2013年7月15日(月)、長野県屋代高等学校の15名のみなさんに対し東大ツアーを実施しました。
今回の東大ツアーではまず、東大の特徴的な制度である「進学振り分け」を体験するワークショップを行いました。東大についてのクイズの点数を振り分け用の点数として用い、受験する科類や進みたい学部を選ぶなど、受験時や入学後の自分の姿を想像しながら作業を行ってもらいました。
その後、東大の建物や施設について東大生が解説するキャンパス見学会を行いながら中央食堂へと向かい、昼食をとりました。
午後は生協購買部でお土産の購入後に浅野キャンパスへと移動し、東京大学大学院工学系研究科所属の高橋浩之教授にご協力いただいて、実際にどのような設備で研究が行われているのかといったことや、研究の内容について教えていただきました。高校生からは施設について、研究内容についての質問も出て、大学での学問に興味を持つきっかけとなったのではないかと思います。
研究室見学終了後には本郷キャンパスへと戻り、見学会を実施しながら最後のコンテンツである個別相談会会場へと移動しました。
個別相談会では、5人の高校生に対し2人の東大生が相談員として付き、普段の勉強や生活の悩みについて、また大学での生活についての質問などを受けました。企画後に実施したアンケートでは、時間がもう少しほしかった、などの意見も多く、時間中は活発に質問が出ました。
今回の企画で東大について、また大学での学問について知り、実際に東大生に質問したり話したりした経験が、屋代高校のみなさんの今後の高校生活に少しでも役立つものとなり、東大進学を含めた進路について考えるきっかけとなっていれば大変嬉しく思います。
午後から始まったセミナーの最初のコンテンツは参加東大生3人によるパネルディスカッションでした。①高三時の受験スケジュール、②各科目の受験スケジュール(基礎から過去問対策への移行、センターと二次の比率)、③模試の活用法、④東大受験へのモチベーションの向け方、と4つのテーマについて3者3様の経験を紹介し、受験に対する意見を交わしました。参加した高校生からは「三人それぞれの意志があって自分に合ってるものを見つけられた」という声をいただきました。このコンテンツを通じて、東大生が個々それぞれの方法で合格しており、「これをしたら受かる」という絶対的なものがあるわけではないと高校生が感じ、「自分には合っている方法は何なのだろうか?」と考えるきっかけになったのではないかと思います。
最後のコンテンツはワークショップ形式で、夏休み以降の自分の受験戦略をデザインを東大生と行うというものでした。①「この戦略と『心中』する」と決めた戦略、②なぜその戦略を選んだのか、というそれまでのきかくで伝えてきた各東大生の受験時の話を踏まえて、実際に高校生が自己分析や戦略分析などを行いました。このワークショップの中では、高校生にとってはまさにこれからの半年間を占う戦略を考えてもらいました。その中で浮かんだ非常に実践的な質問をもとに東大生と高校生との間で交流が行われ、個別相談会からは一歩踏み込んだやりとりがありました。高校生からも「これから自分がどのように勉強していったら良いのかを話を聞きながらしっかり考えられた」という声をいただきましたが、あと半年の受験生活のに活かしてもらいたいと切に願っております。
開智高校は卒業生に東大生は文系が1人いるという学校です。今年は理系の東大志望者が多く、その意味でも普段は聞くことの出来ない理系東大生の「生」の声・記録が貴重な情報となれば嬉しく思います。また、このように先輩からの情報が限られる地方の高校生にとって、多様な東大生の「生」の声を聞くことで「自分はこの方法ならできるんじゃないかな」と選びとる戦略の幅が広がったならば幸いです。選ぶというのは難しいものです。長い受験生活、「自分にこの方法が合ってるんだろうか」と不安になり、<柔軟に戦略を変える>とはいいつつも<優柔不断>に陥ることになりうるかも知れません。もしかするとその違いは表裏一体で結果論でしか評価できないものかも知れません。しかしながら、<なぜその方法が自分に合っているのか / なぜその戦略転換が今の自分にふさわしいのか>について、分析あるいは直感から導かれる(たとえ合理的ではなくても)根拠を信じ選んだものに腹を括れるかが両者の違いになるのではないかと思っております。こうした企画のメッセージを少しでも感じてもらえれば嬉しく思います。そして、たくましく受験を戦い抜き来年の春に合格してくれることをお祈りしております。