投稿者: FairWind

  • 【受験以外でも使える】モチベーションの保ち方

    【受験以外でも使える】モチベーションの保ち方

    はじめに

    受験勉強に限らず、何事においても、モチベーションを保つことはなかなか大変です。しかし、モチベーションが下がると、勉強の質が下がるなど、様々な負の影響が出てきてしまいます。

    そこで、この記事では、筆者の経験などを交えながら、苦しい受験勉強の中で、どうすればモチベーションを維持できるのかについて、読者の皆さんにお伝えしていきます。


    モチベーションとは?

    そもそも、モチベーション (motivation) とは、一体どういう意味なのでしょうか?

    日本語訳としては「動機」または「動機付け」とされていることが多いです。一般に動機という言葉は、「やる気」または「意欲」という言葉とほぼ同じ意味で使われています。

    やる気がないと目標の達成は難しいということは、皆さんもご存知だと思います。モチベーションは、目標を達成するために必要なものであるということが分かりますね。


    モチベーションを保つには?

    ここからは、モチベーションの保ち方を3つ紹介していきます。


    1. なりたい自分を想像してみる

    1つ目は、将来なりたい自分を想像してみることです。

    受験勉強の場合であれば、第一志望の大学に合格して大学生活を送っている自分を想像してみるのがいいでしょう。なりたい自分を想像すると、やる気が出ますし、理想の自分になるためにはどう努力すればいいのかということを考えやすくなります。

    私も、受験期にやる気が全く出なくなってしまうことがあったのですが、そういうときはいつも東大のキャンパス内を堂々と闊歩する自分の姿を想像していました。そうすると、「今だらけていては、こんな姿には到底なれないぞ」と気合いを入れ、また勉強に向かうことができました。

    また、英検準一級を取ろうとしていたときにも、将来英語を使って海外の人との交流を深めている様子などを想像して、モチベーションを上げていました。

    皆さんそれぞれに理想のなりたい自分があると思いますが、具体的に想像してみるとモチベーションが上がったり、気合いを入れ直すことに繋がるはずです。


    2. 大目標のための小目標を立てる

    2つ目は、大きな目標を達成するために小さな目標を立てることです。

    目標を大きく掲げるのは確かに大事ですが、ただ漫然とその目標に向かうだけでは途中でブレてしまいがちです。

    そこで、大目標を達成するための小さな目標をいくつか立ててみましょう。すると、堅実に目標に向かうことができるようになります。

    たとえば、「第一志望に合格する」という大きい目標を設定したとしましょう。

    この目標を達成するために必要なことは、苦手な科目を基礎から固める、得意な科目では演習を積むなど、多岐に渡ります。ここで、苦手科目を固めるということにスポットを当てると、たとえば物理の電磁気を1週間で完璧にするなどの小さな目標が立てられます。

    私は、苦手科目だった物理を克服するとき、この方法を使いました。問題集を分野ごとに区切り、それぞれの分野をいつまでに完璧にするかという目標を立てることで穴をつくらずに物理を固めることができました。

    このように、小さい目標をいくつか立てることで、途中でブレることなく大きな目標を達成に導くことができます。


    3. ネガティブな感情に囚われない

    3つ目は、ネガティブな感情に囚われないことです。

    受験勉強に限らず、何かの目標を達成しようと努力しているときに、不安や焦りなどのネガティブな感情が出てくることは誰しもあります。重要なのは、その感情に流されないことです。

    ネガティブな感情に囚われてしまうと、目標に対して迷いが生じ、集中できなくなってしまい、さらにネガティブになるという負のスパイラルが生じてしまいます。

    ネガティブになってしまったときの解決法としては、気分転換に軽い運動をしたり、深呼吸をするなどの方法があります。気分を変えてネガティブな感情から抜け出すと、また目標達成に向かって集中することができます。

    私がネガティブになったときには、好きなアーティストの曲を聞いたり、散歩をしたりすることで気分転換をしています。

    ネガティブな感情に囚われなければ、モチベーションが下がる可能性は低くなるでしょう。


    終わりに

    ここまで、モチベーションの保ち方についていくつかの具体例を用いて説明してきました。

    これらはあくまで一例であり、他にも皆さんにあった様々な方法があることでしょう。受験勉強以外の場合でも使えるような方法もありますので、参考にして頂けると幸いです。

    受験生の皆さん、高校生の皆さん、コロナ禍でなかなか思うように学習や勉強ができない日々だとは思いますが、私達はいつでも皆さんを応援しています。

  • 2021/07/03 諫早高等学校 オンライン

    2021/07/03 諫早高等学校 オンライン

    企画概要

    2021年7月3日(土曜日)に長崎県立諫早高等学校の生徒様64名を対象にオンラインセミナーを実施いたしました。
    今回のオンラインセミナーでは、「ここから始まる、最高の進路への道。」というコンセプトのもと、「東大のリアルを知ること」「東大を身近に感じること」「東大について得た情報をもとに、自分のこれからについて考えること」の3つの目標を達成することを目指し、4つのコンテンツを実施しました。
    以下では実施した4つのコンテンツについて、その内容や生徒様の様子をご報告いたします。

    キャンパスツアー: プレゼンテーション

    写真や動画を使い、クイズも交えながら、本郷キャンパス・駒場キャンパスのバーチャルツアーを行いました。
    コロナ禍の影響で直接大学のキャンパスを体験する機会が少ない生徒様にとって、大学の雰囲気を知ることができる貴重な機会になったのではないかと思います。

    東大生にインタビュー: 参加型パネルディスカッション

    東大の魅力や東大生の日常について、生徒様から自由に質問をしていただきそれに大学生3人が対談形式で答えていく、双方向型のパネルディスカッションを行いました。
    生徒様からは、「東大生の生の声が聞けて、とても参考になった」などの感想が聞かれ、非常に好評でした。

    ワークショップ

    生徒様が興味・関心を持っている事柄を起点として自由に発想を広げていただき、最終的にさまざまな学問と結びつけてもらうワークショップを行いました。
    生徒様からは「自分が考えたことのない学問とのつながりが見つかり、驚いた」「自分の考えが広がった」などの声が上がっており、生徒様の将来を考える上で有益な発見ができていたようです。

    個別相談会

    ここまでのコンテンツで聞くことのできなかった、進路や受験勉強に関するトピックを中心に、生徒様からの質問・相談に大学生から回答しました。
    生徒様が日頃直接東大生に相談できる機会はほとんどないため、「悩んでいたことを親身になって考えてくれ、嬉しかった」といった声が聞かれ、貴重な時間になったようです。

    まとめ

    今回のセミナーでは、全てのコンテンツにおいて生徒様が非常に積極的・活発に参加してくださり、非常に充実した内容となりました。
    このセミナーを通して得られた東大や大学生活、高校での過ごし方に関する情報、自分の興味関心と学問とのつながりを、今後の学習や進路選択に活かし、生徒様一人ひとりに自分が納得のいく、最高の進路を実現していただきたいと思っています。

  • 【メルマガ試し読み】誘惑の断ち切り⽅

    【メルマガ試し読み】誘惑の断ち切り⽅

    過去に配信されたメールマガジンの記事になります。東大生の生の声が綴られています。お楽しみください!(なお、執筆者の科類や学年は執筆時点でのものとなります。)


    理科一類1年 A.H.

    こんにちは! 突然ですが、みなさんは勉強時間を有効に活用できていますか?
    テレビやゲーム、スマホなど身の回りの誘惑に気をとられていないでしょうか。
    これら誘惑をいかに退け、またうまく付き合うかは、勉強の質と量どちらにも関わる重要なポイントです。
    今回は、私が高校時代や大学入学後に実行してきた誘惑の断ち切り方について、主に3つ紹介していきたいと思います。

    ①勉強をする以外の選択肢がない環境に自分を置く

    個人的にはこの方法が一番有効的でした。
    家で勉強していると、どうしてもだらだらスマホを触ったり寝たりという誘惑があるので、学校の図書館や塾の自習室など勉強する他ない環境で勉強するようにしていました。
    また、このような公共空間では人の目があるのでだらけにくいというポイントもあります。周りの人も真面目に勉強に取り組んでいる、という状況もモチベーションアップに繋がっていたように思います。

    ②スマホは電源を切って手の届かないところへ

    やはりスマホは受験生にとってかなり大きな敵なのではないでしょうか。スマホのせいで勉強に集中できない、ついつい触ってしまう! という経験を私もしてきました。
    テキサス大学のとある研究によると、集中力を要するテストを課したとき、電源が入っていないスマホを机に置いているグループは、スマホを別室に置いたグループと比べて有意にスコア低下の傾向が見られたそうです。
    電源を切るだけではなく、自分の視界や手の届くところから離すことが重要だとわかります。また、一度電源を切ることで起動するのに時間がかかるため、いちいちスマホを触る気が失せるというメリットもあります。
    しかしその一方で、スマホも使いようによっては集中力アップのためのツールとなり得ます。
    例えば私は家で一人で勉強するのが苦手だったので、塾から帰ってきた後友達とビデオ通話をつないで一言も話さずただお互い黙々と勉強するということをしていました。
    通話ができないときはYouTubeで「自習室の音」のようなBGMを流し、自習室で勉強している気分で集中を保っていました(余計な用事で触らないように、スマホ自体は遠くに置いてワイヤレスイヤホンで聴いていました)。
    また、タイムラプスで自分が勉強している手元だけを撮影するというのもおすすめです。途中でスマホを触ってしまうとタイムラプスが途切れてしまいますし、何か別の誘惑にかまけているとそれも映像に記録されるので、良い緊張感があります。勉強を終えた後撮影したタイムラプスを見るのも、ちょっとした達成感があって面白いですよ。バッテリーの消費が大きい点が若干の難点です。
    このあたりは人それぞれどれだけスマホの誘惑に強いかによると思うので、色々試して最適な向き合い方を見つけてください。

    ③自習中の睡眠欲は15分寝て解消

    眠くて仕方がないときにする勉強ほど効率の悪いものはありません。眠気に耐えられないときは素直に寝る! が一番です。
    ポイントは、机に突っ伏すなり椅子に座った状態で寝ること、時間を決めること(15分程度がおすすめ)の2つです。
    布団やソファに寝転がってしまうと起きるのが怠くなりますし、長時間寝てしまうと却って頭がぼーっとしたり疲労を感じたりすることになります。メリハリが大切です。
    もちろん普段の夜の睡眠もきちんととりましょう。受験生でも理想的には7時間以上寝れるといいですね。夜の寝不足は日中の睡魔を増幅させます。

    以上、私の経験からおすすめする誘惑の断ち切り方でした。少しでも参考になれば幸いです。ぜひ自分なりの誘惑の断ち切り方・向き合い方を見つけて、有意義な勉強時間を過ごしてくださいね。
    応援しています!最後まで読んでいただきありがとうございました。


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  • 【東大生に聞いた】都市に導かれて【工学部建築学科】

    【東大生に聞いた】都市に導かれて【工学部建築学科】

    これまで3回にわたってお届けしてきた東大生にインタビュー工学部編も、今回で最終回。
    ラストを飾るのは、この方!

    【プロフィール】※情報はインタビュー時のものです
    ・名前:Hさん
    ・学年:4年
    ・学部・学科:工学部建築学科
    ・出身:石川県・小松高校


    建築学科ってどんなところ?

    ── 建築学科って、どんなことを学ぶ学科なんですか?

    一言で言えば、建築の設計ができるようになることを目指す学科ですね。
    そのために、環境、建て方の方法論、動線、材料、歴史、デザインなど、さまざまなことを勉強します。

    ── 建築の設計に関わるあらゆることを学ぶんですね。研究室ではどのようなことを勉強されているんですか?

    私は意匠系(デザイン系)の研究室に所属しているので、実験して工学的なアプローチで何かをつくる、ということはしていません。

    東南アジアのスラムへフィールドワークに行って、建築的な提案をしたり、千葉の古民家でものをつくったりして建築の理論を深めています。

    館山の茅葺き民家「ゴンジロウ」の屋根の葺き替えをしている様子
    (出典:東京大学大学院 新領域創成科学研究科 社会文化環境学専攻 岡部研究室ホームページ https://okabelab.wixsite.com/okabelab)

    また、卒業論文卒業制作があって、卒業制作では建築物の設計をするんですが、私は地方都市の新幹線の駅というテーマで駅の設計をしていました。

    ── 工学部らしい、ものづくりの要素も少しあるんですね。意匠系と聞くと芸術的なイメージが思い浮かびますが、美しいものや綺麗なものを設計したりはするのでしょうか?

    意匠系の研究室にも色々ありますが、実はそういったことはあまりしていません。

    建築物をつくるときには、人や社会の問題が関わってくるんですね。
    たとえば、住宅をつくるなら人がそこでどう暮らすか、小学校ならどういう教育が行われてどういう人が参画するか、といったことが問題になります。

    デザインの勉強も一応やりますが、建築物をつくる上での課題にアプローチすることがメインなので、デザインを主に勉強しているというわけではないんですよね。

    ── 工学というよりは、むしろ社会学に似ていますね。

    そうですね。工学部の王道という感じではないです。

    ── 大学で建築について学んでいて、高校までの学習内容と関連しているなと思うことはありますか? 

    物理ですかね。建築では、デザインだけでなく構造の研究も必要なので。

    たとえば、日本は地震が多いので、地震が起きても倒れないようにつくるということがとても重要で、そのための構造の研究が進められています。
    そのような研究のために力学を使うので、そこで物理が必要になります。

    また、建材の種類や加工の仕方によっても建物の強度は変わるので、化学とも関連があります。
    理系で習うような、物理や化学、数学の知識は不可欠です。私は文系出身なのでとても困りましたね。

    ── 理系らしい側面もあるんですね。逆に、文系出身だったからこそ活かせたものはありますか。

    歴史の授業は気楽でした。
    日本建築史西洋建築史の授業が結構あって、一級建築士の試験に出てくるんですよ。一級建築士の試験を受けるために授業があるようなものなので。


    「工学部」ではなく「建築学科」へ

    ── 東大には文科三類で入学されていますよね。高校時代はどのような分野に関心があったのですか? 

    世界史や国語が好きだったので、哲学思想系歴史系を勉強したいと思い、文三を選びました。

    そして、1年の最初に、実際の大学のゼミみたいに少人数で発表をしたり小論文を書いたりする「初年次ゼミナール」という授業があって、そこで哲学思想系のゼミを取ってみたのですが、本当に肌に合わなくて……。

    国語が気に入っていたと話しましたが、実は本を読むのが苦手なんです(笑)。
    同じクラスの人や授業で一緒だった人と馴染めなかったということもあり、自分は文学部に合っていないのかなと感じました。

    ── 実際に授業を受け、大学生活を送る中で、元々関心があった分野が自分に合わないと感じたんですね。そこからどのように建築学科を選んでいったのでしょうか?

    東大は理転もできるので、文系からでも進学しやすいような理系の学部を色々見ていました。
    文学部以外の文系の学部を考えてもよかったのですが、文学部に行かないならどこでもいいやと思って。

    そんな中で、1年後期に、英語で論文を書く「ALESA」という授業があったんですが、その授業がたまたま都市論をテーマにしていて、結構面白かったんです。

    それからは、工学部の社会基盤学科建築学科都市工学科に興味を持つようになり、最終的に建築学科に進みました。

    「工学部を選んだ」というよりは、細かい専門で見て、都市建築系が工学部にあったから工学部になったという感じです。

    ── 入学してからの授業での経験が、進路選択に大きく影響したんですね。実際進学してみてどうですか?

    元々は都市に興味があったんですが、都市系の勉強は少なくて、建築・力学系の勉強が多いのは意外でした。

    突然大きな製図版を買わされて製図させられたり、模型を作らされたりしたのはビックリしたけど面白かったですね。


    まずは大学院へ、その後は人それぞれ

    ── 卒業後も、今の研究室でそのまま研究をされるんですね。 

    そうですね。大学で行きたい研究室と大学院で行きたい研究室がそれほど大きく変わることは少ないので、同じ研究室に進む人が多い気がしますね。

    ── 大学院では、何か新しいことに取り組んだりはするんですか?

    いえ、基本的には今やっていることと変わらないと思います。
    研究室で研究しながら実際に論文を書くのは修士以降なので、1年生のうちはそのテーマ探しをします。

    ── では、本格的に研究をするために大学院に進むというわけではないんですね。

    そうですね。では何のためかというと、私の場合は就職のためです。

    建築業界で就職する場合に、学部卒だと、どうしても職種が限られてしまうんです。

    建築の仕事は大きく分けて施工と設計があるんですが、施工は総合職寄りで学部卒でも就ける一方、設計は専門職寄りで多くの場合修士以上しか就けないという違いがあります。

    ── なるほど。専門職に就くために大学院に進学する、という人が多いんでしょうか?

    8割以上の人が院進するので、みんなが院に行くから自分も行く、という人もいますけどね。

    その結果、専門職に就く場合もあれば、文系就職をする人もいます。


    好きの気持ちで進路を決めよう

    ── 最後に、高校生に向けてメッセージをどうぞ!

    大学に入ると、文理というよりは専門でいろんな分野に分かれるので、その科目が苦手だからとか考えずに、好きかどうかとかで進路を選んでもらえたらなと思います。

    工学部は、自分の作るものが社会に役立つのが目に見えて分かりやすくて、楽しみやすいので、ぜひ選択肢として考えてみてください!


    いかがでしたか?
    これまで全4回、工学部編をお届けしてきました。
    この記事を読んで、「工学部って面白そうだな」と思ってもらえたら嬉しいです。

    次回のインタビュー連載もお楽しみに!

  • 【東大生に聞いた】自分の興味を探し続けて【工学部化学生命工学科】

    【東大生に聞いた】自分の興味を探し続けて【工学部化学生命工学科】

    専門課程で学ぶ東大生の生の声をお届けする、東大生にインタビュー工学部編。ついに第3回を迎えました。
    今回は、この方にインタビューをさせていただきました!

    【プロフィール】※情報はインタビュー時のものです
    ・名前:Rさん
    ・学年:3年
    ・学部・学科:工学部・化学生命工学科


    化学生命工学科ってどんなところ?

    ── 化学生命工学科とは、どんなことを学ぶ学科なんですか?

    簡潔に言えば、化学全般分子生物学、それからバイオテクノロジーですね。

    理学部が基礎、工学部が応用というイメージを持っている人もいると思いますが、化学生命工学科は応用だけでなく、基礎理論的なことも多少扱っています。

    ── それぞれの学問について、詳しくお聞きしたいです。

    化学に関しては、「〇〇化学」という勉強は一通り全部やっていますね。高校で習うような有機化学無機化学もそうですし、大学ならではの物理化学量子化学高分子化学なども勉強しています。

    分子生物学というのは、生物を細胞・分子のレベルで勉強するという学問です。DNAがどのように複製されるかといった小さな視点のものを学びます。逆に、胃や腸の働きといった大きな視点のものは学びません。

    バイオテクノロジーは、聞いたことがある人も多いと思いますが、簡単に言えば生物のチカラを人間の生活に役立てようとする学問ですね。遺伝子組み換えなどもその一例です。

    ── どんなことを目的としている学科なんですか?

    有機化学と生命工学の融合による新物質・新機能の創造というのが学科のコンセプトです。

    化学生命工学科は名前の通り化学と生物をやっていて、化学の代表として有機化学、生物の代表として分子生物学やバイオテクノロジーを主に勉強します。

    その2つの融合というか、お互いの足りないところを補ったり、良いところを取り入れたりして研究しているというイメージです。

    有機化学では、生体内の優れた化学反応をお手本にして新しい反応を考えたり、複雑な触媒を開発して今までになかった反応を作ったりといったことを主にやっています。

    生物では、化学の力を使って人間の生命現象を分子レベルで解明したり、そこに人工的な力を加えて、自然のものより良いものを作ったりします。自然のものより良いものというと抽象的なんですが、薬などを作ることが最終的なゴールになるかなと思います。

    ── なるほど……。研究室ではどんなことを学ぶんですか?

    僕は4年から岡本研究室というところに配属されるんですが、生物も有機化学も両方やっているという化学生命工学科では珍しい研究室です。なぜ珍しいかというと、研究レベルになると生物か有機化学どちらかに偏ってしまうことが多いんです。

    だから、化学生命工学科には生物と有機化学両方を扱う研究室が2つしかなく、僕が行く研究室はそのうちの1つになります。

    具体的には、核酸医薬と呼ばれるDNAを応用した医薬品を作ったり、特殊なタンパク質を化学合成したり、特殊な化学物質を細胞内に入れることで生物の細胞の動きが見えるようにするイメージング技術を開発したりしています。

    医薬品や特殊な生体分子をつくるために、化学を手段として合成するという感じですね。


    迷いに迷った進路選択

    ── 理科二類の出身ということですが、高校時代はどんなことに関心があったんですか?

    高校化学の有機化学は好きでした。大手予備校の難しい問題も解けて、面白かったんです。
    ただ、特にやりたいことも見つからなかったので、進振り利用してやるぞ、という意気込みで東大に来ました。

    機械系には興味が持てそうにないと思ったので理一は候補から外し、理三(医学部)も難しいなと思ったので、理二を選びました。

    ── そこから今の学科を選んだ経緯は?

    やりたいことが見つかるといいなと思っていたのですが、見つからないまま進学選択の時期を迎えてしまい……。選ばなくてはいけないので、高校の時に得意だった化学系の学科を探しました。

    「化学」と一言で言っても、理学部化学科、工学部の応用化学科、化学システム工学科など色々な選択肢があります。
    「化学+何か」を選択しなくては絞れないなと考えたときに、「化学+生物」なら楽しそうだと思って、化学生命工学科を選びました。

    ── 他に迷った学科はありましたか?

    理学部の生物化学科と 農学部の農2(応用生命化学・工学専攻)、薬学部です。

    理学部は基礎理論があまり好きになれず、応用系がよかったのでやめました。また、農学部は生物系に寄りすぎていたので、候補から外しました。

    薬学部はギリギリまで迷ったんですが、就職先が製薬会社などに縛られしまいそうだと思って。
    その点、化学生命工学科は生物も化学も扱う分、製薬・食品系から化学系まで色々なところに行けるので、最終的に化学生命工学科を選びました。

    ── 実際に進学してみて、どうですか? 

    うーん……あまり自分に合っていない学科を選んでしまったかもなぁというのが正直なところです。
    本当は、生物の中でも人間の体や病気といったマクロな視点のものに関心があったんですが、化学生命工学科ではミクロなことを扱うので、少し違うなと思って。

    授業で研究に役立つ論文を読めるなど、研究をしたい人にはとても向いている学科だと思います。

    ── 楽しそうと思って選んだはずが、少し違うなと思ってしまったんですね。


    編入か院進か。2つの進路を見つめて

    ── 卒業後の進路はどのように考えていますか?

    他大学の医学部に編入することを考えています。
    編入試験の受験資格が得られるのが学士以降で、来年受験できるようになるので、合格したら編入しようと思っています。

    一方で、編入試験に不合格だったら大学院の修士課程に進んで同じ研究室に入ることも検討しています。2つの選択肢を同時に考えている感じですね。

    ── 大学院にいくにも試験がありますよね。

    そうですね。院試と編入試験の時期が同じくらいで、今僕がやっている学部の勉強が編入試験の範囲でもあるので、両方の試験の勉強を並行して進めています。

    ── 医学部に行こうと思ったのはなぜ?

    生物はやりたいし、生物を工学的に見るのではなくて、医学として扱いたくて。また、このままの進路に進んでメーカーの技術職になるより、医者の方が向いてそうだし待遇も良さそうだなと思ったのも理由の1つです。


    進学選択を使いこなそう

    ── 最後に、高校生に向けてメッセージをお願いします。 

    頑張って、自分がやりたいことを見つけてほしいなと思います。

    大学では、学部や学科など様々な選択肢があって、化学・生物と一言で言っても、理学部、薬学部、工学部など、色々な候補があります。
    どの学部のどんな視点からその学問を学ぶのが自分に合っているのかというところまで考えて、学びたいことを見つけてください。

    学びたい学問が見つからない人は、就職など、大学の先のことまで見据えて進路選択をするといいと思います。

    やりたいことがないから進学選択制度のある東大に来るという人もいるかもしれませんが、進学選択はせっかくの機会なので、やりたいことがありすぎて決められないから進学選択を利用する、くらいの気持ちで東大を目指してほしいです。頑張ってください!


    いかがでしたか?自分の進路にじっくり向き合うことの大切さが分かりましたね!
    工学部編の最終回となる次回は、工学部建築学科のHさんのインタビューをお届けします。お楽しみに!

  • 【東大生に聞いた】楽しいと思うものをつくる【工学部精密工学科】

    【東大生に聞いた】楽しいと思うものをつくる【工学部精密工学科】

    前回に引き続き、東大生にインタビュー 工学部編 をお届けします。
    第2回となる今回、インタビューに協力してくださったのはこの方!

    【プロフィール】※情報はインタビュー時のものです
    ・名前:Kさん
    ・学年:3年
    ・学部・学科:工学部・精密工学科
    ・出身:新潟県・新潟高校


    精密工学科ってどんなところ?

    ── 前回インタビューをしたSさんと同じく、精密工学科の所属ですね。どのようなことをされているんでしょうか?

    卒業研究を始めるまでは、学部の授業を色々と受けていました。2年生の後半には工学の土台となる知識を身につけ、3年生からは応用的なことを学んでいったという感じです。

    ── 具体的にはどんなことを学ぶんですか?

    2年の後期で学ぶのは、数学や統計学、力学、電気回路、プログラミングなどですね。3年では、センサーの中身、材料、計測・加工法、設計の話とか。生体工学や科学技術社会の話など、応用的な内容も少し学びました。

    ── 機械系の学部ではありつつも、さまざまな分野を扱うんですね。卒業研究では何を研究するんですか?

    神経工学系の研究室に配属されたので、工学的なアプローチで生命現象を理解・応用するということをします。

    ── なるほど……。具体的には?

    脳神経の細胞や心臓の細胞をセンサーの上で培養して育てて、細胞がどんな信号を出すのか、どんな風に成長するのかを計測するという感じです。

    ── センサーなどは使うものの、案外「機械」っぽくないなという印象を受けました。

    そうですね。センサーで計測し、数学的に分析するという手法は、学科のどの研究室でも共通していますが、それを何に応用するかということはさまざまだと思います。医療ロボットのような医療行為であったり、画像解析や3Dモデルであったり。

    ── 向かう方向によってやることが同じ学科の中でも結構違うんですね。


    理学部志望から工学部志望へ

    ── 理科一類から工学部に入ったとのことですが、高校時代から工学部志望だったのでしょうか?

    実は高校の時は理学部を目指していて、高校3年生のときは理学部の物理学科に行こうと考えていました。大学1年のときは、工学部物理工学科も気になっていましたね。

    ── 最初から工学部に興味があったというわけではないんですね。そこからどんな経緯で工学部にシフトしていったんですか?

    まず、大学1年の前期に授業を受けてみて、物理や数学が非常に難しく、理論ばかりで物足りないと思ったんですよね。そして、実際にものをつくる方が自分の心が動くように感じたんです。

    ── 元々興味を持っていた物理や数学から、実践的なものづくりに気持ちが傾いていったんですね。工学系の授業を受けたりもしたんですか?

    1年の後期の「現代工学基礎」という授業で、ロボットやAIや音響処理の話を聞きました。

    あとは「コンピューテーショナルクリエイティビティ概論」という強そうな名前(笑)の授業も受けました。AIに芸術を生産させるとどうなるのか、それはクリエイティビティをもつ機械をつくったといえるのかといった問題を扱った授業で、非常に面白かったです。

    また、そういった問題には、今まで学んできた数学や物理が関連していることがわかり、数学や物理を利用したものづくりをしたいと思うようになりました。そこで工学部に進学したいと思うようになったという感じです。

    ── 授業を受ける中で自分の興味に合ったものに出会い、工学部に志望を固めていったんですね。そこから徐々に学科を選んでいったという感じでしょうか?

    そうです。2年の前期ではいろいろ悩みましたね……。

    生命科学」という授業で、数学や物理を背景とした生命の研究についての話があり、こういうのもあるのかと興味を持つようになりました。
    また、元々興味はあったのですが、「認知脳科学」で、授業として脳科学を初めて勉強して、脳の研究や人間の行動・知識の研究は面白いと感じました。

    自分が何を学びたいのかを深く考えた結果、哲学っぽい問題を科学のまな板にのせて解明して、さらにはその結果を工学的に応用したいと思いました。ある意味SFの実現ですよね。

    ── 工学的な側面から生命の研究に関わりたいと思うようになったんですね。そんな中で、どんな学科が候補に上がったんですか?

    機械情報工学科電子情報工学科、そして精密工学科でした。

    まず機械情報工学科では、ロボットや知能、人間の知識の仕組みを研究しているのですが、学科での授業にあまり興味が持てなかったので除外しました。

    電子情報工学科でも、生命とコンピュータについての研究がされているのですが、生命に関する研究がコンピュータに寄り過ぎているように感じ、少し違うなと感じました。

    残る精密工学科には、医療工学や神経工学の研究室があって、生物×工学の研究が盛んだったので、ここに行こうと決めました。

    あとは、精密工学科に進学したS先輩(「東大生にインタビュー 工学部編①」に登場)がすごい生き生きしていたというのも理由の一つです(笑)。

    ── 先輩の姿も大事ですね(笑)。

    もちろん、自分の学びたいことをしっかり学ぶのが理想ですが、人とのつながりは大事ですからね。
    精密工学科は40〜50人くらいの人数で和気あいあいとした雰囲気です。


    もっと研究を体験してみたい

    ── 大学卒業後の進路は?

    大学院に進学する予定です。4年生の卒業研究は、研究とはどういうものなのかを学ぶ機会でもあって、自発的な研究をするのは修士課程以上になるので、せっかくだからそういう体験をしたいです。
    興味のある研究室に配属されたので、大学院でもそのまま同じ研究室で研究していくのかなという感じですね。

    ── やっぱり大学院進学をする人がほとんどなんですか?

    そうですね、多くの学科で90%以上の人が大学院に進学すると思います。理由としては、総合職であれば学部卒でも就けるけど、理系の技術職とかは院進(修士)以上じゃないといけない場合が多いからということがありますね。
    また、4年生の卒業研究だけでは、研究というものをきちんと経験できないという理由もあります。

    ── 院を出た後はどうする人が多いんでしょうか?

    博士課程に進む人もいますし、その割合は学科によりますが、就職が多いと思います。

    ── 研究をしっかり経験した上で就職するというパターンが多いんですね。


    想像を現実に

    ── この記事を読んでくれている高校生に向けて、メッセージをどうぞ!

    自分が楽しいと思うものをつくれることや、こんなものがあったらいいなという想像を実現するにはどうすればいいのかという、想像から現実へのプロセスを学べることが工学部の魅力だと思います。ぜひ工学部へ来てください!

    僕はTtime!という工学部の広報誌を作る団体にも所属していて、HP記事や冊子を作っているので、よかったらそちらもチェックしてみてください!


    いかがでしたか? 工学部の意外な一面を知ることができましたね。
    次回は、工学部化学生命工学科のRさんのインタビューをお届けします。お楽しみに!

    ☆Kさんが所属しているTtime!のHPはこちら→https://ut-ttime.net/

  • 【東大生に聞いた】ものづくりで社会に貢献【工学部精密工学科】

    【東大生に聞いた】ものづくりで社会に貢献【工学部精密工学科】

    みなさんには、将来就きたい仕事や、大学で学びたい学問はありますか?
    ぼんやりとは想像できても、具体的にイメージするのは意外と難しいのではないでしょうか。

    そこで今回から、東大の専門課程に進んだ先輩方へのインタビューの連載をスタートします! 
    研究室の話や進学選択のエピソードなど、そこに進学した人にしか分からない、東大生の生の声をお届けします。
    「学部がたくさんあって進路がなかなか決められない…」「大学の学部や勉強について詳しく知りたい!」というみなさんは必見です!
    第1弾は、工学部編
    実は、東大一の規模を誇る学部でもあります。
    工学部編は、6月中、毎週月曜日に全4回でお届けします!

    記念すべき第1回を飾るのは、この方!

    【プロフィール】※情報はインタビュー時のものです
    ・名前:Sさん
    ・学年:4年
    ・学部・学科:工学部・精密工学科
    ・出身:富山県・富山高校


    精密工学科ってどんなところ?

    ── 今はどのような勉強をされているんですか?

    卒業研究では、機械などに入れる異常検知のセンサーの研究をしていました。

    ── なるほど……。具体的にはどうやって?

    機械って、故障すると変な風に振動するんですよ。その振動を検知すれば、機械の故障を検知することができる。だから、意図的に機械を壊して、振動の様子をセンサーで記録し、取ったデータを解析して、壊れていないときの振動のデータと比較する、ということをしていました。

    ── その研究は、社会ではどのように役立てられているんですか?

    従来のやり方だと、故障がないかを点検するためには定期メンテナンスが必要なんですが、メンテナンスをするには機械を全部ストップさせないといけないんですね。

    それをセンサーで自動化すると、メンテナンスの頻度を減らすことができるんです。たとえば、故障するとアラームが鳴る仕組みにすれば、機械を止めるのは故障したときだけで済むので、無駄を減らすことができます。


    高校時代から憧れていた工学部

    ── 理科一類の出身ですよね。理科一類から工学部に進学する人は多いですが、高校時代から工学部志望だったんですか?

    そうですね、工学部に行きたいと思っていました。具体的に何をするかは決まっていなかったのですが、ものづくりに漠然とした興味を持っていたことや、親が工学系の仕事をしていたことから、工学部に対して憧れがありました。物理や数学が好きだったことも志望理由の一つです。

    ── 学部選択については迷いは無さそうに感じたのですが、学科選択については迷いはありましたか?

    もともと機械系には興味があったんですが、プログラミングも面白そうだと思い、電子情報工学科電気電子工学科計数工学科を視野に入れていた時期もありましたね。

    最終的には機械系をメインで学びたいなと思って、自分の中で候補として挙がったのが機械工学科や精密工学科でした。より物理っぽいことを扱うのが機械工学科、情報系や電気回路系のことも扱うのが精密工学科という印象で、情報系もやりたいなと思って精密工学科を選びました。


    ものだけじゃなく環境も。興味を追いかけて

    ── 大学卒業後の進路について教えてください。

    大学院に進学しますが、学部のときとは違う研究室に行く予定です。と言っても、興味関心が変わったわけではなくて、学部のときは希望通りの研究室に配属されなかったので、もともと行きたかった研究室に行くというだけなんですけどね。

    ── 希望通りの研究室に入れるとは限らないんですね……。次の研究室ではどんなことを研究するんですか?

    一言では言い表しづらいんですが、ものをつくるのではなくて、ものづくりのシステムそのものを考える研究をします。今の研究室が、実験して、データをとって、そのデータを解析して…という、いわゆる実験系の研究室なんですけど、次の研究室はもっと概念的な研究というか。一言で言えば、「環境に良いものづくりのあり方」を考える研究、ということになるかな。

    ── ものづくりのあり方……。具体的には?

    たとえば、環境に良いものとして、太陽光パネルってあるじゃないですか。太陽光パネルを普及させて環境に良い社会を作るためには、どんな戦略が必要なのかということを考えたりします。

    あとは最近、新しい技術を使ったものづくりというものが考えられているんですよね。最初に話した故障検知のセンサーとか、AIを使った画像検出とか。

    そのような、新しい技術を使ったものづくりを実現するためにはどんなビジネスモデルが必要か、実際にその技術を取り入れるとどれくらい環境に良くなるのかなど、もの自体をつくるというよりは、ものと社会の連携を考えた上で、環境に良いものづくりのあり方を考えていこうという研究です。

    ── 機械そのものをつくるというよりは、それらを取り巻く全体をつくっていくということですね。今度行く研究室に魅力を感じたきっかけは?

    もともと環境問題には興味があったんですが、自分が工学部で学ぶ技術の何に魅力を感じているのか、ということが関係していると思います。機械やAI技術を使うことで、人の手だけでやっていたら発生する無駄を減らせるということが魅力なのかなと、ここ数年で思うようになって。それで次行く研究室に魅力を感じたという背景があります。


    ものづくりが好きな人はぜひ工学部へ

    ── この記事を読んでくれる高校生に向けて、メッセージをお願いします!

    工学の1番良いところは、他の学問と比べて社会との連携が強いこと。工学部は、自分のしている勉強が何に役立つのかがかなり分かりやすい学部じゃないかなと思います。ものを作って社会に貢献したいという人にはぴったりだと思うので、ものづくりに興味がある人はぜひ目指してもらえたらと思います!


    いかがでしたか? Sさんの工学にかける熱い思いや、ものづくりの魅力が感じられましたね!
    次回は、同じく工学部精密工学科のKさんのインタビューをお届けします。お楽しみに!

  • 【メルマガ試し読み】数学・理系国語の対策

    【メルマガ試し読み】数学・理系国語の対策

    過去に配信されたメールマガジンの記事になります。東大生の生の声が綴られています。お楽しみください!(なお、執筆者の科類や学年は執筆時点でのものとなります。)


    理科一類1年 A.F.

    みなさんこんにちは。理科一類1年のA.F.です。
    COVID-19の影響で、東大に入学したのにも関わらずこの記事を執筆している時点で未だに福島にいます。(東大生なのに東大のキャンパスにまだ1度しか行けていません…。)
    自分の出身校では夏休みが大幅に短くなったと後輩から聞きましたが、皆さんの高校はどうでしょうか?
    さて、今回は東大入試において大きなウェイトを占める数学、そして理系東大志望が1番対策に困るであろう国語(理系)の対策法についてまとめてみました。是非参考にしてみてくださいね。

    ①数学について

    高2以下の皆さんへ

    臨時休校により授業で習っていた内容が中途半端のままになってしまったり、学校再開後、急に授業の進度が早くなったりして困っている人が多いと思います。たとえ今はそうでなくとも、例年より明らかに授業進度が遅れてしまっているため、必ずどこかで「ツケ」が回ってきてしまいます。
    高校数学において最も重要なことは、教科書の内容をしっかり理解することです。
    受験本番では教科書に載っているものよりも何段階も難しい問題が出題されます。
    教科書の内容さえ理解できていないのに、そのような問題を解けるはずはありません。
    また、「後で復習した時にちゃんとやればいいや」のように考えるのは非常に危険です。

    数学は1度躓いてしまうとそこから雪崩のようにどんどん分からなくなっていきます。そして最終的に「数学がわからない」「数学が嫌い」と思うようになってしまいます。
    それに、どうせ後でやるなら今やってしまったほうが何倍もマシですよね。
    まずはなによりも、授業の内容は必ずその日のうちに100%理解するぞ、という思いを常に持つようにしましょう。
    少しでも曖昧なところがあれば、教科書をじっくり読んでみたり、あるいは友人や先生に積極的に聞いてみたりして、不安要素は必ず片付けるようにしましょう。
    例年、沢山の受験生が「高2までに数学をちゃんとやっておけばよかった」と言っています。
    この時期からこつこつ数学をやっているだけで、受験期にかなりいい思いをすることができます。
    逆に言えば、今やらないと受験期に基礎的な内容の復習から始めないといけないため、その分受験勉強のための時間が減ってしまいます。
    その分他の教科にまで影響が出てきてしまうかもしれません。善は急げ、です。

    上で「進度が遅れてしまっている」とはいいましたが、皆さんには受験までまだまだ沢山の時間があります。
    この時間をどのように使うかは皆さん次第ですが、自分から皆さんに「数学の学び方」について提案させて下さい。

    皆さんの中で、分からない問題に出会ったらすぐ解答を見るようにしている人はいませんか?
    解答を見てそれを丸暗記したり、ただ単に解法だけを覚えたりしている人はいませんか?実はこの勉強法、あまり効果的ではありません。
    というのも、学校の定期考査などではたしかにいい点は取れるかもしれませんが、入試ではあらゆる分野から、様々な要素を絡み合わせた問題が出題されるため、解法丸暗記で対応できることはほとんどありません。
    大学側は、高校生の皆さんに「自ら考え、その上で適切な解法を編み出し、解を求めること」を求めているのです。
    「こういう分野でこんな感じの問題が出てきたら、こんな感じの解法で解いて…」と実質暗記のように学習しても、目新しい問題が沢山出題される東大入試には全く対応できません。
    皆さんが普段問題を解くとき、すぐに解答を見るのではなく、「まずは思う存分考え、自分なりの答えが一通り仕上がってから初めて解答を見る」ということを心がけてほしいのです。これが「自ら考える」ことの練習になります。
    また、自分なりの答えが出来上がっているので、それを解答と比較することで「ここはこうするといいんだな」や「ここはこれがまずいのかというように気付きを得ることができます。
    これらの気付きは次に似た問題を解く時や、他の分野の問題を解くときにも必ず皆さんの力になるはずです。そして最終的には、受験本番で皆さんの味方をしてくれるはずです。
    「自ら考える」ことに慣れておくことが東大を志望する皆さんには必要不可欠です。
    また解答を見るときには、答えを丸暗記するなど話になりません。解法を覚えるのも、それで対処できる問題には限りがあります。
    皆さんが解答を見るときには「なぜこの解法で解いているのか?どうしてここでこの定理を使っているのか?というような「考え方のアイデア」を学ぶことを心がけてほしいです。
    数学に暗記は必要ありません。必要なのは、「考え方のアイデア」を増やすことです。受験本番、「考え方のアイデア」は皆さんの武器になります。
    アイデアがあればあるほど、いわば「考え方の引き出し」が増えるため、難しい問題にも対応できるようになってきます。
    皆さんには時間がまだ沢山あります。「自ら考える」ことの練習、そして「考え方のアイデア」のアイデアを学ぶことは、時間がある皆さんだからこそ可能です。

    これらの勉強法をぜひ取り入れてみてくださいね!

    高3文系の皆さんへ

    既に数IAIIBは学び終えていると思うので、そこまで今回のCOVID-19で大きな影響を受けていないかもしれません。
    しかし、演習時間は例年以上に少なくなってしまっていると思います。
    まず、教科書の内容で不安なところがある人は今すぐに復習を始めてください。
    上の<高2以下の皆さんへ>でも述べたのですが、教科書の内容さえ分からないのに東大入試を戦い抜けるわけがありません。
    これは文系の皆さんにも十分当てはまることです。特に、文系の皆さんは他の教科の対策もあるでしょうから、どうしても数学にかけられる時間は少なくなってしまいます。
    「問題演習しながら復習すればいいや」というように考えていても、それだけでは復習が不十分なことがほとんどです。
    また、過去問などを見たとき、「何を言ってるのか分からない」となった場合も基礎事項が抜け落ちている可能性があります。
    自分で教科書を一通り見直してみて、少しでも躓いた所があればいち早くその苦手を潰すようにしましょう。
    共通テスト後にどうにかしよう、などという考えは論外です。

    東大の文系数学では、ある程度出題分野に偏りがあります。「整数」「確率」「座標(図形と方程式)」「微積分」「漸化式」の5つの分野が頻出です。
    これらの分野に少しでも不安要素がある人は危険です。夏が終わるまでに対処するようにしましょう。
    文系とはいえ、単に教科書に載っているような典型的な問題が解けるだけでは東大入試には対応できません。
    過去問演習や、他大学の入試問題を沢山解き、どのような問題にでも対応できるよう経験を積んでおきましょう。
    その際、解答を丸暗記するのはむしろ逆効果です。解答の中でどのような操作が何を理由にして行われているのかを1問1問しっかり分析するようにしてみましょう。
     

    高3理系の皆さんへ

    3年生の皆さんにはあまり時間がありません。
    ですが、理系の皆さんであれば、数学に比較的多く時間を割くことになるのではと思います。
    そこで、3年生の皆さんにも、<高2以下の皆さんへ>で述べたような演習の仕方を是非実践してほしいです。
    簡単に東大理系数学の分野別戦略を以下に記します。
     

    ・整数…比較的難問が出題されやすく、特にパターン化しにくいため、整数論の問題にどれだけ触れてきたかの経験が重要になります。
    特に、互いに素の考えに注目したり、余りについて考えたり、不等式に絡めて考えるような問題に十分慣れておくと心強いです。

    ・数列…他分野との融合問題で出題されることがほとんど。確率分野や整数論、極限などでと絡めた問題にも怯むことなく対応できるかどうかがカギです。
    漸化式の処理は常に難なくできるレベルになっておくことが求められます。また、Σを用いる計算にも慣れておく必要があります。

    ・微積分…必ず出題されると言っても過言ではないでしょう。
    不等式が絡んでくる問題が出題されることが多いので、十分に演習を積んでおくことが求められます。
    また、積分計算については「数学の勘」が重要になってくるので、様々なタイプの積分で演習を詰んでおくことをおすすめします。

    ・図形と方程式…座標で解くのか、ベクトルで解くのか自分で判断できるようになっておくことが強く求められます。
    (問題文がベクトル表示されていないからベクトルではない!といった考えは東大入試では通用しません。逆に、自分で座標を設定しなければいけないことも多々あります。)

    ・空間図形…上記の積分や図形と方程式の内容と絡んでいることがほとんどです。特に断面や回転体を考える場合は非常に頻出なので慣れておくとよいでしょう。 

    ・場合の数・確率…二項係数の扱い、複雑な問題文から確率漸化式を立てられるかが特に重要視されます。ここは特に差が付きやすいポイント。

    ・複素数平面…ここ数年出題されやすいのでおざなりにしてはいけません。
    図形問題のように見せかけて実は複素数平面の問題だったということもあるため、複素数の応用の部分は特に演習を積んでおくと安心です。

    以下は、学校の進度別のアドバイスです。

    (1)既に数IIIまで一通り学び終えている
    基本的には<高3文系の皆さんへ>と同様です。理系でもある程度出題分野に偏りがありますが、幅広く対応できるようにしておきましょう。
    また、1日1回は必ず数学に触れるようにして、「数学のクセ」をつけるようにしておくといいと思います。
    東大を受験する理系生徒であれば、共通テストは数IAIIB共に100点取れてほぼ当たり前です。
    特別に共通テストの対策はする必要はないでしょう。逆に。
    共通テストの演習でどうしても点数が取れない場合、これまでの理解内容に重大な欠陥がある可能性があります。

    (2)まだ数IIIを学び終えていない
    COVID-19により、例年以上に授業が遅れているため、中高一貫校などと進度に大きな差がついてしまっています。
    まず、授業で習った内容は必ずその場で理解するようにしましょう。放置しておくと、その後の受験勉強に大きな支障が出てしまいます。
    特に、数IIIの最後の分野(微積分)は確実に入試本番で出題されます。この時期が一番の踏ん張りどころでしょう。
    また、進度が早い学校との差を埋めるために、一刻も早く演習を始めるようにしましょう。
    既に数IAIIBの内容であれば十分演習が可能です。数IAIIBの演習と数IIIの内容理解を同時並行で行うのが必須となってきます。
    また、数IIIの問題演習においては、特に数Iと数IIで学んだ内容を用いる場面が何回もでてきます。
    そのため、この時期に既に演習を始めておけば、今後数IIIの演習をする時にやや楽になります。

    ②理系国語について

    理系の東大志望に多い悩みが、「学校で十分に対策してくれない」というものです。
    これは自分にもあてはまることで、特に3年生になってからは授業でもほとんどセンター試験演習をしていた上、センター試験終了後の2次試験対策講座も国語は文系限定でした。
    また、「どうやって対策すればいいかわからない」「苦手だけどどう克服すればいいかわからない」という人も沢山いると思います。
    そんな皆さんの助けに以下の文章が少しでも助けとなれば幸いです。

    二次試験に向けた勉強法ですが、「共通テストの勉強で十分」というのは全くのお門違いです。
    記述力が強く求められるため、単に共通テストの対策だけでは「それっぽい解答」を書くことしかできません。
    では、どのような勉強法がよいのか、自分の経験談も交えながら現代文と古典でそれぞれ説明します。

    現代文

    現代文については、自分で参考書を数冊買い、それに沿って演習するのを強く勧めます。
    学校の教科書に沿った勉強だけでは、特に理系の場合は十分な力が付かないからです。始める時期としては、共通テスト直後では遅すぎます。今の時期からコツコツやっておくことをオススメします。2次試験への対策が、自然とセンター試験への対策にもなるからです。
    それに、数学のように学校の進度といったものが現代文の場合は存在しないため、今から対策を始めても何も支障はありません。
    (2年生以下の皆さんも、ぜひ少しずつやってみましょう!)

    自分は、
    (1)記述の手順がわかって書ける!現代文記述問題の解き方 「二つの図式」と「四つの定理」 浦 貴邑

    (2)世界一わかりやすい 東大の国語[現代文] 合格講座 浦 貴邑

    (3)ライジング現代文―最高レベルの学力養成 内野 博之
    の3冊で学習を進めました。

    一番最後の「ライジング現代文」は省略しても大丈夫だと思います(現代文を他の人より得点源にしたい場合はおすすめ)。
    最初の2冊については、筆者が同じなので内容にもやや繋がりがあり、特に2冊目は東大入試の過去問に沿って解法の解説をしてくれているので、どちらもやるととても力になります。 

    古典

    古典についてですが、理系と文系ではやや出題内容に差があります。
    出題される文章は同様ですが、文系で出題される難しい問題が理系ではカットされます。
    そのため、東大入試とはいえ、実は難易度的には標準であることが多いです(東大の理系国語より、他の大学の文系国語のほうが難しいことがしばしば)。
    また、特別な知識(いわゆる古典常識)も不要なため、対策を十分すれば満点に近い点数も期待できます。
    それでは、どのように対策すればよいのかというと、とにかく文法・単語知識の定着です。
    文法知識は文章読解の上では必要不可欠ですが、一度定着させてしまえば受験までずっと苦労することはありません。
    逆に、曖昧なまま放置しておくと、永遠に曖昧なまま受験本番まで引きずることになります。
    できれば授業でやった段階で定着させておくことが望ましいですが、今の時期であればまだ十分間に合います。
    共通テストのことを考えると、この時期までに定着させられないとやや厳しいです。比較的短期間で定着させることが可能なので、ぜひ復習してみてください。

    文法事項が身についても、単語の知識がなければほとんど読解はできません。
    日本語でも、敬語とかの仕組みは分かっていても文章中の単語の意味を知らなかったら全く理解できませんよね。
    どれだけ単語の知識があるかが、どれほど楽に読解ができるか、そして得点できるかに直結します。
    自分はセンター試験3週間前から2次試験当日まで、毎日学校で購入した単語帳を1日1周以上するようにしていました。
    意味が分からなかった単語には毎日印をつけることで、2次試験直前には「どの単語が苦手なのか?」がひと目で分かるようになっていた上、合計で100周近くしたのでかなり自信がついていました。
    慣れてくると、20分もあれば1周できるようになるので、時間的な負担もそこまで大きくありません。
    文だけみるととても大変そうな勉強法に見えますが、実際はそこまで大変じゃない上、かなり威力抜群です。
    自分はセンター3週間前になってこの勉強法を始めましたが、皆さんには是非もっと前の段階からこの方法を実践してもらればと思います。

    元々自分は国語が大の苦手で、全国模試でも国語は偏差値50を切っていました。3年生の東大模試でも、国語80点満点中15点〜20点くらいしか取れていませんでした。
    ですが、これらの勉強法をやってみたところ最終的に2次試験本番では50点近くとることができました。
    国語が苦手だという人も、ぜひこの勉強法を試してみてください…! 

    長くなりましたが、今回お伝えしたことが少しでも皆さんのためになれば幸いです。今回書いたことについて質問などがあれば、FairWindの質問フォームからぜひ聞いてくださいね。

    数年後、皆さんと東大のキャンパスで会えることを楽しみにしています。


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  • 【受験生必見】ケアレスミスは減らせる!

    【受験生必見】ケアレスミスは減らせる!


    はじめに

    みなさん、こんにちは!
    この記事では、受験でのケアレスミスの減らし方について書きたいと思います。

    この記事を読むにあたって、まず一番最近受けたテストを見返して見てください。
    何点分がケアレスミスによって減点されていますか? 一度振り返ってみてください。

    もしかしたら、失点の半分以上がケアレスミスという人もいるのではないでしょうか?
    そして、それを見て「ケアレスミスならしょうがない、まあいいか」と思っていませんか?


    ケアレスミス対策の大切さ

    ケアレスミスというのは、問われていることを全く理解していないことによる間違いではありません。そのため、テストでケアレスミスをした時もつい放置してしまいがちです。

    しかし、受験という場において、そのミスは命取りとなります。

    大学受験では、基本的には同じくらいのレベルの人達が同じ問題を解きます。そのため、あなたが仮に「全くわからない」と思った問題は、隣に座っている受験生も同様にわからない可能性が高いのです。

    そうなったときに、どこで差がつくのか、それは「わかっている問題をいかに正確に解くことができるか」ということになってきます。にもかかわらず単純なミスで簡単な問題を落としてしまうと、それは周りと比べて大きな遅れをとることになります。

    そして、試験においては、全くわからずに間違えた問題も、ケアレスミスによって間違えた問題も、同じように減点されてしまいます。
    そのため、ケアレスミスを減らすことが受験においてはとても大切な要素になってくるのです!

    なぜ僕がここまでケアレスミスについて真剣に書いているのかというと、僕がその大切さを身をもって実感してきたからです。

    そもそも、僕はケアレスミスがとても多い人でした。

    選択問題は間違えて両方解いて時間が足りなくなるし、マーク模試はマークをずらして大量失点するしと、とにかくケアレスミスが多く、名前を書き忘れる以外のすべてのケアレスミスはだいたい経験したと思います(笑)。

    そしてもちろん、その度に落ち込んではいたのですが、「ケアレスミスを減らすことなんて無理だ、あきらめよう」と思い、ケアレスミスを減らそうとは考えませんでした。そしてその報いがとうとうやってきます。

    それは高校3年生の2月26日、東京大学二次試験2日目の英語の試験のときでした。

    問題を解いていて、大問 2 英作文の (1) がさっぱり何を書いていいのかわからない(笑)。8分ほど考えた結果、僕は諦めてこの問題をとばすことを選択しました。

    そしてその後、他の問題をなんとか解き終え、試験時間終了の合図がなり、僕はペンを置きました。そして、名前がしっかり書いてあるか確認するよう言われたので、答案を裏返しました。

    すると、大問 2 (1) の解答欄が埋まっていることに気づきます。
    「あれ?とばしたはずなのになんでこの問題の解答欄が埋まっているんだ…?」

    そして、おそるおそる大問⑵の解答欄を見ると、案の定空白になっていることに気づきます。
    つまり、大問 2 (2) の解答を誤って (1) に書いてしまったのです!

    このとき僕は、人生で初めて、頭が真っ白になり足が震えるという経験をしました。せっかくここまで上手くいっていたのに……。

    そして失意の中で合格発表を待つも、結果は不合格。「やっぱりか……」という思いが僕の中をよぎりました。

    得点開示をおそるおそる見てみると、僕の点数と合格最低点の差はわずか2.7点。
    英作文の配点は、一問につきおよそ10~12点と言われているので、解答欄をずらしておらず英作文がしっかり採点されていたら合格できたはずでした。

    そのとき、僕は初めて、ケアレスミスを減らす大切さに気づいたのでした。

    さあ、ケアレスミスを減らす大切さが少しは伝わったでしょうか? みなさんには、僕のような体験は絶対にしてほしくありません。

    そこで、具体的にどうしたらケアレスミスを減らせるのか、僕が浪人時代に意識したことをお話しします。


    ケアレスミス対策法

    普段からの対策

    普段から意識してほしいのが、ケアレスミスをしたときに、どうしてそのミスをしたのか考えることです。

    ケアレスミスには、何か原因があるはずです。その原因を根本の部分まで追求することが、ケアレスミス削減にとても効果的です。

    僕の体験談をもう一つ紹介します。

    あるとき、化学の問題で計算ミスをしました。

    なぜ計算ミスをしたのか考えると、筆算をする時に繰り上がりの数を足し忘れたからだとわかりました。
    そして、なぜ足し忘れたかというと、筆算するスピードを求めるあまり、字が汚くなってしまい式が見づらくなってしまったからでした。

    しかし、試しに急いで筆算をする場合と、ある程度丁寧な字で筆算をする場合とでスピードを比較してみた場合、ほとんど変わらないことに気づきました。

    それ以来、計算するときに字をなるべく丁寧に書くようにしてみたところ、計算ミスがかなり少なくなりました。

    このようにケアレスミス対策においては、ケアレスミスを「まあいっか」で終わらせず、根本から原因を追求する姿勢がとても大切になるのです。

    テスト中の対策

    テスト中にできる対策としては、問題を解くたびに解答を一瞬見直すことです。毎回検算する暇はもちろんありませんが、たとえば、

    • 数学の問題でりんごの数を聞かれているのに、答えが負の数になっていないか
    • 英語の文章で、3単現の s をつけ忘れていないか

    といった一瞬で見直せるポイント、特に自分が間違えた経験のあるポイントを意識して一瞬でも見直すことで、ケアレスミスは確実に減らせます。そしてこの癖は普段からやっておかないとなかなか身につかないものです。普段からどこに注意すべきなのかを意識しつつ、本番にその成果が発揮できるようにしておきましょう。

    また、問題終了5分前には、解いている問題を諦めて見直しに入ることです。

    5分前になったら、選ぶ記号は一つなのか、当てはまるものすべてなのかなど、問題文の指定をもう一度読み直すようにしていました。また、解答用紙に名前を書き忘れていないか、選択問題は正しい問題を解いているかなどを確認し直しました。

    もちろん、毎回ケアレスミスをするわけではないので、「見直しせずにもう一問新しい問題に取り組んだ方がいい点が取れたのではないか」と思うこともありました。

    けれども、そこを割り切って見直しに使うという強い意志を持つことが、いざというときに役に立つと思います。

    特にマーク式の試験では、選択問題のマークミスがありがちです。
    そのせいで20点近い減点を食らった人を何人か知っています。おそらく、終了5分前の見直しをする習慣がなかったのだと思います。

    緊張するテストの場であるからこそ思わぬミスをしてしまうので、終了5分前の見直しが役に立つときが来るはずです。

    こうして、問題を解く時、問題を解いた直後、テスト終了間際と様々なタイミングでケアレスミス対策を用意することで、限りなくケアレスミスを減らすよう努力していました。この対策の数は、細かいものを含めると20以上ありました。


    まとめ

    こうして、みなさんにケアレスミスの減らし方をお伝えしてきました。

    結局伝えたいのは「ケアレスミスは絶対に減らせる! 減らす努力をしないと痛い目を見るぞ!」ということです。

    普段からケアレスミスを減らすための努力をして頭を働かせること、そのための習慣をしっかりつけておくことが大切なのです。

    試験当日はとても緊張しています。そのため、普段からケアレスミスを減らす努力をしておかないと、なかなかケアレスミスの削減にはつながりません。

    みなさんには、勉強ももちろんですが、ケアレスミスの対策も同時にしっかり行うことで悔いのないように受験を終えてもらいたいと思います。

    それではみなさんが受験本番でいい結果を出せることを願っています!

  • 【メルマガ試し読み】⾼校⽣の時の夢と今の夢

    【メルマガ試し読み】⾼校⽣の時の夢と今の夢

    過去に配信されたメールマガジンの記事になります。東大生の生の声が綴られています。お楽しみください!(なお、執筆者の科類や学年は執筆時点でのものとなります。)


    理科二類2年 Y.S.

    みなさん将来の夢は何ですか?
    高校生の頃の私の夢は「結婚して子どもを産んで、幸せになること!」でした。
    この気持ちは今でも変わっていませんが、将来の夢としての答えとしては、やや不適切かもしれません。
    今回は、いわゆる「将来の夢」についてお話ししていきたいと思います。
    高校生だった頃の私は、「将来」も「夢」も漠然としていてよくわかっていませんでした。
    そんな中で、持っていた『夢らしきもの』について、お話しします。

    ・高校時代の夢~その1~
    私は中学生くらいの頃から、何となく将来お医者さんになりたいなぁ、と思っていました。
    きっかけは本当に些細なもので、「ドラマを見ていてかっこいいと思った」とか、「周りの大人たちに『お医者さんになったらいいよ~』と言われたから」とか、そんな感じだったと思います。
    そんな状況で高校に入学しました。私にとっては、高校選びが自分にとっての大きなターニングポイントだったと思っています。
    母校に通っていなければ、私はきっとそのまま医学部志望で受験を迎えていたことでしょう。
    高校での授業は中学までとは全く違って面白いと感じていたし、先生方も尊敬しかありませんでした。
    そんな中で感じたことは、
    やってて楽しいのは物理や数学だし…
    人の体…?病気…?あんまり興味ないかも…
    すごい思い入れがあるわけじゃないしなぁ…
    考えれば考えるほど、「私は本当に医者になりたいのか」という疑問が大きくなっていきました。

    ・高校時代の夢~その2~
    医者になる意思についての疑問を抱えながら、「医学部ではなく、東大に行こう」と考えるようになりました。
    一番の理由は、東京で大学生活を送りたかったからです。
    さて、将来は何になりたいか。また新しい疑問が出てきます。
    当時の私は将来のことをうまくイメージできないまま、「母校で先生をやる」と言いました。口から出任せです。
    理由を後付けし、「自分が高校に入学する前では、行こうとさえ思えなかった東大に挑戦しようと思わせてくれた母校で、未来の高校生をより良い進路に導いてあげられたら最高だ」と自分を納得させていました。
    すると、その場しのぎで言ったものの、将来そうなる選択肢も十分に魅力的だと感じるようになりました。

    ・大学に入ってからの変化
    大学に入学してからは、勉強ばかりだった生活から一変し、サークル活動や小学校でのボランティア、アルバイトなど、高校までにやってこなかったことにも取り組みました。
    活動を通して色んな人に出会い、時には自分がやるべきことを全うできず悔しい思いをしたこともありましたが、もちろん活動自体は興味深く、刺激的でした。
    活動の中でも、一番私が感じたのは「人との関わり」です。
    自分が思っていた以上に色んな考え方があること、人と話をすることの難しさ、そして自分が元気であることは思っていた以上に長所であること、に気づくことができました。
    また、授業を受けていく中で、机に向かって何かを突き詰めて勉強を続けるよりも、より実践につながる学びがしたいと感じました。
    そして、人との関わりが多く、直接人に元気を届けられることがしたいと考え、医学部に進学し看護を学ぶことにしました。
    高校生の時には「興味がない」と避けていた生物ですが、看護に携わるためのステップとして、生物に向き合うことになりました。
    今の私が選んだ進路を、高校生の自分が知ったら「生物なんてあり得ない!どうして!?」と驚くでしょう。
    しかし、大学生になっていろんな経験を積んだからこそできた進路選択だったと思うので、とても満足しています。
    卒業後は、まず看護師としての経験を積んでスキルアップしたいと思っています。
    残りの大学生活の中で、より広く専門的な知識を得るとともに、勉強以外の面でも様々な経験をして、「そんなことやってるの?」と驚かれるような、ただ者じゃない看護師になりたいです。
    「病院で働く看護師」にとらわれすぎず、その時自分のやりたいことができる、自分をいかせる場所で活動していきたいと思っています。

    ・おわりに
    今の私は、高校時代の自分からは想像できなかった道に進んでいます。
    また、きっかけとなったのは、授業だけでなく、大学生になって経験した様々な活動だったように感じています。
    みなさんも、ちょっとしたことがきっかけで将来の目標が見えてくるかもしれません。
    高校生の間は様々なことに挑戦するのは難しいかもしれませんが、一つ一つの経験を大事にしていくことから始めてみてはどうですか?


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