

    1. 生活リズムが乱れやすい
    2. 予備校という強制力(やお金を払っているという事実の重み)がない
    3. 孤独で辛い時に悩みを共有できる人がいない

    自由に生活できるというメリットは裏を返せば規則正しい生活ができなくなるという風にも言い換えられますし、金銭面の負担がないということは「これだけのお金を支払っているのだから頑張らなくてはならない」という覚悟もなしに安易に浪人生活をしてしまうことにもなりえます。
    一人で周りから悪影響を受けずに勉強できるとも言えますが、逆に捉えれば孤独で悩みを相談する友達がいない、よって精神的に辛くなればそれがいたずらに悪化していくだけとも言えます。


    私の場合

    以上のようにメリットとデメリットが混在しているのが宅浪ですが、私の場合、次のようにメリットとデメリットの折り合いをつけていました。

    ①自分の好きなように時間を使う(あるいは使わない)ことができる/生活リズムが乱れやすい、という点について。

    私は生活リズムが乱れることについては妥協していました。規則正しい生活をしていた方が勉強をルーティン化しやすいということが仮に事実だとしても、生活リズムが乱れているから勉強できない、とは言えないのではないかと思います。厳しく言えば、「生活リズムが乱れて勉強に集中できない」というのは単に勉強していないことへの言い訳にすぎないでしょう。
    どれだけ生活リズムが乱れていても勉強は問題なくできます。大事なのは規則正しく勉強をこなし続けることではなくて、一定水準の知識や解法を理解・習得することでしょう。
    私は昼過ぎに起床することがままありましたが、昼食後(朝食なのかもしれませんが)そのまま勉強を始め、夕食後から深夜にかけて勉強していたので勉強量自体はそこそこ取れていました。昼過ぎに起きたなら昼下がりから明け方にかけて勉強すれば何も問題はないでしょう。

    ②予備校で浪人するのに比べて金銭面の負担がない/予備校という強制力(やお金を払っているという事実の重み)がない、という点について。

    突然ですが一つ質問です。あなたにとって浪人、特に宅浪という選択はどれくらい異常な選択ですか。あるいは勇気の要る選択ですか。私にとっては安直に浪人する、宅浪する、という選択は到底できないものでした。私はそれ相応の覚悟をもって宅浪を選びました。私見ですが、ことの本質は覚悟にあるのではないでしょうか。予備校という強制力が仮にあったとしても覚悟もなしに、安直に浪人している人が勉強をどれだけできるのかは疑問ですし、仮に強制されて嫌々勉強したところで、どれだけ知識や解法を理解・習得できるのか、私には心配です。

    ここで覚悟について一つ述べておきます。覚悟というのは要するに「勉強をどれだけ懸命にしようとも、あるいは逆にどれだけ怠惰になろうとも、それによって得られた結果は何であれ文句を言わずに自ら引き受けよう」と決心するということです。覚悟とは決して「1年間真面目に勉強するぞ!」と息巻くことではありませんし、まして「第一志望に合格するぞ!」と願望を表明することではありません。自分の選択で不利益を被ることを甘んじて受け入れる決心をすることが私の考える覚悟です。

    ③一人で勉強できる/孤独で辛い時に悩みを共有できる人がいない、という点について。

    私は元来、勉強とは一人でするものだ、という考えの人だったので、また、私は孤独を耐えなければならないこともあらかじめ覚悟の上で宅浪を選んでいたのでこの点は甘んじて受け入れていました。あくまで私見にすぎませんが、仮に私が予備校に通っていたとしても、私が宅浪期に耐え忍んだ孤独感や悩みは変わらなかったのではないかと思います。というのは、他人の悩みに対して、特に受験という人生の大きな関門を前にした人の切実な悩みに対して適切な助けの手を差し伸べられるほど私たちは力強い存在ではないように感じられるからです。一応、悩みを共有するだけでも当人の苦痛は和らぐでしょう。しかし、それも一時のことで、本質的には受験が終わるまでその苦悩は終わり得ないでしょう。

    私の場合、一次試験前まで、概ね12月前までは模試でも良い判定、素点を取っていたので特に精神的に辛くはありませんでした。より一般的には試験当日から遠ければ遠いほど切実に悩むことも少なくなりがちなので精神的に辛くなりづらいというのもあるでしょう。しかし、やはり一次試験、二次試験と受験当日が迫ってくるごとに相当しんどくなりました。どうしても不合格や当日の大失敗を想像すると辛くなります。私はそこである程度自分の精神力の限界を悟りました。即ち、「ああ、もう一年これを繰り返すのは無理だな」と。私はこれは幸福なことだったと思います。というのは自分の限度を理解できるというのは貴重なことだからです。自分の精神力の限界を知るというのも受験の合否は別として、重要な受験を通して得るべきことの一つではないでしょうか。


    宅浪は選択肢になりうるか

    私は宅浪して東大に合格しましたから、そのような「成功」例を念頭におけば宅浪して第一志望にこだわるのも悪くない、と強弁することも可能でしょう。しかし、私としてはそのような安直な、あるいは欺瞞的な主張は容認できません。

    私としては高い目標にこだわるのも悪くはないですが、しかし一方で「頑張らないでいいや」と妥協することもまた悪くはないのではないかとも思います。私が思うのは、通俗的に「正しい」「良い」とされている選択肢を安直に選ぶということが果たして良いのかどうか、ということです。そしてさらに踏み込めば、通俗的に「正しい」とされている選択肢に飛びつくのの一体何が悪いのか、ということです。「頑張る」ことは通俗的にはいいことですが、しかしそれは何故でしょうか、「妥協すること」や「行きたい大学より行ける大学」という選択の何が問題なのでしょうか。

    「頑張ることは良いことだ」という言明に対して「それは間違っている」とはっきり言うことは難しいけれども、反対に「別に頑張らなくてもいい」と言い切ることもまた、とても難しいでしょう。
    要するに社会的に許容されている限度で頑張ることは正しいことだが、それを逸脱した頑張りは間違っているというところでしょうか。その社会なるものがある人に対しては現役合格を強要し、またある人に対しては「浪人してでも第一志望に拘れ」と命令するのかもしれません。ではその社会なるものの命令に従わなければならないのでしょうか。従わなければならないのならそれは何故でしょうか。

    宅浪は選択肢になりうるのでしょうか。なりうる。しかし、ならないのかもしれません。答えはとても曖昧で「なる」と言える場合もあるし「ならない」場合もあるでしょう。安直に答えを求めて良いものでしょうか。「良い」宅浪と「悪い」宅浪があるのでしょうか。その良し悪しの判断自体が安易なものではないでしょうか。

    宅浪の話のはずがいつの間にか随分とズレた話をしていたように思います。あるいはわざとそのような文章を書いていたのかもしれません。しかし、私は、宅浪すべきか、否か、と問われるべきではなく、そもそものところ「どこまで頑張るのか、あるいはどこまで頑張らないか」そして「良し悪しとは何か」という問いの方が本源的であると思います。宅浪という問題はその問いの付属品にすぎません。

    私自身は「現役で地元の大学に進学するべきだ」という周りの、つまりは社会なるものの命令にあえて逆らって一年宅浪し、東大に進学しました。それが正しい保証はないし、間違っている保証もないです。正しくもないし間違ってもいない、という何とも歯切れの悪いことを書いていますが、私は安直に「正しい」あるいは「悪い」と述べることに抵抗感があります。
    人の人生には、安易に「正しい」とも「間違っている」とも言えないです。そもそも「正しい」ことをすることが「良いこと」で「間違った」選択を「してしまう」ことが「悪いこと」なのでしょうか。あえて間違った選択をすることの何が問題なのでしょうか。それは自由なのではないでしょうか。こう考えると軽率な判断は不可能でしょう。だから、私は宅浪が選択肢になりうるか、測りかねるのです。


    おわりに

    この記事では宅浪について歯切れの良いことはあまり書きませんでした。というのも私自身が宅浪したことに対して「良かった」とも「悪かった」とも総括できていないからでしょう。宅浪して東大に進学できた。これは客観的事実です。しかしそこから宅浪して第一志望にこだわるのは良いことだ、という価値観は出てきません。これは言い換えれば現役で行ける大学で妥協することは悪いことだ、という価値観も導けないということでもあります。

    本質的には宅浪を考えることは現役合格を考えることと異なりません。現役合格にこだわるのも、第一志望にこだわるのも本質的には同じだと思います。どちらであっても熟慮なしには良いものにはならないのではないでしょうか。熟慮を、あるいは葛藤を素通りして、見て見ぬ振りをして大学受験を終えることもできるでしょう。しかし、それで本当に良いのでしょうか。私は良くないと考えますが、それが本当なのか、私には分かりません。

    ここまで明快さを犠牲にし続けた読みづらい文章を書き連ねてしまいました。本当にごめんなさい。ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。

    あなたに追い風が届くことを祈っています。陰ながら応援しています

  • 【東大生が教える】日本史の勉強法

    【東大生が教える】日本史の勉強法

    はじめに

    中学校で習う日本史に比べると、高校日本史の内容は格段に深く細かくなっており、学習に苦労している方も多いと思います。確かに暗記が多く大変な科目ではありますが、高得点をとることができるか否かで試験にも大きく影響する重要な科目です。

    そこで、今回は日本史の勉強について共通テストや私大受験、二次試験のための対策にも言及しながらアドバイスをしていきます。


    日本史を勉強する上で

    これから日本史を学習していく人は、事前に日本史を概観できていると学習した内容が頭に入りやすくなります。

    そこでおすすめするのが、「学習漫画日本の歴史」などの日本史を通史形式で描いた漫画を読むことです。漫画なので読み終えるのにそれほど時間がかからず、楽しみながら読むことができ、内容を吸収しやすいと思います。ただし、内容を「覚えよう」とするのではなく、あくまでざっくりと理解する姿勢が重要です。「覚えなければ」という意識があるとどうしても楽しむことができず、読むのに時間をかけてしまいがちだからです。既に高校で日本史を学んでいる人にもおすすめなので、ぜひ一度試してみてください。

    そして、歴史はおもしろいと感じられると覚えやすくなるものなので、日本史は楽しんだ人勝ちだといえます。私が高校日本史を学習していたときは、教科書に載っている人物や出来事などについて、電子辞書に搭載されている百科事典やウィキペディアを使っておもしろいエピソードを探していました。皆さんも日本史の学習を楽しむ姿勢を持ち、工夫して学習すると良いと思います。


    日本史の勉強の基本

    1. 勉強法総論

    どの教科にも通ずることではありますが、最も重要なことは授業をきちんと聞くことです。高校日本史の中には、教科書の記述がわかりにくく自力では理解が難しい事柄も多くあります。しかも、そのようなポイントに限って試験の頻出事項であることが多いです。授業では当然そのようなポイントを先生方が解説することになるので、それを聞き逃さないようにしましょう。また、わからないことがある場合は先生に質問をしてすぐに疑問を解消する癖をつけましょう。これを怠ると、理解できていないことが多いのに受験直前期になって気づき、結局それらを解消できないまま本番を迎えてしまう可能性が高くなるからです。

    授業後の学習の流れとしては、まず最初に教科書の精読をすべきです。教科書の精読をすることで、歴史の流れや語句の定義、出来事の背景・意義・影響を掴みましょう。私大入試を除き、試験で解答となるものは全て教科書に書いてあるのでこの作業は非常に重要になります。教科書を精読した後は、単語のチェックをしましょう。この際、用語集をただ眺めるだけでは良くありません。日本史は漢字を含めて覚えなければならないため、書き取りをして漢字ミスのないようにする必要があります。一点を争う本番では漢字のミスが非常に痛い失点となることを心に留めておきましょう。学校で何らかの空欄補充問題集をもらっている人はぜひそれを活用してください。学校でもらっていない人も同じような問題集はたくさん市販されているので、それを購入することをおすすめします。

    自分でまとめノートを作る人もいるかと思いますが、ノート作りは必要な労力が大きいので、時間の限られた高校生にはあまりおすすめしません。ただし、テストで間違ったポイントなどをまとめた復習ノートは、いつでもどこでもノート一冊で間違いを潰していけるのでとても便利です。

    2. 分野ごとの勉強法

    政治史

    政治史では、各時代の統治機構をしっかりと理解しておくことが重要です。教科書には詳しく書かれているので、精読をして確実に押さえましょう。外交関係については、日本を取り巻く国際情勢もよく理解しておく必要があるので、世界史の知識が役立ちます。世界史を選択していない人は、日本の周辺国について成立時期・最盛期・衰退時期などの知識は最低限押さえておきましょう。また、近現代の政治史を苦手とする人は多いですが、それは近現代以前の時代の歴史に比べて、近現代を学習する時間が少ないことが大きな原因だと思います。それゆえに、時間的余裕がある人は、近現代史については授業前に教科書を読んでおくなど先取りをして授業に臨むと良いと思います。

    経済史

    経済用語については漠然とした理解で済ませてしまうことが多いですが、経済史を理解する上で経済用語は非常に重要なので、わからない用語は先生に聞いたりネットで調べたりしてしっかり理解できるように努めましょう。

    社会史

    町や村落の様相、庶民の生活などを扱う社会史も、内容が複雑なゆえに理解が疎かになりがちな分野です。しかし、近年この分野の研究が進んでいることもあり、入試では頻出の分野体的に理解していくことが良いと思います。

    文化史

    暗記の負担が重いため後回しにしがちですが、試験では文化史の問題で正確に答えられると周囲に差をつけることができます。文化史を学習する際は必ず資料集を手元におき、絵画・仏像などについては図版を見て用語と一致させましょう。また、文学作品についてはその作品の内容を少し知っているだけでもかなり覚えやすくなります。


    日本史の入試対策

    1. 共通テスト

    受験生がするべきことはセンター試験のときと変わらず、試験までにしっかりとした理解に基づいた知識の吸収をすることです。ただし、問題傾向が変わるので問題演習は入念にしておく必要があります。直前期(試験の1〜2ヶ月前)にはインプットよりもアウトプットに重点を置き、その過程で知識に漏れがあったら潰すという作業を繰り返すことが効率的でおすすめです。

    2. 私大試験

    私大の日本史では教科書に載っていないマニアックな事柄が当たり前のように出題されます。とはいえ、問題の多くは教科書に載っている事項なので、まずは教科書の内容の吸収を最優先しましょう。全体的に難易度が高く他の問題での挽回がしにくい私大入試では、こういった基本問題を落とすと致命傷になりかねません。教科書に載っていない事項については、用語集や資料集に載っている知識の吸収に留めるべきです。深入りするとキリがないため、基本が疎かになってしまう可能性があります。

    3. 国公立二次試験

    東大

    東大の二次試験の日本史の出題形式は他大学に見られない独特のものです。細かい知識は必要ありませんが、教科書を中心として学習したことを確実に理解していなければならないうえ、短時間で資料の読み取りを行い、厳しい制限字数に収まるよう解答をまとめる論理な力や文章力も問われます。また、古代・中世・近世・近現代から一題ずつ出題されるため、万遍なく勉強しておく必要があります。それゆえに、東大日本史には特に入念な過去問演習が必要になります。
    演習を行った後には、高校や塾の先生に添削をしていただき、それを踏まえて解答を修正し自分で納得のいく答案を仕上げるという作業を繰り返すことが理想的です。もし、添削していただくのが厳しいのであれば、ネットや過去問集で公開されている各予備校の解答例を比較し、完璧な解答に必要な要素を拾い集めていく作業が有効だと思います。過去問に手をつけてしばらくは、制限時間を気にせずじっくり考えて解くのがおすすめですが、共通テスト終了後は時間を測って制限時間内に質の良い解答を仕上げられるように練習しましょう。
    なお、駿台文庫の『日本史の論点』は論述に必要な視点を身につけることができる優れた参考書なので、ぜひ使ってみてください。

    東大以外

    東大以外の大学の論述問題は、短い問題文の指示に従って事実を並べていく形のものが多い印象があります。過去問が十分に手に入らない大学も多いので、似通った出題形式をとる他大学の問題に取り組むなどしないと十分な演習量を確保できない恐れがあります。制限字数が多く、書き始めると修正が難しい場合もあるので、あらかじめ論述の要素をまとめた簡単な設計図を書いてから清書をすることをおすすめします。
    なお、前述の参考書『日本史の論点』は論述問題を課す多くの大学の対策として使えるものになっています。


    おわりに

    いかがでしたでしょうか?日本史は負担の大きい教科ではありますが、しっかりと取り組めば高得点を狙える科目でもあります。この記事の内容は私の経験から考えたことなので、あくまでも参考程度にしてください。人それぞれ合う勉強法と合わない勉強法があります。この記事に書かれたことを実践してみてももちろん良いですが、自分に合わないなと感じたらすぐにやめてください。自分で納得のいく勉強をすることが何より大切です。

    最後まで読んでいただいてありがとうございました。

  • 【東大生が教える】物理の勉強法

    【東大生が教える】物理の勉強法

    はじめに

    「物理は公式ゲーだ」

    こんな言葉を時々耳にしますが、これは本当でしょうか?

    確かに、一部の大学では「教科書に書いてある多くの公式の中から、その問題に必要なものを選び出す」ような力を測っていると思える問題もあります。

    しかし、東京大学をはじめとする難関大学では、「物理学の本質を理解しているか」を問うような問題が出題されており、とても公式の当てはめだけで解けるものではないでしょう。

    ここでは、そのような難関大学を志望する人向けに、自分や友人の体験などを基にしながら、物理の勉強法の一例を紹介します。


    高校物理に微積は必要?

    高校の教科書では、大学以降のものと比べて、微積などの数学をほとんど用いることなく物理を説明しています。また同時に、専門書のように微積分を用いて高校物理の授業をすることを、一部では「微積物理」などと揶揄する人がいます。

    しかし、私は物理において、微積やベクトルなどの数学は「道具」として積極的に使っていくべきだと思います。ここでは、その理由を「文字」になぞらえて考えてみましょう。

    文字がない時代は、情報交換などの大半が口伝えで行われていたでしょう。これでは、後世に正確な記録を残すことができない上に、複雑な情報を処理することが出来ません。

    しかし、文字の発明によって、それらのことが出来るようになりました。
    現代では、「手段」としての文字の性質を高めた「速記」などが、国会の会議録作成など、様々な場所で用いられています。

    一方で、手段であるはずの文字自体を「目的」にしたものもあります。

    その一つが「習字」です。習字はただの道具でしかなかった文字の美しさを追求していくもので、速記などの「手段文字」とは一線を画するものだと言えるでしょう。

    では本題に戻り、物理における数学はどうでしょうか。

    これは前者のように「手段」としての数学だと思います。

    逆に、大学入試の数学で出るようなものが、習字などと同じ、目的としての数学だと言えます。たとえば、高校物理において、確率の計算などを用いるような場面はほとんどないでしょう。

    物理で用いる数学は、高校から登場するベクトルや微積分をはじめ、言わば自然の世界にはない「人の手によって創られた数学」だと言えるでしょう。

    このような、物理学からの要請によって誕生し共に発展してきた「物理数学」は、物理学を正確に深く理解するために必要不可欠ではないでしょうか?

    確かに通常の高校物理に比べると、数学を用いて記述する物理学は、新たに学ばなければいけないことがあり、大変ではあるでしょう。しかし、それだけの価値があると私は思います。


    物理学を理解する

    大学入試は教科書の内容を基にして出題されるので、教科書を完璧に理解すれば、入試で満点を取ることはできると言えるかもしれません。

    しかし、教科書だけで物理学を完璧に理解することは難しく、従って難関大学の入試で満点を取るのは難しいでしょう。こう言うと「それでは教科書の意味がないじゃないか」という言葉が聞こえてきそうです。しかしそうではなく、これは「高校の教科書が、物理を志す人だけでなく、生物など他の分野を志望している人へも向けて作られているからだ」と私は考えています。とは言え、もちろん教科書の内容を理解することはスタートラインであり大切なことです。

    そもそも「物理を理解する」とはどういうことでしょう? 私は「原理を理解し、他の問題にも応用できる」ということだと思います。公式を全く用いてはならないということではありません。公式では対処できない難しい問題に出会った時に、すぐ原理に立ち返り必要なものに切り替えられるということが大事です。私の恩師が「物理は『知識を学ぶ科目』ではなく『考え方を学ぶ科目』だ」と仰っていましたが、まさにその通りだと思います。

    教科書だけで物理学を理解するのは難しいですが、一方で慣れない専門書や学術論文を高校生が読んでも、労力に見合うだけの成果を得ることは難しいでしょう。そこで、ここでは高校生が物理を理解する手助けとなるような、1冊の参考書を紹介したいと思います。

    それは、駿台文庫の『新物理入門』です。タイトルに「入門」とありますが、その内容は東大京大受験者でも難しいと感じるレベルで、高校物理と大学以降の物理学との橋渡しになるような本です。この中では周回積分のような少し高度な数学が出てきますが、その使い方は専門書とは違い、数式をいじって深く追っていくためというよりも、簡潔に分かりやすく表記するために使われています。そのため専門書を読み解くような数学力のない高校生でも学びやすい本となっています。(ただし、専門書では数式を用いるところが言葉によって説明されているので、理解するのが大変であることには変わりはありません。)

    勉強方法としては、高校2年生以下の人は一つ一つの式や説明を全てノートに書いていきながらその過程をゆっくり追っていくことをお勧めします。それにより、「一見当たり前に思えるが実は非自明である」ような内容を見つけられ、自分の理解を深めることができるでしょう。しかしこの方法は莫大な時間を要するため、受験生の人は一通り理解した分野について物理入門を辞書のように用いながら、必要な部分だけ書いて理解していくのが良いでしょう。

    また最近は「ヨビノリ」(予備校のノリで学ぶ「大学の物理・数学」)をはじめとする教育系YouTuberの動画や、スタディサプリ・学研プライムゼミなどの有料動画コンテンツが数多く出回っています。塾などに行っていないが学校の授業以外で学びたいという人や、物理入門を読む取っ掛かりにしたい人などは、このようなものを用いてみるのもいいでしょう。


    演習は大切

    上で紹介した『新物理入門』をただ読み込んだからといって大学入試で点が取れるわけではありません。野球のルールブックを読んでも試合で点が取れるわけではないでしょう。実戦で学んだことを自在に使いこなせるようにするには、演習を積むことが重要です。

    取り組む問題については、1・2年生や3年生の前期などでは『リードα』・『セミナー』などの学校指定問題集や『体系物理』などの問題文が短い問題集をやり、受験が近づくにつれて『標準問題精講』大学の過去問に手をつけていくのが一般的です。『難問題の系統とその解き方』、通称「難系」という問題集(最近改訂されて2冊になったようです)などもありますが、これに収録されている問題は数が多い上にかなり難易度が高く、一つ一つの問題もかなりの曲者なので『標準問題精講』をおすすめします。しかし難系も1問ごとに得るものが他の問題集と比べても多いので、上にあげた問題集が終わって時間と余裕があるのなら、取り組んでみるのも良いでしょう。また過去問については基本的に、解説が充実している駿台文庫の「青本」がおすすめです。

    予備校に通っている高卒生に関しては、予備校の授業で用いたテキストを何度も復習することが何よりも大切です。ここで重要なのが、問題そのものを復習することではなく、習ったことが充分使いこなせているかをその問題を通して確認することです。通常の問題集とは異なり、予備校のテキストでは授業内容をうまく反映させた問題が選択・創作されています。そのため安易に演習量を増やそうとして復習が不十分のまま市販の問題集に手を出すのではなく、ノートを見なくても全て思い出せるというレベルまで何度もテキストを繰り返して質を高めることが大切です。

    最後に演習の方法についてですが、過去問や模試以外では、過程もノートに書いていくべきだと思います。これは後で復習する際に、どのような部分で間違えたのか、もっとスマートに解くことができなかったかなどを考えることができるからです。特に後者は重要で、物理では使う式の選択で大きく計算量が変わってきます。例えば弾性衝突の問題で、はね返り係数の式(e=1)を用いるかエネルギー保存則を用いるかでどのくらい変わるか試してみれば分かるでしょう。過去問演習については計算スペースの量を本番に寄せて演習してみるのが良いと思います。東大は記述式ですが、京大などは答えだけを記入する解答用紙なので、問題用紙の狭い余白で計算しなくてはいけません。そのような問題に対してどう対処していけば良いかなどを学んでいくのも良いでしょう。


    分野別の勉強法

    力学

    力学は物理の根幹とも言える分野であり、他の分野の基礎になっています。その上力学は物理の中でも最初に習う分野なので受験生の理解度も高く、レベルの高い争いになることが多いです。仕事への深い理解、2体・多体運動における重心運動と相対運動、中心力と面積速度一定の法則(角運動量保存則)などは、余裕があれば見ておくと良いと思います。

    熱学

    熱学は入試において波動と隔年で出題されることが多い印象ですが、波動よりも受験生の理解度が高いです。熱力学第一法則を軸として、定積・定圧・等温・断熱過程における熱・仕事・内部エネルギーの関係は特にしっかりと押さえておきましょう。

    波動

    この分野は受験生の理解が薄いため、しっかり押さえておけば大きなアドバンテージになるでしょう。ドップラー効果・定常波の数学的表現・凹凸レンズ・波の干渉など、内容が多岐にわたるため大変ではありますが、時間を多めにとって克服していくと良いでしょう。

    電磁気学

    多くの人がつまずく分野であり、最大の難所とも言えるでしょう。電気分野において、特にガウスの法則やコンデンサーの原理については、公式を暗記しただけで本質を何もわかっていない人が多いように感じます。これらの部分は公式に頼らずに、なぜそのような式が得られるのかを一度自分でしっかりと考えてみてください。磁気分野についても同様で、公式に頼りきりの人が大半だと感じます。電磁誘導やRLC回路について、自分で公式を導出することを、一度でいいので行ってください。

    原子

    この分野にまで手が回らない人も多いと思われますが、原子分野は物理の入試問題で一番解きやすいと言っても過言ではありません。原子分野は前期量子論と原子核分野から成りますが、前者については、アインシュタインやボーアなどのノーベル賞論文が基になっているので、論文の内容から外れにくい=どの大学でも問題が似ているのが大きな特徴です。そのため冬休みなどの期間に一度集中して取り組めば、入試でかなり高得点を取ることができるでしょう。後者の原子核分野については、「質量とエネルギーが等価である」、つまり円とドルのように、質量はいつでもエネルギーに「両替」できるということを常に意識しておけば大丈夫です。


    おわりに

    ここでは物理入門や演習の方法など、様々な勉強法について紹介してきました。ただし、勉強法に正解はありません。「ノーフリーランチ定理」というものがありますが、これは「あらゆる人にとって最適であるような方法は存在しない」ということを示しており、この勉強法が完璧ではないことが分かるでしょう。

    ここで紹介する勉強法が合う人もいれば別の勉強法のほうが合うという人もいるでしょう。合わないと感じた時は別の勉強法と組み合わせてみるなど、何か策を講じるのもありだと思います。自分にとって最適だと思える、自分だけの勉強法を模索してください。
    最後まで読んでいただきありがとうございました。

  • 【東大生が教える】世界史の勉強法

    【東大生が教える】世界史の勉強法

    はじめに

    「範囲が膨大すぎて何から覚えていいかわからない……」
    「覚えたはずなのにすぐにごちゃごちゃになってしまう……」
    世界史について、こんな悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。

    暗記科目の代名詞である世界史には、苦手意識を持つ人も少なくないでしょう。
    ですが、裏を返せば、一度しっかりと覚えてしまえば安定して高得点を狙える科目でもあります。

    今回は、世界史が大の苦手だった私が、苦手を克服しセンター世界史で満点、東大二次で約8割を取ることができた勉強法をご紹介します。


    効果的な暗記のためのポイント

    私が世界史を勉強するときに意識していたのは、以下の4点です。


    1. 復習は反復して行う

    みなさんは、いつ、何度復習をするのか、決めて学習に取り組んでいますか?

    復習は面倒くさいからと放置したり、その結果として、問題を解いているうちに知識の欠落に気付き慌てて復習したり……といったことをすれば、成績の向上は見込めないでしょう。
    何より、一度忘れてしまってから覚え直すのは、とても効率が悪いです。

    受験生ならば一度は聞いたことがあるであろう、エビングハウスの忘却曲線。これに基づいて、忘れきってしまう前にこまめに復習することで、一から覚え直すよりも遥かに少ない労力で記憶の定着を図ることができます。

    記憶は、エビングハウスの忘却曲線に合わせたスパンで繰り返し復習することで定着します。翌日、三日後、一週間後……というように段々間隔を延ばしながら復習に取り組んでみてください。

    「何度も復習をするなんて大変すぎる」
    「世界史にそんなに時間をかけられない」

    と思うかもしれません。ですが、先に述べた通り、ほとんど覚えてない状態から覚え直すのと、ある程度覚えている状態から覚え直すのとでは、労力もかかる時間も違います。何度も繰り返し復習することが、結果として近道になるのです。


    2. 文脈を知る

    ここで言う「文脈」とは、出来事の背景・意義や、出来事と出来事のつながりなど、言わば世界史における事象に関する「ストーリー」です。

    これを知ることで、単なる暗記に陥るのを避けることができるため、知識がごちゃごちゃになりにくくなります。さらには、論述問題にも活かせるようになります。

    「文脈」を意識して授業を聞いたり、教科書を読んだりしてみてください。
    より理解を深めたければ、流れを理解することに重点を置いた参考書を手に取ってみるのも良いでしょう。

    3. 重要なものから覚える

    世界史で出てくる事項が、全て同じ重要性を持つわけではありません。

    絶対に覚えるべき頻出事項から、国公立二次試験レベルのもの、私大レベルのものとまちまちで、受験する大学によっても各事項の重要度は異なります。
    自分の志望校の出題傾向を知り、どこまで覚えなければならないか把握しましょう。

    「覚えるのがどうしても苦手だ」という人は特に、教科書の太字や、一問一答で一番高い重要度がつけられている事項から覚えましょう。
    最重要の事項を覚えて大きな枠組みを作り、そこに必要に応じて細々とした事項を嵌め込んでいくイメージで知識を増やしていくと良いです。


    4. 自分の傾向を知る

    これは世界史に限らず勉強全般に言えることですが、まず自分の傾向を把握することに努めましょう。

    黙読して覚えるのが合っている人もいれば、口に出して覚えることが合っている人、手を動かして覚えることが合っている人もいます。私の知人の中には、「口に出しながら歩き回るのが一番覚えやすい」と言う人もいます。また、記憶力も人によって違います。

    どれぐらいのスパンで復習するのが自分に一番合っているのか、実際に試して探ってみてください。

    私の場合は、具体的なイメージやストーリーを伴った方が覚えやすかったので、資料集で地図と照らし合わせながら出来事の暗記をしていました。

    文化史は特に苦手でしたが、固有名詞を時代やジャンルごとに羅列しただけの暗記に陥ってしまっていたことが原因でした。
    作者と作品名だけを覚えるのではなく、物語のあらすじや絵画の実物を把握するようにしたところ、以前より格段に覚えやすくなりました。

    同様に、どうしても覚えにくい人物や出来事については、自分で調べてみて知識を補完するようにしていました。


    基本の世界史勉強サイクル

    ここで、実際に私が行なっていた勉強サイクルを一例としてご紹介します。

    1. 授業を受ける

    私が受けていた授業は、基本的に先生自作のプリントに穴埋めをしていくスタイルでした。
    このとき、括弧の中に入る単語や年号は絶対に聞き漏らさないように気を付けつつ、先生が喋った内容をなるべくたくさんメモするようにしていました。

     2. その日のうちに復習する

    休憩時間や移動時間、寝る前のちょっとした時間などを使って、その日使ったプリント全てにざっと目を通しました。

    このとき重視していたのは、「その日の授業で扱った範囲の流れがきちんと掴めているか」ということです。

    括弧の中を隠して覚えているか確認することは特にしていませんでした。その代わり、復習中に思い出した授業中にメモしきれなかったことや、因果関係を自分なりに言語化したもの、気付きなどを書き足していました。

    授業中や復習中になるべくたくさんメモを残すようにしていたのは、ストーリーがある方が覚えやすいという自分の傾向を踏まえ、そういう些細な記憶が暗記や思い出すときに役立つことを経験的に知っていたためです。

    3. 3日以内に復習と論述演習をする

    「3日以内に」と書きましたが、模試などでどうしても時間が取れなかったときを除いて、復習は翌日に行っていました。論述演習のタイミングはまちまちでしたが、記憶の定着を図るために必ず3日以内に行っていました。これについては後述します。

    このときの復習では、穴埋めの暗記・確認、穴埋め式問題集の演習を行っていました。間違えたところは時間を置いて見直しをし、ほとんど覚えられたら論述に移る、という形でした。

    4. 翌授業日までに教科書の習った範囲を読む

    世界史のために週に何度もまとまった時間をとる余裕のある人は、おそらく少数です。そして、世界史の教科書は分量も多く、通読するにはかなりの時間と根気が必要になります。

    そのため私は、休憩時間などを活用して次の授業までにその授業で習った範囲を読み、分割して全体を読み切れるようにしていました。

    5. 翌授業日にさっと復習する

    私の場合は、世界史の授業の前に昼休憩があったので、そこで復習していました。
    授業前の休憩でざっと見返す程度でよく、時間が取れなければ前日でも良いでしょう。次の授業までに済ませるのは、内容が混ざってしまうのを防ぐためです。

    このとき授業の内容をほとんど思い出せるようであれば問題なく、思い出せなければ次の分とまとめて復習し、次からの復習のスパンを見直します。こうして、自分に合った復習のサイクルを作りました。


    論述対策について

    ここでは、論述を課す大学を受験する人向けに論述対策について説明します。

    私が推奨するのは、授業で習った範囲の論述問題にすぐに取り組むことです。

    授業の進度にもよりますが、だいたい週2題ほどで十分です。私は、200字〜600字のものを2, 3題、合計800字程度を目安にして毎週取り組んでいました。せっかく解いた問題は、ぜひ先生に添削してもらいましょう。

    論述問題にすぐに取り組むことを推奨する理由は、2つあります。

    まず1つ目は、単純に論述問題に慣れることです。
    早いうちから論述問題に取り組んでいれば、その分多くの論述問題を解くことができます。加えて、論述の作法や論述に必要な知識・着目すべき観点を知り、それ以降の学習に活かすことができます。

    2つ目は、復習の完成度をチェックし、アウトプットすることによりさらに記憶の定着させられることです。
    覚えたつもり・理解したつもりだったができていなかったという事態はよくあります。アウトプットに取り組むことで、それになるべく早く気付き、修正することができるのです。

    ↓論述問題についてはこちらの記事もチェック↓
    【東大二次試験対策】世界史大論述の書き方


    おわりに

    私自身は、世界史は完全なる暗記科目ではないと思っています。論述問題は、暗記していれば解けるような問題ではないからです。

    一方で、一定の知識がなければ話にならないのも確かであり、どこまで覚えなければならないか、見極めながら取り組む必要がある科目です。

    「自分の傾向を知る」で触れた通り、人によって向いている暗記法は様々で、記憶力も違います。様々な方法を試し、自分に合った学習のサイクルをつくってみてください

  • 【東大生が教える】世界史おすすめ勉強法・参考書

    【東大生が教える】世界史おすすめ勉強法・参考書

    このページでは主に東大受験生向けに、世界史の勉強法、おすすめの参考書・問題集など、何人かの東大生のアドバイスをまとめて紹介します。参考書についてはその名前と、東大生によるおすすめの使い方や長所の説明を掲載しています。ぜひ参考にしてみてください。

    基本の勉強法

    ここでは世界史の基本的な勉強法を紹介します。世界史をどのような流れで勉強していたのか、東大生の生の声を聞いてみましょう!

    世界史は、とにかく覚える事項が多いですよね。暗記で重要なのは、効果的な反復です。「エビングハウスの暗記曲線」を聞いたことがあると思います。ここでは詳しく説明しませんが、私はその理論を利用した対策をするようにしました。

    とは言っても、厳密にやるには高校生は忙しすぎるので、私は授業を受けたその日と週末に一問一答式の問題集を使って復習し、その後、学校が課題などで出してくれた演習問題を解きながら知識の定着度をチェックしたり、関連する事項の確認をしました。

    意識すべきことは、時代と地域間のつながりです。私は、基準にする地域(わかりやすさから、私の場合は中国)の年表を作成し、そことのつながりという見方で他の地域の年表と組み合わせ、新しい知識を身につけた毎に細かく書き込みました。

    東大入試はたくさんの情報の入ったシンプルな論述を求めているので、難しいですが、頑張りましょう。

    東大・論述対策

    ここでは、主に東大世界史の対策法を紹介します。

    東大生は、論述問題の東大世界史にどのように立ち向かっていたのでしょうか。
    東大だけでなく、一般的な世界史の論述対策にも役立つ情報だと思うので、ぜひ参考にしてみてください。

    1. まずは世界史の教科書を読みまくろう

    東大の世界史の問題はあまり細かいことは聞いてきません。一つ一つ重要事項をきちんと理解しているかが大事です。

    その点教科書はエッセンスを凝縮した読み物なので一番優秀です。受験直前まで何回も読んで教科書をぼろぼろにしましょう。

    おすすめの教科書
    世界史B(山川出版社)
    慣れるまでは読みづらいかもですが政治史に関しては網羅されています。この1冊で十分。
    詳説世界史(東京書籍)
    近年出題が増加している経済史、文化史に強い1冊。文字も大きく読みやすいので副読本に是非。

    2. 添削を始めよう

    まずは論述の問題集から取り掛かりましょう。添削してもらう方が絶対いいです。1日1枚やるぞっていう意気込みでとにかく量をこなしましょう。完成した答案は先生に見てもらいましょう。

    おすすめの問題集
    詳説世界史論述問題集(山川出版社)
    テーマごとに問題がまとまっていて便利な上、厳選された問題が多く掲載されておりお勧めです。

    3. 東大の過去問を解こう

    東大の過去問は今までの総決算です。添削も欠かさずやりましょう。特に間違えた問題は丸がつくまで何度も見てもらいましょう。

    まず、教科書を用意しましょう。世界史の教科書は

    1. 山川出版詳説世界史
    2. 山川出版新世界史
    3. 東京書籍世界史
    4. 帝国書院世界史

    の4つが主要です。(実教出版もバランスが取れていて良いですが、あまり使われていない感じがします)


    1 は多くの人が使っているのではないでしょうか。(ちなみに私は1 と4 です)

    確かに1 も良い(単語量は三省堂に次いで2番目に多いですから)ですが、センター試験のみ世界史を受ける受験生も対象としているので、物足りない感じがします。それと、テーマ学習が他の教科書と比べ少ないです。東大向けという感じではありません。(もちろん、1 だけでも合格しますが)

    2 と3 が良いような気がします。(主観です笑)2 は少し詳しすぎるような気もしますが・・・

    4 は完全に東大受験生のために作られた教科書です。だから、逆にセンター試験を受ける受験生や東大以外の国立2次試験で世界史受験する受験生が使ってしまうと、大変なことが起きてしまいます。なぜかというと、重要語句の説明が明らかに少ないからです。その代わり、東大が狙ってくる近代世界システム論やネットワークなどといったテーマ集が充実してます。

    教科書は、それぞれ長所と短所があるので2冊買うのがオススメです。もちろん1冊でも全然問題はありません。教科書で受験の合否が決まるわけありませんから。自分次第です。

    その次に用意する問題集などは、
    5. 駿台書籍の東大世界史問題集(すみません。書籍名を忘れてしまいました)みたいなの。25年分の過去問が載ってたはずです。
    6. 資料集:帝国書院のタペストリーがオススメです。(近代世界システム論が詳しく書いてあります)山川でも良いですが・・・
    7. 時事問題への関心を持つこと
    です。

    5 については、赤本の25カ年とどちらを買うか迷うと思いますが、絶対に5です。理由は、『25カ年』の解答(大論述です)は東大が要求するレベルでないでしょう。解説も少なすぎで、それを読んでるだけでは東大が求めているものには届きません。さらに、値段が高い。5 はテーマごとにかかれていて、テーマの関連がつかめる。これくらいでしょうか。

    そして、7 ですが、最近の時事問題から問題を出す可能性があります。今世界で何が起きているでしょうか?
    イギリスのEU離脱、アメリカのトランプ大統領就任によるアメリカの保護主義化、移民、テロ(宗教的問題)、「イスラム国」、アジア諸国の経済的台頭、人権問題、グローバル化に抗う反グローバリズム(地域ナショナリズム)の高揚などなど。もちろん日本も憲法改正で軍事面で大きな変動があるかもしれません。領土問題も未解決です。東アジアだけでも、各国のナショナリズムが対決し合っている状態です。

    このような世界情勢か、今「国家とは?」つまり、主権国家とは? 国民国家とは? や「保護主義と自由主義の対決」「戦争と人権、平和」「移民」が問われています。そして、グローバル化による、ヒト・モノ・カネの流れが活発になっいます。このような世界情勢が生まれるきっかけや、過去に起きた現代と類似する事態、過去と比較して現代と違うところなどがテーマとなって出題されます。

    だから、今のうちに、主権国家や銀の流れ、文化の伝播、ナショナリズム(民族主義・国民主義)、ヒトの流れ(主に移民国家アメリカ)、世界史的軍事制度の変遷、海の道(特に、東南アジアを中心に)、大航海時代以降の世界の覇権争い、植民地での独立運動、世界史上における帝国の役割とその崩壊、情報通信技術の発達、交通機関(蒸気船や鉄道)の役割と影響、人権はどいう風に生まれたか、奴隷制や封建制について、立憲主義と共和制と専制主義(つまり、どうやって、法の支配が生まれたか)、各時代各国における宗教政策(威圧と寛容)、などを学ばなければいけません。

    これらを、上記に記した問題集や教科書で調べてください。その際に、インターネットを使って調べてみるのもいいですね。これをこなせば大論述は問題ありません。第二問と第三問を9割くらいとれば、50点以上間違いなしです。

    参考書・問題集とその使い方

    ここではおすすめの世界史参考書・問題集とその使い方をご紹介します。
    参考書や問題集ってたくさんあってどれを使ったらいいかわからない…そんなあなたは、以下で紹介する参考書・問題集をぜひ参考にしてみてください! あなたにぴったりの一冊が見つかるかもしれません。

    『段階式世界史論述のトレーニング」(Z会編集部、Z会出版)
    いきなり難度の高い問題に取り組むのに比べ、この問題集では「限られた地域と時代、短文型」の比較的知識で書きやすい論述問題から、「複数の地域と時代、長文型」の大きな歴史の流れを問うような、本格的な論述問題へとスムーズにステップアップできるのでおすすめです。

    『世界史論述練習帳new』(中谷臣、パレード)
    世界史論述の解き方や考え方が学べるのはもちろんですが、おすすめしたいのは付録としてついている「基本60字論述」問題集です。量も多く、問題を解くことによって知識を固定化・体系化することができます。

    『判る!解ける!書ける!世界史論述』 (伊倉正武・井上徳子・金貞義・山内秀朗、河合出版)
    この日本史版もかなりおすすめの問題集です。基本的に見開き1ページに問題から解答解説まで載っているレイアウトが非常に見易いです。問題に対する考察、考え方も質が高くかなりハイレベルな問題集だと思います。

    ここからは世界史の一問一答の勉強法を私なりの2つのステップに分けて紹介します!

    ステップ1「用語暗記」
    教科書や一問一答形式の単語帳を使う一般的な勉強法です。
    単語帳は長く使うので、内容を見比べて、使いやすいと思ったものにしましょう。赤シート付がおすすめ。

    ステップ2「用語解説」
    一通り覚えたら、複数のキーワードを用いて、自分の言葉で用語を説明できるようにしましょう。これで、どんな問い方にも対応できます。
    教科書準拠の用語集が役立ちます。自分で用語を選んで説明を書いたり、短い論述問題を解いたりして身につけましょう。
    概念・制度(重商主義、主権国家など)の理解は大論述にも役立ちます。
    私大対策は教科書の注釈や資料集・用語集まで読み込みましょう。
    センター試験や過去問のテーマ・問題文にでた用語を調べるのも効果的です。