投稿者: FairWind

  • 東京大学本郷キャンパス紹介

    東京大学本郷キャンパス紹介

    このページでは、本郷キャンパスについてご説明します!

    本郷キャンパスは東京大学の主要なキャンパスの1つです。研究に必要な設備から講義室・図書館等の施設まで充実しており、学部3年生・4年生のほとんどと一部の大学院生はこのキャンパスで学習・研究をすることになっています。

    またキャンパス内にある赤門安田講堂などは比較的高い知名度を誇っており、観光名所としての魅力も兼ね備えています。

    以下では本郷キャンパスの施設・店舗・教室について、いくつかピックアップしてお伝えします!


    観光名所・施設

    歴史あるキャンパスにつき、本郷キャンパスには観光名所とされる施設や、景観上優れた建造物が多く存在します。


    赤門

    元加賀藩上屋敷の御住居表御門として用いられた歴史ある門です。江戸時代における諸侯邸宅門の非常に座れた遺例として昭和6年に国宝として指定され、現在は国の重要文化財となっています。メディアで取り上げられることも多いため、何かしらの形で目にしたことのある方も多いと思われます。

    ちなみに、赤門は本郷キャンパスの正門ではございません(正門は別に存在します)。


    安田講堂

    卒業式をはじめとする各種式典や、研究・教育に関する発表の場として利用されています。学生運動の際に占拠されたこともあって、こちらも非常に知名度の高い建造物となっています。FairWindのトップページにも採用されていますね。

    なお、実際に安田講堂に立ち入ったことのある学生はそれほど多くないと言われています(統計をとったわけではありませんが)。


    総合図書館

    蔵書数約120万冊を誇る、東京大学の主要な図書館の1つです。

    この図書館は建物としても魅力をもっており、正面の壁は立てて並べた本(の背)を想起させるようなデザインとなっています。内部も豪華絢爛で、入り口を入って正面の階段・廊下には赤い絨毯が敷かれています。

    なお、付近の広場の地下には別館が存在し、こちらはラウンジ形式の自習スペースとなっています。


    店舗

    キャンパスというのは多くの学生・教職員の集まるコミュニティであり、そこでは購買部(売店)・書籍部(書店)・食堂といった店舗がサービスを提供しています。


    中央食堂

    安田講堂の広場の地下にあり、東京大学で最大の食堂です。

    東京大学創設140周年記念事業の一環で、2018年4月にリニューアルオープンしました。
    リニューアル後の食堂は明るい内装で清潔感のある店内となっており、他の食堂に比べて外部の方の利用も多いのが特徴です。


    銀杏・メトロ食堂

    以前は第一食堂と呼ばれていました(第二食堂も存在します!)。
    法文2号館の地下にあり、主に法学部・文学部の方の利用が中心でした。
    銀杏・メトロ食堂のすぐ近くには第一購買部もあり、主に電子機器を取り扱っています。

    ※新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2021年3月31日現在、銀杏・メトロ食堂は営業休止中です。


    第二購買部

    安田講堂の広場の地下にある売店です。こちらは大きなコンビニエンスストアのようなもので、文具から弁当・パン、東大グッズまで幅広く取り揃えています。
    ちなみに「購買部」という呼称ですが、これはお客様目線に立ったとき、売店というのは「売り場」ではなく「買い場」であるからこのような呼ばれ方をされているとのことです。


    教室

    学生が対面で授業を受ける場所で、小さなものから大きなものまで多くの種類があります。
    これらが受講者数、用途(講義中心 or ディスカッション中心 など)に応じて使い分けられています。


    参考文献

    より詳しい情報は、本郷地区のキャンパスマップや各種Webサイトをご参照ください。
    また、コロナ禍が収束した際に、実際にキャンパスを訪れてみることもおすすめします!

    (文責:理学部卒 T.A.)(記事執筆:2021.03.31)

  • 東京大学駒場キャンパス紹介

    東京大学駒場キャンパス紹介

    駒場キャンパスには、主に前期教養課程の1・2年生や教養学部、理学部数学科の方が通っています。本郷キャンパスほど有名ではないですが、とても素敵なキャンパスです!


    おすすめスポット

    図書館

    ガラス張りのきれいな建物です! 蔵書は約70万冊!
    現在は新型コロナウイルス感染症の影響で閲覧席の利用制限がありますが、通常は広い自習スペースがあり、テスト前になるとたくさんの東大生が自習をしていました。
    授業やレポート課題に必要な資料のほとんどは、この図書館で見つけることができますよ!

    食堂

    1階の食堂と2階の食堂があります。それぞれ「1食」「2食」と呼ばれています。
    12時頃の食堂は東大生でとても混雑しています。
    2階の食堂は新型コロナの影響で休業中ですが、美味しい料理が多いです。たまに2食のメニューが1食に登場するので、機会があればぜひ味わってみてくださいね!

    銀杏並木

    東大のロゴにも描かれているイチョウ。駒場キャンパスにも大通り沿いにたくさんのイチョウが植えられています。
    秋に色づく銀杏並木はとても美しく、写真を撮っていく方も多いのですが、同時に銀杏の独特のにおいがキャンパス内に充満することになります…。


    教室紹介

    1号館

    駒場キャンパスの顔とも言える、時計台のついた建物です。正門を入ってすぐのところにあります。
    国の登録有形文化財にも指定されています!

    900番教室

    駒場キャンパス最大規模の教室です。収容人数は600人以上! 人気の講義や、講演会などで利用されることが多いです。
    年に1回ほど、設置されているパイプオルガンの演奏会が行われています。

    KOMCEE

    ガラス張りの教育棟です。スクリーンの設備やディスカッション用のテーブル、実験室などがそろっています。
    文系の方は英会話やプレゼンで使うことが多く、理系の方は実験で使うことが多いようです。
    地下にはおしゃれなカフェもありますよ!

    第二体育館

    2020年8月に完成した、新築の体育館です! 最新のトレーニング設備や広い球技場を備えています。


    周辺情報

    駒場

    キャンパスのすぐ近くにも、カレー屋、定食屋、ラーメン屋といったレストランがたくさんあります。放課後に友人と食べにいくことも多いです!

    渋谷

    駒場キャンパスから2駅と、歩いていける距離にあります。
    ボウリング場やカラオケなどがたくさんあり、休日遊ぶのにはもってこいです!

    下北沢

    こちらもキャンパスから2駅と近く、東大生がよく訪れる街です。
    ファッションや雑貨で有名な街ですが、レストランも多く、サークルや部活の新歓でもよく利用されているようです。


    キャンパスマップ

    キャンパスマップはこちら

    駒場キャンパスの紹介はいかがでしたか?
    キャンパスについて知ることで、自分の大学生活がイメージしやすくなりますし、「このキャンパスで過ごしたい!」という気持ちが受験のモチベーションにも繋がっていくと思います。
    受験勉強の息抜きとして、キャンパスについて調べるのもいいかもしれませんね!
    それでは、この駒場キャンパスでお待ちしています!

  • 【メルマガ試し読み】⾼校時代の不安とその解消法

    【メルマガ試し読み】⾼校時代の不安とその解消法

    過去に配信されたメールマガジンの記事になります。東大生の生の声が綴られています。お楽しみください!(なお、執筆者の科類や学年は執筆時点でのものとなります。)


    理科一類1年 T.S.

    今回は「不安とその解消法」についてお話します。

    高校生の自分にとって、不安とか悩みは「とても怖いもの」だと思ってました。でも悩みって、意外と紙に書くだけでも整理できるんです。
    そこで今回は、自分がやっている方法を教えるのでやってみてほしいです。少しでも悩みがある人は、ぜひ「今」やってみてください。

    まずA4紙とペンを用意します。できましたか?そしたら横向きにして、左4分の1に不安&悩みを書き下します。
    些細なものも大歓迎で、なるべくたくさん。例えば高校生の時に自分がやったら下のような感じだったんでしょう。

    ・大学受験 ・学部決まらない
    ・集中力 ・模試近い ・授業眠い
    ・自転車操作ミスって田んぼに2回も突っ込んだ
    色んな中高生に見られるのを思うと恥ずかしいですね。

    書いてみて「悩み」は思っていたより多かったですか?
    そんなに多くは無かったんじゃないでしょうか。こう思うだけで自分は気が楽になるんですが、共感していただけますか?
    逆に悩みがたくさんある人は、誰か相談できる人はいますか?今すぐ他に助けをもらったほうが良いです。
    多くの悩みを1人で抱え込める人はこの世界に誰1人としていません。

    さて次に、その不安・悩みを「(理想)!」という形に言い換えて、次の左4分の1に書きましょう。
    大学受験→「大学合格!」、授業・自習で眠くなる→「授業と自習で眠くならない!」、田んぼに突っ込みやすい→「田んぼに突っ込まない!」…。
    「悩み」ってネガティブなので、それを理想として言い換えると気分が楽になり、余裕を持ちやすくなると思います。あくまで1人の大学生の意見ですが。

    じゃあ次に、今の自分に足りないものを具体的に考えてさらに左4分の1に書きます。
    ここでは例として、集中力について話します。
    集中力欠如の原因として自分は、スマホが近くにある事だと考えました。そこでスマホを友達に預けたり、勉強場所から一番遠い所に置いたりしました。
    時間的には60分ごとに必ず休憩し、長時間のテスト前は入念に休むことにしました。
    それでも集中が切れた時は、逆にテスト中に数分だけテスト解かずにリラックスしてました。
    「眠い」も同じです。8時間寝ても眠い時はあります。眠くなりそうな授業の前に少し目をつぶるだけで、授業中に眠くなる確率はかなり減ります。

    さてここで「漠然と不安を感じる悩み」もあると思います。「良い判定が出てるけど、もし落ちたらどうしよう。」とか…。
    それは考えることはせず、小さく書く程度で良いと思います。それは不安ではなく、仮定法過去の濫用です。
    変えられないor変わる必要のない事で悩んでも仕方無いので、そこは自分を信じてあげてください。

    もう最後です。はやっ。理想を書いたら「そのために何をやるか」を紙の残りに書きます。
    「睡眠時間が足りない」→「睡眠時間を7時間は最低取り、それでも眠いなら休み時間」とか。
    ここで他との兼ね合いも考えましょう。どれをどれくらい優先したいのか、は自分にしか分からないので、そこで願望を洗練してください。
    ちなみに自分は「寝る」「食べる」など健康的な生活を送ることを優先し、それ以外は特に決めてませんでした。
    きつすぎる・体を大事にしない計画は禁物です。

    ここまでが一通りです。具体的には、悩み羅列・ポジティブ化・原因分析・目標設定だけですね。難しいことや新しく聞く話は無かったと思います。
    まあ大学生1人が考えつくことなので…。でも、こういう基本的なことが大事だと分かってほしいです。

    もう1つだけ提案をします。

    それは「ゆずれない軸」を作ることです。イメージとしては北極星です。昔の船乗りが北極星を目指すことは聞いたことあると思います。
    途方に暮れた時、やることが分かりずらくなった時に「そうだ、自分はここを目指してるんだった」と思えるものがあったら最高です。またスタートしやすくなるので。
    でも、それが達成できなかった時に打ちひしがれないようにしてください。目標は、近づいたり遠くなったりすることに意味がある、と自分は思います。
    達成できなければ、これ以降の人生が全てどうしようもなくなる目標なんて無いです。
    だんだんと成長できていることが分かっているなら少し立ち止まったら後退したりしても大丈夫です。
    自分が決めた目標で自分の首をしめてはダメです。どんと構えて向き合いましょう。

    長くなりましたが、色々な悩みを持っているのは真剣に考えていることの裏返しではないでしょうか。
    その不安・悩みは素晴らしい成長の材料だと思います。向き合い続けると、なんか良いことあると思います。応援してます!


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  • 【合格体験記】ロクでなしの東大受験【宅浪】

    【合格体験記】ロクでなしの東大受験【宅浪】


    はじめに

    宅浪についてみなさんはどのようなことをご存知でしょうか。宅浪については既にたくさんネット記事が量産されているので、何かしらご存知の方もいらっしゃるかもしれません。そんな中ではありますが、この記事では実際に宅浪した上で東大に進学した経験を踏まえて、宅浪についていくばくかの私見を述べさせていただこうと思います。適宜他の宅浪に関する記事を比較・参照してみると良いでしょう。


    宅浪のメリット

    宅浪のメリットとして以下の点が挙げられます。

    1. 自分の好きなように時間を使う(あるいは使わない)ことができる
    2. 予備校で浪人するのに比べて金銭面の負担がない
    3. 一人で勉強できる

    以上がメリットと言えるでしょうけれども、しかしこれは裏を返せばデメリットとしても表現できることでしょう。


    宅浪のデメリット

    宅浪のデメリットとして以下の点が挙げられます。

    1. 生活リズムが乱れやすい
    2. 予備校という強制力(やお金を払っているという事実の重み)がない
    3. 孤独で辛い時に悩みを共有できる人がいない

    自由に生活できるというメリットは裏を返せば規則正しい生活ができなくなるという風にも言い換えられますし、金銭面の負担がないということは「これだけのお金を支払っているのだから頑張らなくてはならない」という覚悟もなしに安易に浪人生活をしてしまうことにもなりえます。
    一人で周りから悪影響を受けずに勉強できるとも言えますが、逆に捉えれば孤独で悩みを相談する友達がいない、よって精神的に辛くなればそれがいたずらに悪化していくだけとも言えます。


    私の場合

    以上のようにメリットとデメリットが混在しているのが宅浪ですが、私の場合、次のようにメリットとデメリットの折り合いをつけていました。

    ①自分の好きなように時間を使う(あるいは使わない)ことができる/生活リズムが乱れやすい、という点について。

    私は生活リズムが乱れることについては妥協していました。規則正しい生活をしていた方が勉強をルーティン化しやすいということが仮に事実だとしても、生活リズムが乱れているから勉強できない、とは言えないのではないかと思います。厳しく言えば、「生活リズムが乱れて勉強に集中できない」というのは単に勉強していないことへの言い訳にすぎないでしょう。
    どれだけ生活リズムが乱れていても勉強は問題なくできます。大事なのは規則正しく勉強をこなし続けることではなくて、一定水準の知識や解法を理解・習得することでしょう。
    私は昼過ぎに起床することがままありましたが、昼食後(朝食なのかもしれませんが)そのまま勉強を始め、夕食後から深夜にかけて勉強していたので勉強量自体はそこそこ取れていました。昼過ぎに起きたなら昼下がりから明け方にかけて勉強すれば何も問題はないでしょう。

    ②予備校で浪人するのに比べて金銭面の負担がない/予備校という強制力(やお金を払っているという事実の重み)がない、という点について。

    突然ですが一つ質問です。あなたにとって浪人、特に宅浪という選択はどれくらい異常な選択ですか。あるいは勇気の要る選択ですか。私にとっては安直に浪人する、宅浪する、という選択は到底できないものでした。私はそれ相応の覚悟をもって宅浪を選びました。私見ですが、ことの本質は覚悟にあるのではないでしょうか。予備校という強制力が仮にあったとしても覚悟もなしに、安直に浪人している人が勉強をどれだけできるのかは疑問ですし、仮に強制されて嫌々勉強したところで、どれだけ知識や解法を理解・習得できるのか、私には心配です。

    ここで覚悟について一つ述べておきます。覚悟というのは要するに「勉強をどれだけ懸命にしようとも、あるいは逆にどれだけ怠惰になろうとも、それによって得られた結果は何であれ文句を言わずに自ら引き受けよう」と決心するということです。覚悟とは決して「1年間真面目に勉強するぞ!」と息巻くことではありませんし、まして「第一志望に合格するぞ!」と願望を表明することではありません。自分の選択で不利益を被ることを甘んじて受け入れる決心をすることが私の考える覚悟です。

    ③一人で勉強できる/孤独で辛い時に悩みを共有できる人がいない、という点について。

    私は元来、勉強とは一人でするものだ、という考えの人だったので、また、私は孤独を耐えなければならないこともあらかじめ覚悟の上で宅浪を選んでいたのでこの点は甘んじて受け入れていました。あくまで私見にすぎませんが、仮に私が予備校に通っていたとしても、私が宅浪期に耐え忍んだ孤独感や悩みは変わらなかったのではないかと思います。というのは、他人の悩みに対して、特に受験という人生の大きな関門を前にした人の切実な悩みに対して適切な助けの手を差し伸べられるほど私たちは力強い存在ではないように感じられるからです。一応、悩みを共有するだけでも当人の苦痛は和らぐでしょう。しかし、それも一時のことで、本質的には受験が終わるまでその苦悩は終わり得ないでしょう。

    私の場合、一次試験前まで、概ね12月前までは模試でも良い判定、素点を取っていたので特に精神的に辛くはありませんでした。より一般的には試験当日から遠ければ遠いほど切実に悩むことも少なくなりがちなので精神的に辛くなりづらいというのもあるでしょう。しかし、やはり一次試験、二次試験と受験当日が迫ってくるごとに相当しんどくなりました。どうしても不合格や当日の大失敗を想像すると辛くなります。私はそこである程度自分の精神力の限界を悟りました。即ち、「ああ、もう一年これを繰り返すのは無理だな」と。私はこれは幸福なことだったと思います。というのは自分の限度を理解できるというのは貴重なことだからです。自分の精神力の限界を知るというのも受験の合否は別として、重要な受験を通して得るべきことの一つではないでしょうか。


    宅浪は選択肢になりうるか

    私は宅浪して東大に合格しましたから、そのような「成功」例を念頭におけば宅浪して第一志望にこだわるのも悪くない、と強弁することも可能でしょう。しかし、私としてはそのような安直な、あるいは欺瞞的な主張は容認できません。

    私としては高い目標にこだわるのも悪くはないですが、しかし一方で「頑張らないでいいや」と妥協することもまた悪くはないのではないかとも思います。私が思うのは、通俗的に「正しい」「良い」とされている選択肢を安直に選ぶということが果たして良いのかどうか、ということです。そしてさらに踏み込めば、通俗的に「正しい」とされている選択肢に飛びつくのの一体何が悪いのか、ということです。「頑張る」ことは通俗的にはいいことですが、しかしそれは何故でしょうか、「妥協すること」や「行きたい大学より行ける大学」という選択の何が問題なのでしょうか。

    「頑張ることは良いことだ」という言明に対して「それは間違っている」とはっきり言うことは難しいけれども、反対に「別に頑張らなくてもいい」と言い切ることもまた、とても難しいでしょう。
    要するに社会的に許容されている限度で頑張ることは正しいことだが、それを逸脱した頑張りは間違っているというところでしょうか。その社会なるものがある人に対しては現役合格を強要し、またある人に対しては「浪人してでも第一志望に拘れ」と命令するのかもしれません。ではその社会なるものの命令に従わなければならないのでしょうか。従わなければならないのならそれは何故でしょうか。

    宅浪は選択肢になりうるのでしょうか。なりうる。しかし、ならないのかもしれません。答えはとても曖昧で「なる」と言える場合もあるし「ならない」場合もあるでしょう。安直に答えを求めて良いものでしょうか。「良い」宅浪と「悪い」宅浪があるのでしょうか。その良し悪しの判断自体が安易なものではないでしょうか。

    宅浪の話のはずがいつの間にか随分とズレた話をしていたように思います。あるいはわざとそのような文章を書いていたのかもしれません。しかし、私は、宅浪すべきか、否か、と問われるべきではなく、そもそものところ「どこまで頑張るのか、あるいはどこまで頑張らないか」そして「良し悪しとは何か」という問いの方が本源的であると思います。宅浪という問題はその問いの付属品にすぎません。

    私自身は「現役で地元の大学に進学するべきだ」という周りの、つまりは社会なるものの命令にあえて逆らって一年宅浪し、東大に進学しました。それが正しい保証はないし、間違っている保証もないです。正しくもないし間違ってもいない、という何とも歯切れの悪いことを書いていますが、私は安直に「正しい」あるいは「悪い」と述べることに抵抗感があります。
    人の人生には、安易に「正しい」とも「間違っている」とも言えないです。そもそも「正しい」ことをすることが「良いこと」で「間違った」選択を「してしまう」ことが「悪いこと」なのでしょうか。あえて間違った選択をすることの何が問題なのでしょうか。それは自由なのではないでしょうか。こう考えると軽率な判断は不可能でしょう。だから、私は宅浪が選択肢になりうるか、測りかねるのです。


    おわりに

    この記事では宅浪について歯切れの良いことはあまり書きませんでした。というのも私自身が宅浪したことに対して「良かった」とも「悪かった」とも総括できていないからでしょう。宅浪して東大に進学できた。これは客観的事実です。しかしそこから宅浪して第一志望にこだわるのは良いことだ、という価値観は出てきません。これは言い換えれば現役で行ける大学で妥協することは悪いことだ、という価値観も導けないということでもあります。

    本質的には宅浪を考えることは現役合格を考えることと異なりません。現役合格にこだわるのも、第一志望にこだわるのも本質的には同じだと思います。どちらであっても熟慮なしには良いものにはならないのではないでしょうか。熟慮を、あるいは葛藤を素通りして、見て見ぬ振りをして大学受験を終えることもできるでしょう。しかし、それで本当に良いのでしょうか。私は良くないと考えますが、それが本当なのか、私には分かりません。

    ここまで明快さを犠牲にし続けた読みづらい文章を書き連ねてしまいました。本当にごめんなさい。ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。

    あなたに追い風が届くことを祈っています。陰ながら応援しています

  • 【合格体験記】教育学部推薦入試

    【合格体験記】教育学部推薦入試


    はじめに

    こんにちは。私は福岡県立小倉高等学校出身です。小中高と公立校に通った、地方出身の女子です。関東出身者や男子の多い東京大学では珍しいタイプの人間ですね。そんな私の推薦についての話を書かせてもらいます。


    これまでの活動について

    まず、前提として、私は貧困問題について関心があり、自分なりに活動や勉強を行ってきた者です。その前提を踏まえて、これまでどのような経験をしてきたのかを書きます。

    まず、小学校の時に貧困を目の当たりにして、「何とかしたい!自分にも何かできることはないのか?」と関心を持つところから始まりました。

    中学校3年生の時に、国連やユニセフで働く方から直接お話を聞いてみたいと思い、JCI主催の少年少女国連大使となりました。ニューヨークの国連本部で、当時まだできたばかりのUNSDGssについて学び、帰国後にSDGssの啓発活動を行いました。

    高校でも、そのまま啓発活動を続けていました。また、地元北九州が得意とするものづくりで国際協力をしていて、それがただ支援をするだけでなく、現地の人たちだけでも続けていけるような持続可能な支援の仕組みだったのです。現地に行ってみてみたいと思い、北九州市、JICA九州共催の「上下水道ユース研修」でベトナムの共同事業を見てきました。そこでは、(言い方は本当に良くありませんが)支援をする側とされる側での需要と供給のミスマッチや、教育の重要性を学びました。


    なぜ推薦入試を受験しようと思ったのか

    一番大きいのは、推薦生に与えられている、進学選択振り分けを行わずに学部に行けるという権利があることでした。東大では、行きたい学部に行くためには進学選択振り分けで高い点数を取らなければならないことが多いです。しかし、推薦生は元入学時から学部が決まっているので、高い点数を取ることは考えずに、自分が学びを深めたいことをのびのびと学ぶことが出来ます。また、その分自由に活動ができるので、私は今、教育推薦の先輩を誘って、一緒に学習支援団体の代表をしてます。

    もう一つの理由は、私が一般入試よりも推薦入試の方が向いていたからです。人前で話したり、自分の思っていることを伝えることが好きで、その方法で大学に入ることが出来たら、自分の得意分野で勝負できると思い、受験を決めました。


    出願要件は何か

    各学部によって全く異なります。

    ちなみに、2020年度の教育学部の要件は、

    以下の全てに該当する者とします。

    ① 本学のカリキュラム履修に必要な,教科の基礎学力があること。

    ② 探究学習の卓越した実績・能力を,論文,作品,発表等を通じて示すことができること。

    です。自分で興味のある学部について調べてみてくださいね。


    提出資料は何か

    調査書など、必要書類以外に、私が提出したものを具体的に例示しておきます。

    ①タウンミーティングのポスター

    ②タウンミーティングでの発表資料

    ③市議会に向けた陳情の新聞記事

    ④海外研修の新聞記事

    ⑤海外研修の発表資料

    ⑥エッセイコンテストの賞状

    ⑦エッセイコンテストの本文

    ⑧小論文コンクールの賞状

    ⑨小論文コンクールの新聞記事

    ⑩小論文コンクールの本文

    ⑪英検の合格証書

    ⑫漢検の合格証書

    ⑬論文

    このように、第三者が、自分に対して評価しているものや、自分で執筆したものを提出します。新聞記事など、自分が載っているものはきちんと取っておくといいと思います。


    入試はどのようなものか

    募集要項を見ていただけるとわかると思いますが、まず資料提出による書類審査があります。これが一次試験です。

    晴れて一次試験に合格したら、二次試験は実際に東京大学まで行って受験をします。教育学部の場合は、まず、受験生全員、先生方の前で、プレゼンテーションを行います。一人の持ち時間は、質疑応答を含めて15分間です。このプレゼン、とても楽しいです。まず、他の受験生の発表は、様々な着眼点の高い水準のものなので、発表を聞きながら多くのことを学べますし、他の受験生の教育に対する考えを聞くことが出来ます。発表に対する質問は、受験生がするのですが、発表を聞いて生じた疑問を尋ねることが出来ます。また、自分が質問をされるときには、(試験なので当たり前ですが)自分の発表に対して疑問を持つくらい考えながら聞いてくれたことが嬉しいですし、私がもっと説明したかった所を引き出してくれるようなことを聞いてくれるので、わくわくしながら答えていました。

    次に面接があります。人によって時間はまちまちですが、持ち時間は15分です。現在東大で研究されている先生方が、私の論文や発表に対して鋭い意見や質問をくださいます。まず、とてもありがたいです。しかし、鋭すぎてけっこうへこみます!!

    二次試験が終わると次は共通テストです。共通テストは、8割とることが条件となっています。

    そして、二次試験と共通テストの結果を総合的に見て合否が出ます。


    どのように対策をしたのか

    まず、提出資料についてです。とにかく書き直します。回数は数えられないほど書き直しました。高校の先生方には、完成品を見ていただいたので、そのうえでの書き直しはほぼなかったです。また、二次試験のプレゼンテーションは、とにかく練習をしました。当日の朝まで、40~50回ほど練習をしていましたね。

    また、面接対策は、自分がこれまで行ってきた活動を振り返ったり、自分の書いた論文を見直したりしました。発表、面接は主に両親に対して練習をしていました。ありがたかったです。

    先生方には、3回ほど見ていただきました。私は、推薦対策の塾に通いませんでした。推薦受験をする方の中で、推薦用の塾に通っていないが大丈夫であろうかと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、何も問題はありません。何度も繰り返し書き直したり練習を行ったりすることで十分だと思います。


    面接では、どのようなことを聞かれるのか

    私が聞かれたことは、私がこれまで行ってきた活動や、私の書いた論文についてでした。これは、ご自身がこれまで行ってきた活動や書いてきたものに対しての質問なので、振り返りをしていれば、答えられないものはほぼないと思います。


    推薦を考えている人に対して伝えたいこと

    私が、推薦入試で最も大切であると考えることは、いかに学問に対して熱意があるかです。推薦生で多いと感じるのが、SGHやSSHの指定校で、そこで行ってきたもので受験をする人です。しかし、自分はそうでないから研究なんてできないと思わないでください。私はSSH指定校でしたが、小学校の時に関心を持ったことを中学校、高校と自分で学び続けました。環境の影響は大きいですが、その条件を除けばどんな人でも研究はできると思います。諦めずに、熱量をもって学問に取り組んでいたら、きっと大丈夫だと思います。将来したいことが明確にあり、やる気にあふれている人は、是非受験してほしいと思います。



  • 【メルマガ試し読み】モチベーション維持法

    【メルマガ試し読み】モチベーション維持法

    過去に配信されたメールマガジンの記事になります。東大生の生の声が綴られています。お楽しみください!(なお、執筆者の科類や学年は執筆時点でのものとなります。)


    文科三類1年 O.S.

    受験生や学生の悩みとして代表的な「モチベーション維持法」。
    実際「どうしたら勉強のモチベーションを保てるのか?」という質問をよくいただきます。
    そこで今回はこの問題の私なりの解決策について、自分の経験を踏まえて三つ話していきたいと思います。(適宜メモを取っていただけると役に立つと思います。)

    一つ目は「努力・成果の見える化」です。
    モチベーションを維持するのに必要なのは「小さい達成感」です。
    自分の頑張りが結果として結びついていると感じられる瞬間にやる気は生まれます。
    しかし勉強は短期的に結果が現れるものではありません。そのため自身の成長も、達成感も感じられず継続を放棄してしまう人が多いわけです。
    そこで私がおすすめするのが「努力・成果の見える化」です。
    自分の努力量や成長を数値化することができれば小さい達成感が得られます。
    私はスタディプラスという勉強時間記録アプリを使って勉強時間を毎日グラフに見える化をすることでやる気を高めていました。
    また成果の見える化としては「ミニテスト」を取り入れていました。
    やり方は単純です。例えば英単語の暗記であれば、まず日本語に訳せない単語にチェックを入れておいてそのチェックの数をメモしておきます。
    その後30ページ分学習が終わったら自分にテストするのです。そして同様にチェックの数を数えます。
    こうしてその数をだんだんと減らしていくわけです。
    すると自分の成長が数値化できますしやる気もわきます。
    これは単語帳に限った話ではなくて数学の解ける問題数などにも応用できます。(数値化することが大事なのです。)

    二つ目は「仕組みづくり」です。ルーティーン化と言い換えてもいいと思います。
    やる気というのは待っていても起きるものではありません。行動を起こしてみないことには始まらないわけです。
    そこで登場するのが仕組みづくりです。
    これは「自らの意志に関係なくその行動を起こすように仕組む」ということで、
    たとえば私が行っていた仕組みづくりは放課後に自習室に直行するというものでした。
    自習室や図書館では強制的に勉強せざるを得ないですし典型的な仕組みづくりだと思います。
    他にも「トイレに入ったら必ず年号を一つ覚える」とか「SNSを利用したらその後必ず単語を一語覚える」などが挙げられます。
    こうした日常のルーティーンに結びつけた勉強は必然的にスキマ時間の活用にも繋がりますしこういう時間こそ周りとの差がつくのでオススメです。
    こうした仕組みづくりが積極的にできるようになればそもそもモチベーション維持法で悩むこともなくなると思います。

    三つ目は最低ラインを決めることです。
    みなさんが自分の人生の中で最もモチベーションが下がった瞬間を「今」イメージしてください。
    では質問です。そんなやる気のない状態でも最低限これはできるということは何でしょうか。
    たとえば、何時間も頑張ったのに結果が出ず先生に叱られた後だったら何ができますか?
    一方的にダメな生徒のレッテルを貼られ苛ついているときには何ができますか?
    それは深呼吸をすることかもしれませんし、とりあえず机に向かうことかもしれません。
    部屋の片づけかもしれませんし単語帳に付箋を貼ることかもしれません。
    モチベーションが最低の状態でない「今」のうちに、「最低限これはできる」ということを、リストアップしておきましょう(3つ~5つくらいから始めてみると良いと思います)。
    そしてやる気がどうしても湧かないとき、そのリストに書かれてあることだけ、最低限実行しましょう。
    難しいことはないはずです。ですがその小さな行動が重い心を動かしてくれるはずです。ぜひ試してみてください。

    さてこれまでに三つのモチベーション維持法を紹介してきました。
    「成果の見える化」「仕組みづくり」「最低ラインを決める」の三つです。
    どれか一つでもいいなと思うものがあればみなさんにぜひ実践してほしいと思います。
    実践なきところに成長はありません。まずは小さい行動を起こすことで世界は変わります。
    みなさんのご健闘を祈ります。長文を読んでいただき本当にありがとうございました。


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  • 【合格体験記】海外から東大を目指す【帰国子女】

    【合格体験記】海外から東大を目指す【帰国子女】

    僕はアメリカの高校を卒業して東京大学に入った、いわゆる帰国子女ってやつです。
    僕は中1の終わりから高校卒業までの5年と少しの間、アメリカに住んでいました。現地では、普通のアメリカ人の生徒が通うような公立学校に通っていました。
    そんな僕の受験経験について書いていこうと思います。


    なぜ日本の大学?

    アメリカの高校は選択授業の選択肢がとても多くて、いろんなことにチャレンジできる環境でした。
    なんとなくで受けてみたプログラミングの授業が面白くて、人工知能などに興味を持つようになりました。人間が入力したものに対して何か返答をする「チャットボット」を授業で作ったのは今でもよく覚えています。
    このような経験から、大学で何を学びたいかを考えたときに真っ先に浮かんだのが「人工知能」でした。

    人工知能についてはアメリカの方が学ぶのに適した環境が整っていますよね。僕がアメリカの大学ではなく、日本の東京大学を選んだのには大きく2つの理由がありました。

    1. 日本語の自然言語処理をやってみたかった

    僕は人工知能の中でも特に自然言語処理に興味がありました。チャットボット以外にも、アメリカに来てからお世話になった機械翻訳は僕の興味をそそりました。
    英語の研究はすでに多く行われているので、日本語の自然言語処理をやってみたいと思い日本の大学を目指すようになりました。東京大学では自然言語処理をやっている研究室がたくさんありましたし、また東京大学の教養学部では理系でも言語学のような文系科目を受講できるのも魅力でした。

    2. 日本の学校生活に憧れがあった

    中高のほとんどを海外で過ごしたので、ドラマやアニメで見る日本の、特に東京の生活に憧れがありました。アメリカの学校には文化祭や修学旅行といったイベントがなかったので、クラス制度があってイベントも充実している東京大学は魅力的でした。
    また、アメリカの生活もとても好きだったのですが、それ以外の国での生活も体験したい思いがありました。

    他にも、アメリカの大学の方が学費が高かったり、アメリカに滞在中も日本の勉強を少しずつではあるものの続けていたことも日本への進学を後押ししました。


    海外から日本の大学を受ける苦労

    海外の高校を卒業して日本の大学を受験するには、日本国内から受験するのとは違った苦労がありました。

    1. 情報の不足

    地方にいる高校生が東京の大学に進学するときに感じることと同じですね。
    アメリカと日本では受験制度が大きく違うので、高校の進路担当のカウンセラーと話しても得られる情報はそこまで多くなかったです。

    自分でインターネットで調べるしかないのですか、調べられる情報はかなり限られていました。
    帰国までになにをどのくらい準備しておけばいいのか、信用できる情報源は皆無に等しかったです。

    僕はアメリカの高校を6月に卒業して以降、東京の大手予備校に通っていたのですが、情報量の差にかなり驚きました。
    勉強の方法や、各大学の試験や面接、その他受験に関すること全ての面について情報が集まっており、都会の大手予備校に通えることがどれだけ優遇されているのか身をもって体験しました。

    2. 勉強

    アメリカの高校と日本の高校とで学ぶ範囲は大きく違います

    僕がいた州では、化学では、日本ではやらない電子配置や量子化学について詳しくやったのに対し、有機化学は範囲外でした。
    数学もアメリカでは、T検定などの統計的手法やテイラー展開などについても習ったのに対し、日本の高校では習う複素数平面や数列などはほとんど扱わなかったです。
    物理はアメリカでは力学しか履修してないです。

    アメリカの高校で勉強しなかったことはすべて帰国後、 受験までの8ヶ月で詰め込みました。

    8ヶ月本気で勉強すれば案外どうにかなるものです。
    7〜9月で範囲を一周して基礎固めをして、10〜12月で標準レベルの勉強をし、年明けは問題演習をひたすらやっていました。

    帰国子女入試では、理系は数学と理科2科目は一般受験と同じ試験問題なのですが、一般受験生と比べてもあまり遜色ない点数が取れたと思います。

    3. 思考力・個性

    帰国子女として、一般入試とは違う基準で合格するためには、一般入試だけでは測れない何かを持っている必要があります。
    海外で得た知見、広い視野はもちろん、大学で学ぶ強い意思や、思考力も必要になります。

    東大の帰国子女受験では、一次試験で志望理由書、二次試験で日本語小論文と英語エッセイをそれぞれ書かされます。
    東大のHPから過去問をぜひみていただきたいのですが、どれも強い思考力が試される問題ばかりです。

    自分の個性を出しつつ、論理的な文章をつくるのってとても難しいんです。


    実際に入学してみて

    僕は東大にこれてすごく良かったと思っています。
    東大に来てみると、異色な経歴を持つ人や、僕よりも海外経験が豊富な人がたくさんいます。
    レベルが高い人が集まっているので、自分を高められる環境にあると思います。
    こうやってFairWindでたくさんのいい人にも出会えましたしね。

    いままで学んできた内容が違うので、授業で躓くことはありますが、その反面海外経験が生かせることもたくさんあります。

    帰国してみて逆カルチャーショックを感じることもあります。日本人は仲良くなるまでの心の壁が高いなぁとか思ったりしますし。


    おわりに

    僕みたいに海外から日本の大学を受ける人、日本から海外の大学を受ける人、それ以外にも他の人と違う進路を選ぶ人はとても大変だと思いますが、ぜひ勇気を持ってチャレンジしてくださいね。きっとチャレンジして良かったと思えるはずです。

  • 【合格体験記】東大推薦入試一問一答【法学部】

    【合格体験記】東大推薦入試一問一答【法学部】

    〜はじめに〜

    私は、ご縁をいただいて2019年度の東京大学法学部の推薦入学生となりました。東大の推薦入試については既にメディアなどで様々に語られ、またそこで恐ろしくハイスペックな合格者が紹介され、漠然と「ヤバそう」なんて思っている人が多いだろうと思います。でも、それは所詮マスコミ映えです。私は別にそんなんじゃないです。この話題に興味がある人もない人もまずは軽く読んでいただき、「実際こんな感じなんやなー」と知っていただけたら此れ幸いですし、もし東大の推薦入試に興味を持っていただけたなら本望です。


    名前、出身地、出身高校は?

    荻原薫、兵庫県神戸市、兵庫県立長田高校(人文数理探究類型)


    人文数理探究類型って何?

    普通科内に併設されていた学年に一クラスの特色コースで、通常の教育課程に加えて「探究」という研究もどきをやるクラスです。唯一3年間クラス替えがなく、文理混合でした。このクラスに入っていなければ推薦入試を受けることは100%なかったと思います。


    推薦入試を受けようと思ったきっかけは?

    元々東大を一般で受けるつもりでしたが、3年の10月1日に担任の先生から「チャレンジしてみないか」と打診していただいたのが推薦を視野に入れはじめたきっかけです。ちなみに出願開始が11月1日だったので、今考えても恐ろしくギリギリのタイミングでした。


    なぜ打診があった?

    その先生曰く、私が出願要件をいい感じに満たしていてかつ法学部の倍率がそこまで高くなかったからだそうです。


    「法学部」とのことだが、東大は入学時には学部が決まらないシステムでは?

    一般入試はそうですが、推薦入試の場合は学部で入試が分かれていて、3年次以降必ずその学部に進むので出願時に学部を決める必要があります。これはメリットでもありデメリットでもあるので気になる方はGoogleへGO!


    なぜ法学部に?

    もともとは弁護士になりたくて漠然と法学部を目指していましたが、高校の3年間で政治分野への興味が増したことで明確に法学部に決めました。


    出願要件は?

    ①成績が学年で5%以内

    ②問題発見&設定能力を持つ

    ③問題解決に向けてイニシアチブを発揮できる

    ④異文化交流能力を持つ 

    大学側はこの要件を満たすことを証明する資料として、例えば研究論文や留学経験、TOEFL・英検・IELTSなどの検定資格を例示していましたが、これらはあくまで例示であって、満たしている事がわかればいいとしていました。私は上記のようなストレートに書ける資料がなかったのですが、探究や部活動、学校行事でのことで代用しました


    具体的に何を資料として出したのか?

    ②と③について。先ほども少しだけ触れましたが、私は高校時代、探究類型で三年間「探究」という研究活動を行なっていました。具体的な研究内容としては、「阪神淡路大震災発生時における神戸の在日外国人(特に在日ベトナム人)の置かれた状況、日本人との軋轢、そしてその原因について調査・考察し、そこから得られる教訓を元に未来の在日外国人との協力を見据えた災害対策を考える」ということをしていました。この探究がきっかけとなってSGH甲子園という大会にも出場しました。(推薦の書類には書かなかったのですが、この研究が縁となって神戸大学の教授にお誘いをいただき学会へ出させていただいたりもしました。)これについてまとめたポスター、プレゼン資料が②と③への主なアピールポイントとなりました。

    読んでいただいて薄々気づかれたとは思いますが、法学部に出願したくせに全く活動内容が法学・政治学系にかすってませんでした。でも、法学部としてはそれについては全く問題なかったようです。募集要項にも、法学・政治学系である必要はないと明記されていました。

    また、演劇部で部長を務めていた事、校内の音楽コンクールで3年間クラスのコーラスリーダーを務めた事(実際リーダーのあり方をかなり考えることができて人間的に成長しました)も推薦書に書いていただき、「勉強だけしていたわけじゃないですよ〜」というアピールをしました。

    私にとっての問題は④でした。大学側はこの要件を満たすことを証明する資料として、例えば留学経験、TOEFL・英検・IELTSなどの検定資格を例示していました。しかし、私は英語に関する資格を全く持っておらずかなり焦りました。学校の先生と相談して、なんとか高校在学中に参加した英語での短期交流プログラムの参加証明書、そして上記の探究活動の中での外国人や様々な立場の人との交流実績を資料として提出しました。

    大学側はあくまで例示であって満たしている事がわかればいいとしていたのでこのようにして乗り切りましたが、おとなしく英語系の活動に力を入れておけばよかった…とは今でも思います。

    こう見るとほぼほぼ高校の活動で要件を満たしていたんだなあと改めて感じます。本当にいろんなことをさせてもらった3年間でした。学内活動は割と疎かにしがちな人もいると思いますが、何事も人生経験だと思って挑んだ方が後々自分の役に立ちます。ただ、推薦の同期の友人たちは自主的に様々な研究をしていたり、留学やプロジェクトへ参加するなど学内に限らず様々な活動をしていました。


    他の提出物は?

    志願理由書として、「①現代社会の中で重要だと思う問題は何か。」「②その問題について将来どのように取り組もうと思っているのか。」「③その他入学後にやりたいことは何か。」の三つのお題に対して合計3000字程の小論文を提出しました。

    ①については主に長らく興味を持っていた国民国家が抱える問題について書きました。私の要領が非常に悪く、担任の先生には締め切り間際の時期、しかもよりによって遠足の前日に夜11時まで学校に残ってつきっきりで添削をしていただきました。本当に頭が上がりません。終電の1本前で帰宅して翌日の集合にバッチリ寝坊してしまったのは今となってはいい思い出です。


    ―面接試験の前に書類選考があったとのことだが、通った時の気持ちは?

    出願要件④の資料の薄さや、論文がない事がかなりネックだと思っていて、正直落ちるかもしれないという思いが大きかったので本当にびっくりしました。


    ―面接試験の形式は?

    法学部はグループディスカッション(8人で90分)と個別面接(15分)でした。教育学部はポスターセッションだったりと学部によって形式は様々です。待ち時間を含めて試験が半日あったのでグループのメンバーとは1日でだいぶ打ち解け、今でもご飯に行ったりと仲良くしています。


    ―事前練習はどのように?

    グループディスカッションについてはクラスメイトに協力してもらって2日前(!)に一度だけ練習をしましたが、自分の意見や考えをいろいろアピールしようとして空回りしてしまいました。また、面接練習は3回ありました。そのうち1回は(今考えてもなぜなのか本当に謎ですが)なんと校長先生が参加してくださったのですが、相手が元々見知っている先生だということもあっていい格好を見せようとガチガチに肩を張ってしまい、終わった後に尽く泣いてしまうという散々っぷりでした。とても受かる雲行きではなかったです。


    ―本番ではどのような立て直しを?

    グループディスカッションについては反省して色々と調べた上で、本番では「他人が発した意見について、同意や譲歩をしつつ補足をしたり疑問を立て、議論を前進させる」ことに徹しました。あえて自分の意見を強く主張せずに周りを観察しながら発言したのが功を奏しました。また面接については3回の練習の中でいただいたアドバイスをよく読み返した結果、「どうせ緊張するのだし相手は自分よりはるかにすごい教授陣の方々なのだから、自分みたいな一高校生ごときが小賢しく何か話したところで見抜かれてしまうだろう。それならありのままの自分で当たって砕けよう」と吹っ切れた気持ちで挑めました。


    個別面接ではどのような質問が?

    ※同じ法学部推薦のメンバーでもかなり質問されたことが違っていて、一概に参考にはならないと思うのでそのつもりで読んでいただきたいです。

    私の場合は、高校時代の活動実績のことよりは志願理由書の①で書いたことに対する質問の方が割合多かったと記憶しています。多分、尖ったことを書いたので教授に食いつかれてしまったのだろうなと思います。「アメリカの分断について話していたけど分断することがどうしてダメなの?」「日本に分断が起こるとしたら何が要因で起こると思う?」など、答えが明確には出せないような抽象的な質問をたくさんされ、瞬時に自分なりに考える力を試されているなと感じました。高校時代の探究活動の中で人前で話す力をつけられたのが、この試験に挑む上で大きかったです。


    ―筆記試験の有無は?

    筆記についてはセンター試験が選考基準に含まれていました。大学側が定めていた基準自体は80%程度以上でしたが、二次試験も受けるつもりで勉強していたので本番は95%弱をとることができました。模試の自己最高から50点上がったので、理科と社会の最後の追い込みの大切さを身にしみて感じました。(ただし英数国は早めにコツコツやっとかないと死にます!)


    ―受験中辛かったことは?

    推薦の試験日が12月15日で合格発表が2月13日、一般の試験日が2月25、26日だったので、合否がわからない状態で一般の勉強をするのがかなりつらかったです。受かっていて欲しいという願望と落ちているかもしれないという不安の狭間で悶々としてしまって、いまいち勉強に集中できていませんでした。

    その集中力のなさに自己嫌悪して負のスパイラルへ…。私ほど二次に手が付かない人はいないかもしれませんが、受験する上でそれなりの覚悟は必要だとも思います。


    ―合格した今、何が合格につながったと感じるか?

    一つ感じているのは、少なくとも法学部の推薦入試では「自分なりに考え、伝える力」というものが結構重視されているのだろうなということです。私は昔から一人でぼーっと考え込むのが好きで、探究活動での研究内容もそうだし、先述の志願理由書にも兼ねてから考えていたことを無理に背伸びすることなく正直に書きました。今考えると教科書的でないまあまあお行儀の悪いことを書いていたな…と思いますが、むしろそういう荒削りな考えに教授の皆さんは注目してくださったのかもしれません。

    再三にはなりますが、実際、二次選考での個別面接の際には志願理由書に書いたことについてかなり質問されました。またまた再三にはなりますが、この場でされた質問というのも「そんなん誰にもわかるわけないやん…」という掘り下げ方をされたり、かなり抽象的な問いを投げられたりして、瞬時に考えて自分なりに結論を出す力を試されているなと感じました。拾ってもらえた理由として思い当たるのはこの辺りです。

    あとは、合格者発表後の大学側の会見で、「受験者の卓越性・多様性・潜在性を見ているが、卓越性ばかりが取り上げられているように感じる」といった趣旨のことを大学の方が仰っていましたが、私はまさしく多様性と潜在性で受かったのだろうなと思います。

    卓越性で言えば〇〇オリンピック入賞者や〇〇大会金賞受賞者などが実際に推薦同期にいます。しかし、例えそういった華々しい成績はなくとも、「この人なら何かやってくれそうだ、うちに欲しい」というその『何か』を大学側に感じ取ってもらえたのではないかと今改めて感じていますし、私以外にも「そう思う」と話している推薦生の友人がいます。言語化しづらくて非常にもどかしいですが。そういえば担任の先生は、私が色んな意味でかなりぶっ飛んでいたので「こんな人が東大にひとりぐらいおった方が面白いよね」という観点で推薦書を作成したそうです。


    ―推薦入試のメリットは?

    実際に感じたこととしてはコネクションがかなり強くなるということです。先述の通り法学部はグループディスカッションなので入学前から同じ学部の友人ができますし、上下のつながりもあり、学部を超えた知り合いもたくさんできます。ただ仲良くなるということではなく、経歴豊かで向上心の高い人たちから情報と刺激を身近にもらいながら過ごせるのはとても恵まれた環境なのだなと日々感じています。


    推薦入試のデメリットは?

    これを書くかは非常に迷ったのですが、せっかくの機会なので書いてしまおうと思います。一般的にはやはり、教養学部での2年間を経て専門学部を決められるという東大の恩恵が少し薄れる点でしょうか。もし明確にやりたいことがないのであれば推薦入試を無理して受ける必要もないと思います。あとは、入学後「私はどうして推薦入試で合格したのだろうか?」と考えてしまうこともないではないということです。こんなこと考えても仕方ないんですがね…(笑)


    ―読んでいる方々へのメッセージを。

    可能性に溢れている皆さんには、先ほども書きましたが推薦入試を考えていてもいなくてもとにかくいろいろなことにチャレンジしてほしいと思います。その踏み出す一歩がいつか回り回って自分の強さになってくれる日が必ず来ます。私は出願の時、過去に模擬国連参加や英語の資格取得、短期留学などを足踏みしてしまったことをとても後悔しました。迷っていることは今すぐにでもやってしまいましょう。進路なんていつどう転ぶかわかりませんから。また、だからこそ、志望大学や憧れの大学が推薦入試をしていれば1年生のうちにその出願要件を調べておくことも重要だと思います。それぞれの大学、学部で出願要件は異なっているし、翌年も同じ出願要件でくるとは限らないから、情報収集は大事です。チャンスは増やせるだけ増やしていきましょう。

    そして、周りの人には常に感謝と尊敬を忘れないでください。私は受験を通して、家族はもちろん、私に受験を薦めてくださった担任の先生や数学科の先生、そしてたくさんの先生方、塾の先生方、探究類型のクラスメイトの人たちを含め友人たちに助けてもらい、応援していただき、合格までたどり着けました。決して当たり前のことではないですし、そうしていただけることへの心からの感謝は本当に忘れてはいけないと思います。そして、その当たり前の姿勢が気づかぬうちに回り回って自分への追い風になっているのではないかなというのが今の私の考えです。

    また、推薦入試はあくまで本線の入試ではないので、「受かるために準備して受かる」というよりは「何かしらやってきたらそれが評価されて受かる」入試であるということは忘れないでほしいなと思います。そういう意味では一般入試とはちょっと毛色が違います。だから、受かろう!と思わなくて大丈夫です。受かろうと思っているとおそらくどこかで背伸びしてしまう危険がありますし、それはとても勿体無いと思うので。やれるだけのことをやって、チャレンジできそうなら遠慮なくチャレンジしてみてください。受験しようかと足踏みしているそこの皆さん、応援しております!

  • 【メルマガ試し読み】二次試験各教科の対策(化学)

    【メルマガ試し読み】二次試験各教科の対策(化学)

    過去に配信されたメールマガジンの記事になります。東大生の生の声が綴られています。お楽しみください!(なお、執筆者の科類や学年は執筆時点でのものとなります。)


    理科二類1年 H.N.

    みなさんこんにちは。
    入試本番が近づいてくるこの季節。みなさんどうお過ごしでしょうか?
    今回は二次試験各教科の対策(化学)ということで、私なりのアドバイスと私が実際にやっていた試験対策について話していきたいと思います。

    1. まずは己の敵を知る
    「彼を知り己を知れば百戦危うからず」という言葉を皆さんはご存知でしょうか?
    これは古代中国の兵法家・孫武の言葉で、
    「敵の実力や現状を把握し、そして自分自身の実力もきちんと把握していれば何度戦っても負けることはない」という意味です。
    これを受験に置き換えてみると
    「受験する学校の問題の傾向や分量をしっかり把握して、自分の実力がどれぐらいなのかということを把握していれば本番でも焦らずに問題に取り組める」
    というふうになるのかなと私は思います。
    では具体的に何をすればいいのかということを文章にすると、
    「敵を知る」という部分は、
    ・参考書などで過去問をみる
    ・過去3、4年の平均点・最低点を見て、各教科の目標点をセットする
    「己を知る」の知るという部分は、
    ・過去問を解いてみてどれぐらいできたか確認する
    ・上の結果から自分の弱点を洗い出し、重点的に補強する
    というふうになるかと思います。
    なんだ、普段よく言われていることじゃないかと感じたかも知れませんが、よく言われることというのは結局大事なことだからよく言われるんですよね。
    なので地道に取り組むことが一番の勉強法であると言えそうです。

    2. 化学(理系向け)の対策について
    先程は受験対策全体についての話をしましたが、今度は化学に焦点を絞って話していきたいと思います。
    化学はほとんどの理系の人が選んでいる科目じゃないかなと思います。
    実際今までのセンター試験においても化学を選択した人が一番多かったです。(化学基礎は生物基礎に負けてますがそれでも2番目に選ばれていました。)
    なのでなるべく汎用性が高いアドバイスができたらいいなと思っています。
    ここでは、理論化学・無機化学・有機化学という高校化学の分類にしたがってそれぞれの対策について述べていこうと思います。

    1)理論化学
    理論化学は他の分野と比べ計算が多く、難しい問題が出やすいので、苦手な方も多いのではないかと思います。
    しかし、理論化学の問題は基本となる法則や式の定義、反応を完璧に押さえていれば、それらの組み合わせだけで解けるようになっています。
    したがって理論化学の対策としては、
    ・基本的な法則・式・反応を完璧に把握する
    ・上の知識を使って速く正確に計算ができるように演習を沢山こなす
    ということになります。
    しかも、無機化学や有機化学の問題でも理論化学の知識を使うことは多々あります。
    化学が苦手だったり化学の点数をもっと安定させたいという人はまず基本的な事項がちゃんと頭に入っているか確認しましょう。

    2)無機化学
    無機化学は理論化学とは一転して暗記が多い分野、というかほぼ暗記です。
    問題もほとんどパターン化されていて、難易度もそこまで高くはなりません。
    したがって無機化学の対策としては、
    ・暗記事項を完璧にする(聞かれたら反射で出るくらい)
    ということしかいえません。
    暗記が苦手だという人には少し辛いかも知れませんが、
    逆に言えば暗記さえできれば無機化学で点を落とすことは無いとも言えますので語呂合わせや反復練習で頑張りましょう。
    参考書などで出てくる語呂合わせがしっくりこないのであれば自分でオリジナルの語呂合わせを作りましょう。
    あとくだらない語呂合わせの方が意外と記憶に残りやすかったりもします。

    3)有機化学
    有機化学は暗記と演習の割合が半々ですね。
    二次試験の有機化学の問題は何か物質が出てきて、その物質についての実験の記述から物質の構造決定をしていくというものがほとんどかなと思います。
    となると、実験結果から何がわかるのか(物質の官能基・分子量・分子構造など)ということがわからないと手も足も出ないですね。
    したがって有機化学の対策としては、
    ・物質の性質・反応を完璧に把握する(実験の記述みてパッと関連する性質・反応が思いつけるぐらい)
    ・元素分析や分子量の計算の演習をする
    という感じになります。
    もし知らない物質が出てきたとしても、高校範囲で構造が求められるようなものしか出ませんので冷静に問題に取り組みましょう。

    3. 筆者が実際にやっていた対策
    次に、私が実際にやっていた二次試験の対策を述べたいと思います。
    私は化学が比較的得意かつ物理が壊滅的でした(本番は17点でした。これでも良い方)ので、必然的に化学で点数を取らざるをえませんでした。
    東大入試は理科が2科目150分ということもあって時間配分も大事になってくるのですが、前述した通り私は物理ができません。
    なので物理に時間を割けるように時間配分を化学60分、物理70分、残りで見直しと飛ばした問題に手をつけるというように設定していました。
    解く順番でいうと化学を先に解く派は少数らしいですね。
    でも私は物理の方が時間がかかってしまうのでどうしてもこの順番じゃないと時間が足りませんでした。
    なので本番で時間配分が狂わないように大問1つを20分で解くという演習をずっとしていました。
    最初のうちは計算が間に合わなかったりで6、7割しか終わらなかったのですが、最終的に本番前の時期では20分以内で全問解けるようになりました。
    当時使っていた参考書は赤本でした。赤本のいいところは分野別になっていることと年度順になっていることです。
    これは大問を1つずつ解くという演習をしていた私にはとても有り難かったです。
    ただ分野別に問題が分けられているので、年度ごとにまとめて解きたい人にはあまり向かないかなと思います。

    4. 最後に
    長々と書いてきましたが、私のアドバイスがこれを読んだ方全員に刺さるものだとは思っていません。
    使えると思ったところだけ使ってください。皆さんが最後まで受験を走り抜けられるように応援しています。


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  • 【合格体験記】工学部推薦入試

    【合格体験記】工学部推薦入試

    推薦体験記

    みなさんこんにちは。
    今回は、工学部推薦生(2020年度5期, 領域1)として受験体験記を書かせていただきます。
    少しでも推薦について知ってもらえたり、興味が湧いてくれたりしたら嬉しいです。


    1. 推薦入試という選択肢

    なぜ私が推薦入試という選択肢を考え始めたのか。一番最初の理由は至って単純で、東大に受かる可能性があるならチャンスは少しでも多い方がいいと思ったからです。その後きちんと仕組みや享受できるメリットを調べて、受験を本格的に考えるようになりました。(高3の夏頃から緩やかに推薦入試の準備を始めました。)

    具体的に私が惹かれたメリットは、
    1. 学部指定で入学できる
    2. 早期履修のしやすさ
    の2つです。

    通常、東大の入試は科類だけを決めて出願する方式で、後期過程(大学3年生以降)の進学学部は、成績も加味された上で希望に基づいて、後から決定されます。しかし、推薦生は進学選択には参加せず初めから学部が決定した状態で入学することができます。このメリットはまた後ほど述べたいと思います。

    もちろん、他の学生と同様に2年間は前期教養過程を過ごし、3年生から後期学部生になるという仕組みは変わりません。しかし、推薦生は前期教養過程に属して幅広い学びを受けつつ、希望すれば早くから後期過程の授業を受けることができるのです。元々前期教養過程に魅力を感じていたので、上記の2点は私にとっていいとこどりのメリットでした。

    条件に合うならば、推薦入試はとても魅力的な選択肢のひとつです。


    2. 向き合ったもの・考えたこと

    振り返ってみると、私にとっての推薦入試は「ただ大学に入るための入試」ではなかったように思います。準備期間は、ひたすらに自分と向き合って将来について悩み考える時間でもあり、だからこそ、結果がどうであれこの受験には意味があると思えるものでした。

    他の学部については詳しく知らないので言及しませんが、工学部では、1次審査で各種書類(志願理由書, 高校時代の活動報告書等)の提出、2次審査で約45分間の面接があります。私は学術系オリンピックへの出場経験がなかったため、研究活動や海外研修の成果を活動報告として提出しました。

    ここで難しかったことが、高校時代の活動と自分が将来やりたいこととの繋がりです。高校での研究は放射線関連の研究で、海外研修も多くはその内容に関連したものでしたが、私の興味分野はまちづくりや都市工学でした。自分の中できっかけや考えはあったものの、それを相手に伝わるように、軸を意識しながら自分の言葉にしなければいけなかったため、書類準備でも面接準備でも苦労しました。高校時代にやっていたことがそっくりそのまま将来に繋がる人は少ないと思うので、それよりもむしろ、経験を通して何を考えたり得たりしたのかということが大切だろうなと意識して進めました。

    きっとこの推薦入試を受けていなかったら、自分の高校時代の活動を深く振り返ることはなかったと思うし、将来もしくは大学でやりたいことにも真剣に向き合っていなかったと思います(勉強が忙しくなればなるほど、蔑ろにしてしまいますね) 。たくさんの先生方に協力していただいて、他者から見た自分の強みや評価を知ることができたのも良い経験だったと思います。今の私のために必要な経験でした。


    3. 面接当日

    まず形式的なことを紹介すると、工学部の二次審査は5人の教授対自分の面接(約45分間)です。志望する領域によっても変わってきますが、領域1を志望した私の場合は口頭試問等がなく、純粋に教授の方々との対話という感じでした。

    対話の中身としては、高校時代の話も今後の話も満遍なく聞かれたような印象で、自分が書類に書いたり面接の中で話したりした内容についてさらに深く掘り下げられた記憶があります。

    また、「あなたの理想を実現するためにはどのような技術が必要になると思うか, もしくは今の段階で考えている構想はあるか」など、かなり具体的な話を求められることが多かったと思います。面接練習で用意したような質問は殆どありませんでしたが、その場で思考をまとめて自分の言葉にするという経験として、練習は役立ったのではないかと思っています。

    正直、面接を受ける前までは45分ってなんて長いんだろうと思っていました。その他にも、圧迫面接だったら嫌だなとか自分の専門性の脆弱さを突かれたらどうしようとか、本当にいろいろな不安がありました。実際はそこまで心配することはなかったというのが結論です。時間に関しては、教授が5人もいらっしゃるので、それぞれの方から質問を受けていたらいつの間にか時間が過ぎているという感じでした。内容に関しては、面接というよりは対話です。これは自分が受験準備を進めている時にも同じようなことを言っている先輩がいらっしゃって、当時はなんのことか実感がわかなかったのですが、実際受けてみてすごく納得のいく表現だなと感じました。

    また、その道のプロである教授を5人も相手にしてお話ができるというのはある意味貴重な経験だったと思います。自分にはなかった思考の切り口から質問を投げかけられることもあり、全てに満足いく回答ができた訳ではありませんが、対話自体は想像よりも楽しかったです。(緊張はもちろんしていたので、面接中の自分の言動はそこまではっきり覚えていませんが)


    4. 入学後について

    メリットとして、1.学部指定で入学できる, 2.早期履修のしやすさ の2つを挙げましたが、これらについてもう少し触れておこうと思います。まず、学部指定で入学できるということですが、これは入学後の履修の自由度に影響があると感じています。一般入学生が乗り越えなければならない進学選択を経る必要がないため、そこまで点数を気にせず、興味に応じた履修が可能です(東大生の中でも勉強ができる人にとってはあまり関係ないかもしれませんね……)。

    例えば、私は世界史にも美術知識にも昏いですが、内容が面白そうだった、かつ美術観賞が好きという単純な理由で美術史の授業をとりました。受講生は文系の学生が多いですが、今までになかった分野の学びを得ることができてとても楽しいです。加えて、早期履修も可能なので、1,2年生のうちに工学部の授業をとって後期過程分の単位を得ることができます。私は、まだ活用できていないのでこれから工学部の授業を履修していく予定で、楽しみにしています 。他にも、アドバイザー教員として何人かに1人先生がついてくださるので、進路や履修の相談をしやすいというのもメリットとしてあるかもしれません。


    5. 推薦を考えている方へ

    ここまで書いてきたように、私は推薦入試を受けてよかったなと思っています。別に学術系オリンピックに出ていなくても、スーパー高校生じゃなくてもいいんです。打ち込んできたものや興味があるものに対して、考えや熱意を自分の言葉で伝えられることが強みになる、そんな入試方式だと思います。

    推薦に全力を注いで勉強を二の次にしてしまうのは良くありませんが、あくまでも選択肢の1つ・チャンスの1つとして挑戦する意義はあるのではないでしょうか。FairWindにも推薦生が何人か所属しているので、受験準備で疑問に思うことや不安に思うことがあればぜひ質問/相談してみてくださいね。応援しています。